「あおもん」ブランドを軌道に乗せた先には、新業態への挑戦やアメリカ進出も!
オープンしてから1か月ほど。既存の2店舗と同様、ふらりと立ち寄る客は少なく、渡辺氏は「予想どおり苦戦状態ですが、この状態を楽しみたいですね」と笑う。とはいえ、既存店の常連客や口コミを聞いた人々が徐々に訪れ始め、すでに週に何度も通うリピーターも現れている。
「既存2店舗も、口コミを通じて少しずつ評判が広がりました。今の時代、SNSや口コミサイトを通じて、良い評価が広がりやすく、飲食店にとって努力が報われやすい環境になっていると感じます。“誰かに紹介したいけど、誰にも教えたくない店”という最高の賛辞をいただくこともあり、その絶妙なバランスを楽しみながら、既存店と同様に着実な成長を目指したいですね」。
五反田「酒肴あおもん」は40代以上のサラリーマンの利用が中心、恵比寿「肴場あおもん」は20~30代で経済的に余裕のある層の利用が多いという。一方、今回の中目黒「食卓あおもん」は、ソフトドリンクで食事を楽しむ10代から、子連れのファミリー層、50代の男性グループ、女性客の団体利用まで、多様な客層が特徴。「中目黒はさまざまな層の受け皿になっている」と感じているそう。
今後の展望として、渡辺氏は「それぞれ異なる特色を持ちながら、『あおもん』という居酒屋業態を3店舗展開してきました。今後は会社やスタッフの成長のためにも、新たな業態に挑戦したい」と語る。一つは新しいノンアルコール業態で、「街に必要とされる場所を作っていきたい」と構想。
同時に、アメリカへの出店にも意欲を示している。「アメリカに駐在している知人から、アメリカの飲食は品質と釣り合っていないのにもかかわらず、価格が非常に高いという話をよく聞きます。居酒屋や寿司、定食といった日本のなじみ深い業態でアメリカに進出したい。『あおもん』の3店舗が安定し軌道に乗れば、海外で勝負できるだけの体力がつくと考えています」。
スタッフの独立支援や労働環境の改善にも力を注ぎながら、新たな業態への挑戦や海外進出を視野に入れるなど、渡辺氏の挑戦はとどまることを知らない。今後の展開にも期待は高まるばかりだ。

写真左が代表の渡辺慎一郎氏。中央左が、今回「食卓あおもん」の店長に抜擢された塩田佳歩氏
(取材=吉田真琴)
店舗データ
店名 | 食卓あおもん |
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住所 | 東京都目黒区東山1-4-13 ASA東山ビル 2F |
アクセス | 中目黒駅から徒歩6分 |
電話 | 03-6412-8292 |
営業時間 | 17:30 ~23:30(LO.料理22:30/ドリンク23:00) |
定休日 | 日曜 |
坪数客数 | 14坪32席 |
客単価 | 6000円 |
運営会社 | 株式会社青者 |
オープン日 | 2025年3月10日 |
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