協力店⑤ ZOKA
シアトル生まれのコーヒーハウス、zokaの日本展開におけるライセンス契約を締結した株式会社マルハンダイニング(東京都江東区、代表取締役佐谷友巳)は、現在4店舗を展開。バリスタがいれる本格コーヒーほか、ラテアートとスウィーツを提供する。
東京都港区赤坂3-2-2アマンド赤坂ビル1F・2F 電話03-3560-7251 営業時間7:00-22:30、土8:00-20:00、日祝8:00-18:00 無休 62席 客単価500円
■同店のタバコの環境
【全面禁煙】
「“表示がある”という消費者の認知度が広がれば、もっと表示が活きるのでは!?」
■プロジェクト協力依頼をした際の店側の反応
タバコについて“全面禁煙”を行なっている同店。駅前の喫茶店ということで「タバコを吸えますか?」と尋ねてくる客(主にサラリーマン)が後を断たない。その度、「申し訳ありませんが全面禁煙です」とスタッフが対応。残念そうに帰っていく客が1日平均10名前後もいるという。そこで、店頭に喫煙環境を表示するという今回のプロジェクトへの参加を募ったところ「タバコのリスク回避というだけではなく“環境”“ゴミ問題”等、社会全体を考えたプロジェクト」という意義に賛同し、参加を決意した。しかし最も強かったのは「少しでもお客様のためになるならば」という思いだった。
■実際に表示した際の問題点
最初の時点では、正面扉に置かれたメニューの側にA5程度の表示物を掲示。しかし、相変わらず入店して喫煙に関して尋ねてくる客の数は変わらなかった。そこで、思い切ってA1の大型ポスターを設置し、改めて客の反応を見たがやはり変化はなかった。「基本的に、「喫煙できる?」と聞かれてこられるお客様はサラリーマンの方が中心です。これはこちら側の予想ですが、時間的にも余裕がなく、喫茶店を見つけてまっしぐらに入ってこられているのだと思いますので店の外でわざわざ表示を探すという行動をしないのでは? ですから”禁煙”というA1という大型ポスターを表示したところで反応がないのだと考えています」と武店長は分析する。
■表示をしてみた感想
「もしも、お客様の間で“店の外には喫煙環境の表示がある”という認識がもっと広がっていけば、表示を探すという行動にでるお客様が増え、結果的にお客様にとっても店のオペレーションとしてもプラスになるのだと考えます。飲食店での表示活動の推進とともに、消費者に広めていく事が今後の課題ではないでしょうか」(武店長)
総括
■お客様は飲食店内の喫煙環境を「店頭表示」する事に、どう思っているのだろう!?
今年の春から始まった飲食店とタバコの問題について出た1つの答え、それが店内の喫煙環境を店先に表示をする事だった。
しかし、本当に表示をする事はお客様に本当に喜んで頂けることなのか?その答えを見つけるべく協力店舗各店の協力を得て来店されるお客様にアンケートを実施した。
表示に気がつきましたか?
今回の対象店舗5店舗中3店舗は、来店客に占める常連客の割合が高かかった為、店先のメニューなどの情報に目を通し入店を決定する層の割合は全体的に少なかった。その為「表示」がある事に気がついた割合は特に少なかったと考えられます。
表示のあるお店OR ないお店 どちらが良いと思いますか?
また男性も約6割は、表示があった方が良いと考えている。
店内の喫煙環境を店頭に表示すべきか否かにおいては、男女ではっきりと分かれた。女性は嘘偽りなくアンケートに答えた全員が『表示がある店が良い』との意見。
またグラフでの表示はないが、男性で「表示がない方が良い」との意見は50代が大半を占めた。
総括のまとめ
『表示に気がつかなかった。しかし表示はあった方が良い』、これが今回協力頂いた5店舗で2週間表示をした結果である。
表示に気がつかなかった要因は先に述べたとおりだが、飲食店での『表示』がまだ一般的でないことも要因と言えるだろう。
クレジットカードを使える店か否か事前確認する様に、タバコを吸える店か否か事前確認できる環境が一般的になってくれば店頭にある表示を見る人も増えてくるだろう。全体的には、入店前のお店の情報として「店内の喫煙環境」を知りたいと思っている人が圧倒的に多い事が分かった。当初表示をする事で、もし売上が減ったら・・・という懸念もあったが、クレームも10店舗を通して1件もなく、お客様の来店動向も前年比・前月比を比べても影響はないと10店舗とも回答を頂いている。
今回のアンケート結果では、男女問わず20・30代は「表示がある店が良い」との意見が大半を占めた。いよいよ忘年会シーズン到来!この層のお客様が多いお店は、インターネットや雑誌・そして店頭に自店の喫煙環境を示してみるのも集客に繋がる1つの要因となるかもしれない。