戸越銀座に「イタリアンとフレンチのカゼ」が開業。「俺のイタリアン」創業メンバーが独立、本格的な料理とワインが高コスパな居酒屋価格。物価高騰の時代に風を吹かせる

無理をしない経営で、末長く愛される店を目指す

現在、訪れているお客は、近隣に住む家族連れや友人グループ、週末の観光客など多様だ。オープン前にクラウドファンディングをしたところ、大半が地元住民だったという。オープン前にすでに地元住民の心を掴み、オープンして２ヶ月だが、リピーターが多いのだそう。客単価は想定どおりの3000円から4000円の間。少し贅沢にメインを頼んで、ドリンクを多めに飲んでも二人で8800円ぐらいになるという。

来年、法人化を目指しており、店の営業で出た利益はどんどん従業員に還元していきたいと高坂氏は語る。「従業員が一番幸せになる会社にしたいですね。10年後には50店舗ぐらい展開して行きたいという希望はあります。ですが、無理をしようとは思いません。『俺の」で学んだことですが、無理をして攻める運営では、お客様が離れていってしまう。利益を出しつつ、末長く続けていきたいですね」。高坂氏の中に息づく「俺の」イズム。これから同店が吹かせる風に注目したい。

左がシェフの海老原武氏、右がオーナーの高坂進氏。現在は主に二人で店を運営しているが、将来的にはスタッフを増やし、フル営業をしていきたいと考えているという

（取材＝小田中 雅子）

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