居酒屋開業を目指し、レベルの高い店が揃う福岡で約4年間修業
「岩瀬蒸店」があるのは戦後の闇市をルーツとする栄通り。道を挟んだ美久仁小路と並んで、小ぢんまりとした店が軒を連ねる飲み屋横丁として知られている。「もともとここは、母が店をやっていた場所なんです。その前にはちょっと離れた場所で祖母も店をやっていて。小学生の頃からよく遊びに来ていて、常連さんから可愛がってもらっていましたね」と店主の金大徹氏。
しかし、跡を継ごうと思ったことはなかったという。ところが、焼肉店でのアルバイトをきっかけに自分で店をやりたいと思うようになったのだとか。その後、都内の繁盛店を経て「もっと感度を磨きたい、東京以外の場所も見てみたい」と22歳のときに単身福岡へ。「福岡を選んだのは、おいしいお店、有名なお店がたくさんあると聞いていたから。働き始めて2年目経った頃に『岩瀬串店』のオーナーと知り合い、この人の元で働きたい!と入店しました。ちょうど岩瀬串店の人気が出始めたタイミングで、お客さんがたくさん来たり、メディアで取り上げられるようになったり、楽しかったですね。その頃から本気で独立を考えるようにもなりました」。
東京へ戻るきっかけとなったのは、新型コロナウイルスだ。緊急事態宣言やまん延防止等重点措置によって夜間営業や、酒類の提供をメインとする飲食店は大打撃を受けた。「母が『お店を閉めようと思っている』と言い出して…。自分としては、独立はもう少し先、30代になってからと思っていたのですが、16年続いた店を閉めるのはもったいない。だったら一緒にやってみようかということになりました」。
それまではキープボトルが並び、韓国の家庭料理を楽しませる昔ながらの小さな酒場だったが、金氏の帰郷をきっかけに立ち飲みスタイルに変更。もちろん、「岩瀬」を名乗ることは福岡の「岩瀬串店」も了解済みだ。「僕にとって『岩瀬串店』は大きな存在。“岩瀬”の名前を掲げることで、その名に恥じないように自分も頑張りたいと持っています」。
店舗データ
店名 | 岩瀬蒸店(いわせむしてん) |
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住所 | 東京都豊島区東池袋1-13 |
アクセス | JR池袋駅東口から徒歩5分 |
電話 | 03-4400-5727 |
営業時間 | 平日17:00~24:00、土日15:00~24:00 |
定休日 | 不定休 |
坪数客数 | 約3.5坪15人前後 |
客単価 | 2000円 |
オープン日 | 2022年3月22日 |
関連リンク | 岩瀬蒸店(Instagram) |