2店舗目は地域密着型の店を!理想的な商店街で出店
二子玉川駅西口から徒歩4分、玉川高島屋の裏手に広がる二子玉川商店街。都会的な洗練さと自然の穏やかさが共存する二子玉川のイメージとは異なり、昔ながらの情緒を残しどこか懐かしい雰囲気が漂うエリアだ。その一角に「ニッポンドウ」がオープンした。
オーナーの萩原裕介氏は、楽コーポレーション(東京都世田谷区、代表取締役:宇野隆史氏)出身。23歳の時、「汁べゑ」の活気に魅了された萩原氏は翌日に同社へ入社。店長として研鑽を積み、2018年2月、同じく二子玉川の地下1階の物件に「貮古玉一本堂(にこたまいっぽんどう)」を開業した。
当初は「江戸」をテーマに、江戸前風の刺身をはじめ和をベースにした創作料理を提供していたが、コロナ禍を機に業態転換。店名を「焼売酒場 二子玉 一本堂」に改め、「焼売とナチュラルワイン」をコンセプトに専門性を強化した。萩原氏は「地下という立地もあり、コロナ禍の影響を大きく受けた。専門業態への転換が生き残りの鍵と判断し、元から提供していた焼売と、豚肉と相性の良いオレンジワインを主軸に据えることにした」と振り返る。結果、外からの目的客をメインに集客し、14.5坪の店内で売上は当初から約1.5倍の月商700万円を達成するほどの繁盛店へと成長した。
予約を断ることが増え、2店舗目の展開を決意。さまざまな物件を探していく中で出会ったのは、「一本堂」から近く、二子玉川商店街の元生花店の物件だ。ガスや電気の設備が整っておらず飲食店の入居は難しいとされたが、プロパンガスの導入など調整を重ね、契約を実現。「1店舗目が外部のお客さんが中心になっているため、2店舗目は街に貢献できる地域密着型の店を目指したいという思いが大きかった。二子玉川商店街は地元住民が行き交い、今と昔が混ざり合う魅力的な通りなので、絶対にここを抑えたいと、こだわりをもって出店を決めました」。

二子玉川駅西口から徒歩4分、二子玉川商店街にあるマンションの1階。テラスにはカウンター4席を設置し、店名が記されたのれんやレトロな格子窓、木の質感が古民家のような温もりを醸し出す。テラスはワンちゃん連れも利用可能

10坪20席の店内は、オープンキッチンを囲むコの字型カウンターを中心に構成。デザインはA-SWITCHの秋本純一氏。古民家を意識した理想の空間を追求するため、萩原氏は秋本氏とともに京都・大阪の古民家系の飲食店を視察。「引き算」の美学から、余計な装飾は加えずに仕上げた。物件の電力容量の都合で想定よりも照度は抑えられたが、かえって趣を引き立てている

奥にはテーブル席も設置し、団体利用にも対応
店舗データ
店名 | ニッポンドウ |
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住所 | 東京都世田谷区玉川3-15-12 玉川三丁目マンション106 |
アクセス | 二子玉川駅から徒歩4分 |
電話 | 03-6447-9080 |
営業時間 | 17:00~23:00 |
定休日 | 不定休 |
坪数客数 | 10坪24席 |
客単価 | 7000円 |
オープン日 | 2025年4月24日 |
関連リンク | ニッポンドウ(Instagram) |
関連リンク | 一本堂(記事) |