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アンドサプライが池尻大橋のバー「LOBBY」に続き、代々木公園に「nephew(ネフュー)」を開業。昼は焼菓子とコーヒー、夜はクラフトカクテルを提供。カフェ&カクテルバーの2業態で客層を広げデザイン会社としての認知拡大を狙う

4月21日、代々木公園駅から徒歩2分の場所にカフェ&バー「nephew(ネフュー)」がオープン。居酒屋とバーの中間業態を意識した池尻大橋のストリートバー「LOBBY」の姉妹店で、空間デザインなどを手掛けるアンドサプライ(東京都世田谷区、代表取締役社長:井澤 卓氏)が運営する。「LOBBY」で好評を得たバースタイルにカフェ業態を組み合わせることで客層の拡大を図り、これまで以上に認知度アップを目指す。店舗構想からすべて自社で行ったデザインにも注目が集まっている。

クリエイティブワークに感度が高いエリアを中心に物件を探し、代々木公園駅から徒歩2分、奥まった路地にある2階建ての一軒家を契約。一度スケルトンにしたのち、自分たちで内装設計から始めた
ブルーをキーカラーにしたデザイン。1階はカウンターとボックス席、2階は長いソファーを置く。一軒家の柱を活かした変形カウンターや円状の棚など、デザインと動線を考えた内装が特徴。暗くなりがちな1階に光を入れるため吹き抜けを作り、階段の踊り場部分に4名席の中2階を配した
パティシエ兼マネージャー・黄川恵未氏がお店で毎日焼き上げるスイーツ。4~5種類の焼菓子を日替わりで提供する。左上が「ブルーベリーマフィン」、下は「レモンパウンドケーキ」
手前は、パイナップルやきゅうりを漬け込んだジンをベースにしたカクテル「Emerald」。夏らしい爽やかさが魅力。奥は代々木「YYG Brewery」とのコラボビール「LOBBY IPA」。ラベルは「LOBBY」オリジナル
左から、アンドサプライ代表取締役・井澤卓氏、パティシエ兼マネージャー・黄川恵未氏、PR・藤井悠海氏、ヘッドバーテンダー・安部直柔氏

(取材=田窪 綾)


デザイン会社が飲食業へ新規参入。ニーズに手応えを感じ2店舗目に着手

空間デザインやロゴグラフィックなど、企業向けのクリエイティブ制作を手掛けるアンドサプライ。代表の井澤 卓氏はヤフーとグーグルでデジタルマーケティングやビジネスコンサルティングに従事し、2013年からは並行してチョークアーティストPaint & SupplyやペインティングチームRELISHとしても活動。2018年にアンドサプライを立ち上げ、仕事の幅を広げてきた。

「もともとホテルの空間が好き」という井澤氏。将来的にはホテル経営を目指し、自社で総合的な空間プロデュースを手掛けていきたいとの想いがあり、そのためのモデルケースとして2019年に開業したのが池尻大橋のバー「LOBBY」だ。同店は“ホテルのロビー”をコンセプトに、内装設計からグラフィック、グッズデザインに至るまで、店づくりに関わるほとんどを自社で対応。居酒屋とオーセンティックバーの中間に位置する “ストリートバー”と銘打ち、ハイサワーやバイスなど居酒屋定番の素材と、スパイスやハーブを漬けたジンなどを使ったひねりのあるクラフトカクテルを提案している。井澤氏が発案したこのオリジナル業態は「大衆居酒屋では物足りないが、オーセンティックバーには敷居の高さを感じてしまう」という20~30代のニーズにマッチした。また、店の営業は専門スタッフに任せるだけでなく、井澤氏やチームメンバーも夜は店頭に立ち、カクテルづくりや接客を行なっている。自らが動くことでオペレーション効率化を踏まえた空間デザインのノウハウも蓄積するかたちだ。「LOBBY」をきっかけに企業からのデザイン制作依頼も増えており、同社の営業戦略が実を結び始めている。

井澤氏は「『LOBBY』の営業を通じて “ストリートバー”は他の街でも通用すると手応えを感じました。自分たちの体力がある30代前半のうちに自社の実例を増やし、空間プロデュース業につながる実績と説得力を強化していきたいと考えたんです」と2店舗目の出店について語る。

