音楽活動からペンション経営に憧れるものの、料理や接客の楽しさに目覚め居酒屋開業へ
用賀駅から徒歩2分。駅の喧騒から程よく離れた商店街通りで営業するのが「五月四日」だ。「用賀には長らく住んでいて、開業するならこの街だと決めていた。この場所は駅から近すぎずも遠すぎず、なんだか気がいいのも気に入りました」とほほ笑むのは、店主の与那覇朝雄氏だ。
「今となっては若気の至りですが」と与那覇氏は苦笑いするが、19歳の頃、「音楽で食べていこう!」と友人と3人組のラップグループを結成。その傍ら、生活費を稼ぐために東京・町田の居酒屋やバーでアルバイトをしていたという。その頃、知人の持つ下田のペンションに定期的に招待されていた与那覇氏。やがてペンション経営がしたいと思うようになったという。アルバイト先の居酒屋を辞め、父親の故郷である沖縄へ、ペンション経営の可能性を探るべく移住。しかし生活がままならず2年ほどで東京に戻ることとなり、「ペンションをやるなら料理の腕も磨く必要がある」と門戸を叩いたのが、赤坂の「まるしげ夢葉家」だ。
「まるしげ夢葉家」は赤坂の名居酒屋。毎日120品もの豊富な品数の料理を職人が丁寧に調理し、蔵元とのつながりを大切にしながら揃える日本酒や焼酎はツウも満足するラインナップでサラリーマンを中心に人気を得ている。与那覇氏は同店の大将のもと、29歳から本格的な料理修業を開始。1年目はホールを担当。花形であるカウンターに立ちたいとの思いで仕事に食らいつき、3年後にはカウンターを任されるようになった。「居酒屋でお客様とコミュニケーションを取りながら自分の料理を食べてもらう。これがすごく楽しくて、いつしかペンションではなく居酒屋をやろうと思うようになりました。大将も喜んでくれましたね」と与那覇氏。
「まるしげ夢葉家」には12年在籍。退職後は目白の「旬香亭」でアルバイトをしながら物件探しを始め、同物件を契約した。「居抜きで設備が整っており、低投資で開業できそうでしたし、何より見た瞬間に、ここで料理をする自分のイメージが沸きました。カウンターからすべての席を見えるのが最高のポイント。場合によっては一人でも営業できそうだと思いました」と与那覇氏。
店舗データ
店名 | 五月四日(いつきよっか) |
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住所 | 東京都世田谷区用賀4-17-6 みづきビル 112 |
アクセス | 用賀駅から徒歩3分 |
電話 | 070-9140-4712 |
営業時間 | 17:00~23:00(LO22:30) |
定休日 | 水曜 |
坪数客数 | 13坪21席 |
客単価 | 6000~8000円 |
オープン日 | 2023年11月5日 |
関連リンク | 五月四日(Instagram) |