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スペシャル企画

【連載】飲食コンサルタント・三ツ井創太郎の年商10億円最速突破講座 Vol 3 スタバが超高額家賃でもしっかり儲かる理由~スタバのFL戦略から学ぶ~≪動画付講座≫

飲食店コンサルティング会社、スリーウェルマネジメントの代表コンサルタント・三ツ井創太郎氏による連載企画、「三ツ井創太郎の年商10億円最速突破講座」を開始する。飲食店が年商10億円を最速突破する為に必要となるマーケティング&マネジメントの様々なノウハウや成功事例等を紹介する。第三回は大手コーヒーチェーンとしておなじみ、スターバックスコーヒーを例にしたFL戦略に関する話だ。



三ツ井創太郎
株式会社スリーウェルマネジメント代表
一般社団法人日本フードビジネス経営協会 理事長

詳細プロフィールは本文文末にて。

今回の講座はこちらより動画講座をご覧頂けます

皆さんこんにちは、飲食店コンサルティング会社スリーウェルマネジメント代表コンサルタントの三ツ井創太郎です。

今回は『三ツ井創太郎の年商10億円最速突破講座』の第三回です。本講座では飲食店が年商10億円を最速突破する為に必要となるマーケティング&マネジメントの様々なノウハウや成功事例等を紹介させて頂きます。
第三回のテーマは「スタバが超高額家賃でもしっかり儲かる理由~スタバのFL戦略から学ぶ~」です。

皆さんは駅前の一等地に出店しているスターバックスコーヒーを見て「なんで1杯300円~400円のコーヒー店がこんな家賃の高い場所に出店できるのだろう??」と疑問に思われた事はありませんか?結論から先に申し上げるとその理由はずばり「FL比率」にあります。今回はスタバのFL比率やメニュー戦略を分析する事で飲食店のビジネスモデル設計の手法を学んでいきます。なお、スターバックスコーヒージャパン株式会社は平成27年に日本での上場廃止となっていますので、それ以前の決算資料などからスターバックスコーヒーのビジネスモデルを分析していきます。

一般的に飲食店では売上高に対してFL比率(Food cost=売上原価とLabor cost=人件費の合計)で60%以内、さらに家賃も含めたFLRコスト比率(RはRentで賃料)で70%以内に収めるというのが重要と言われています。さらにFL比率を55%以内に抑えられている業態はかなり優れたビジネスモデルであると言われています。もちろんこれらの指標は業態や出店場所等によって変わりますので、あくまでも一つの経営指標としてとらえて下さい。

それではスターバックスコーヒージャパンが決算を公表していた平成26年3月期の決算を確認していきますと、F=原価率は28.3%、L=人件費率は26.7%となっています。つまりFL比率でちょうど55%、まさに飲食店のお手本のような業態です。先ほど申し上げたようにFLR比率で70%に収めるのが一般的な飲食店経営指標ですので、FL比率が55%であるスターバックスコーヒーは理論上では賃料に15%ものコストをかける事が可能という事です。

ではスターバックスコーヒーの1店舗当りの売上はどれ位あるのでしょうか?決算を発表していた上場時の決算報告資料を確認すると、全体の売上高は125,666百万円(1,256億円)となっています。この段階での店舗数が1,034店舗ですから、単純計算でも1店舗平均で年間1.2億円、月商1,000万円の売上があるという事です。しかし、この1,034店舗には店舗での売上が全て計上されないライセンス店舗が含まれていますので、実際にはもっと1店舗当りの売上が高いという事になります。

なお私の調査では好立地であれば50坪で月商2,000万円以上売り上げる店舗も珍しくありません。スターバックスコーヒーの賃料比率は約10%でしたので、仮に月商2,000万円であれば月に200万円の賃料が払えるという事になります。
こうして実際の経営数値を見て頂くとスターバックスジャパンの優れた経営状況がお分かりになるかと思います。その中でも取り分け優れているのが、先ほどから申し上げているFL比率です。特に1杯数百円にも関わらず原価率を28%程度に抑えられているのはなぜでしょうか?その一つの理由が「影響原価率」にあります。

影響原価率(交差原価率)は下記の数式で計算します。

◆影響原価率(交差原価率)=単品原価率×売上構成比

例えば単品の原価率が仮に100%の商品であっても売上構成比が0%(ひとつも売れていない)であればお店に対する影響はありません。つまりお店の原価コントロールを行う上では一つ一つの商品の原価率だけでは無く、その商品の売上構成比も一緒に見ていく必要があるという事です。ここで一つ例を挙げてご説明させて頂きます。例えばカルビ、ロース、ハラミの3種類しかメニューが無い焼肉店があったとします。カルビの原価率は100%、ロース、ハラミの原価率はそれぞれ40%です。皆さんはこの3つのメニューでどのメニューに問題があるかお分かりになりますでしょうか?