好調なストリートバー業態にカフェを組み合わせ、集客の間口を広げる

姉妹店として4月に開業した「nephew」は、昼はカフェ、夜はバーと2つの顔を持つ。昼のカフェ業態を始めた理由として井澤氏は「お酒は嗜好品で、どうしても飲む人が限られてしまいます。バーの夜営業だけではなかなか会社としての 認知拡大は難しい。知名度や実績で指名されるデザイン会社へと成長していくため、より多くの人に私たちの存在を知ってもらいたい。そのため新店舗はバーだけでなく、より間口の広いカフェにも取り組むことにしました」と話す。

カフェでは焼菓子とコーヒーがメイン。「ブルーベリーマフィン」(480円)や「レモンパウンドケーキ」(500円)など4~5種類を日替わりで15~20食ほどを提供し、ほぼ毎日売り切れるという。コーヒーはアメリカ・ワイオミング州で生まれ、近年日本に上陸したばかりのコーヒーロースター「Overview Coffee」の豆を使用。「nephewラテ」(通常サイズ650円、Sサイズ570円)ほか、「キャラメルラテ」(680円)、「アフォガード」(600円)など9種類のほか、豆乳(+100円)やオーツミルク(+150円)への変更も可能だ。

昼夜の客層を明確に分けるため、 店は17時でいったんクローズ。19時からのバータイムは照明を落とし、お酒を堪能できる大人の空間づくりを大切にしている。ドリンク類も「LOBBY」同様、ストリートバースタイルを重視。複雑すぎる味わいを避け、馴染み深い素材で新たな発見ができるような一杯を提供する。パイナップルやきゅうりを漬けたジンをベースに作る「Emerald」(1300円)や、代々木のブルワリー「YYG Brewery」とコラボしたオリジナルラベルのクラフトビール「LOBBY IPA」(1300円)など。「ワカモレチップス」(650円)や「アンチョビバターのフレンチフライ」(800円)など、軽めのつまみも用意する。

開業してすぐ、緊急事態宣言に伴う酒類提供禁止期間が始まったため、現在はヘッドバーテンダーがモクテルも数種開発。自家製トニックコーディアルを使ったノンアルスタイルのジントニック「noGin&T」(1100円)や、数種のフルーツを使い、ワインのような味わいを出した「New Blanc」(1100円)などが並ぶ。

飲食店としての収益化を目指し、デザイン会社としての飛躍をはかる

井澤氏 やチームメンバーがこれまで見てきたものをミックスして作り上げたという「nephew」。オーストラリアのメルボルンやシドニーにあるようなカフェイメージに、北欧テイストなどを組み合わせたデザインの秀逸さで、SNSでも注目を集める存在に。Instagramではすでに4000人以上のフォロワーを獲得しており、若い女性を中心にお客が多く来店している。

「nephew」の近隣には食事業態の店は多いものの、バーが少ないことから二軒目利用も見込める。井澤氏は「代々木公園にはハイレベルな飲食店が多いですが、その中でも店選びの候補として、他のお店と並ぶ存在になりたいですね」と展望を語る。

最終目標は、空間デザインに重きを置いたプロデュース業の受注。具体的には商業施設の一角やシェアオフィスなど、空きスペースを有効活用するような内容を手掛けることができればと考案中だ。作業動線の効率化やメニュー開発まで総合的に携わることができるような運営を目指すという。

店舗データ

店名 nephew(ネフュー)
住所 東京都渋谷区富ヶ谷1-7-2

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アクセス 代々木公園駅から徒歩2分
電話 03-5738-8908
営業時間 10:00~17:00、19:00~翌1:00(※現在は10~17時、17~20時)
定休日 月曜、火曜
坪数客数 1階12坪、2階9坪 合計38席
客単価 カフェ1100円、バー3000円
運営会社 株式会社アンドサプライ
オープン日 2021年4月21日
関連リンク nephew(Instagram)
関連リンク nephew(HP)
関連ページ LOBBY(記事)
※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報は店舗にご確認ください。

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