一見すると原価率100%のカルビに問題があるように感じますが、例えばカルビの売上構成比が0%(ひとつも売れていない)の場合はお店の影響原価率は下記の通りとなります。

原価率100%のカルビがひとつも売れないという状況は実際にはあり得ませんが、理論上では原価率100%のカルビがお店に与える影響はありません(ロスは別問題として)。

これの理論踏まえた上で改めてスタバの売上構成比を見ていきます。

<スターバックスコーヒーの売上構成比>

※スターバックスコーヒージャパン平成26年3月期決算短信より筆者が作成

スタバの売上構成比の特徴としてはビバレッジ(ドリンク)の売上構成比が非常に高いという事です。

次に単品の原価率と売上構成比から影響原価率を分析していきます。なお下記表の単品原価率はあくまでも筆者の推定値となりますので、参考程度とお考え下さい。

<スターバックスコーヒーの影響原価率分析表>

※単品原価率は筆者の推測値となります。

つまり原価率の低いドリンクメニューの売上構成比をコントロールする事で店舗全体の原価率を28.3%にまで抑える事ができるのです。ここでポイントとなるのがドリンクの原価率低減とドリンクの売上構成比アップに向けた戦略です。
結論から申し上げるとスターバックスコーヒーでは季節限定フラペチーノが客単価アップと原価率低減に大きく寄与しています。このような戦略的商品を年間計画を通じて計画的に販売していくメニュー戦略が重要です。

これはコーヒーショップに限った事ではありません、飲食店においても影響原価率を考慮したビジネスモデル設計が非常に重要となります。ここら辺の詳しい戦略はまた次回以降でお話させて頂きます。

最後までお読み頂きありがとうございました。
また今回の講座につきましてはこちらより動画講座をご覧頂けますのでこちらもどうぞ

前回の動画講座「多店舗展開におけるQSC向上法」はこちらよりご覧頂けます。

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★三ツ井創太郎プロフィール
株式会社スリーウェルマネジメント代表
一般社団法人日本フードビジネス経営協会 理事長

1980年、アパレル業を営む父と老舗呉服店の娘である母の長男として神奈川県横浜市で産まれる。高校三年の時にバブル経済の崩壊に伴い家業が倒産し家を追われる。大学時代は昼は、寿司店の板場でアルバイトをする傍ら、累計2,600万部以上の著書を発刊している日本で最も有名な料理研究家の栗原はるみ氏の元で、調理アシスタントとして住み込みで働き、夜はバーでバーテンダーをして学費を稼ぐ生活を送る。家業の倒産などの経験から経営者を支援する「経営コンサルタント」という職業に漠然と興味を持ち出す。

2003年、大学卒業と同時に日本全国で60店舗以上店舗展開している東京の企業に入社。同社レストランのキッチン、ホール、店長等を歴任した後、最年少で飲食部門統括責任者に昇進。多店舗化に向けた組織構築やライフスタイル提案型カフェの業態開発、フランチャイズ本部構築などを最前線の現場において10年以上経験。それでも「経営コンサルタントになって、かつての父のように困っている経営者の助けになりたい!」という想いは強く、 2009年より、昼は飲食企業の統括業務を行いながら、夜は東京のビジネススクールに通い2年間で2,000時間以上を費やして、国内外の最新の経営学を学ぶ。

2012年、東証一部上場のコンサルティング会社である株式会社船井総研入社。入社2年で飲食部門のチームリーダーに昇進。10年以上の飲食勤務で培った“現場感覚”と、数多くのコンサルティング実績に裏づけされる“最新のビジネス理論”を取り入れたコンサルティングにより、中小企業から大手上場外食チェーンまで幅広いクライアントへ支援を行う。

2016年、4月株式会社スリーウェルマネジメント設立。2017年に出版した「飲食店経営“人の問題”を解決する33の法則(同文舘出版)」がアマゾン外食本ランキング1位のベストセラーとなる。

現在は日本全国の個人店から上場チェーン、海外企業までの幅広い企業に対して「業態開発」「業績アップ」「店舗マネジメント」「人材マネジメント」等、様々なコンサルティング支援を行う傍ら、日経MJへの外食記事提供やテレビ、業界紙などでの専門家解説等も多数手がけている。

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