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学芸大学に「WR.」がオープン。クラフトビール&スペシャルティコーヒーの二軸で、1日を通じて自由な使い方ができる地域のコミュニティスペースが登場!

1月18日、学芸大学に「WR.(ダブリューアール)」がプレオープンした。国内のブルワリー中心にセレクトしたクラフトビールと、スペシャルティコーヒーで抽出するコーヒードリンクを昼夜問わず提供。1日を通じてカフェとしてもビアパブとしても幅広く使える店だ。異業種オーナー出資のもと、トランジットジェネラルオフィスなどで活躍してきた渡辺直也氏がブランディングプロデュースと運営を担い、コーヒーのディレクションは小田政志氏が担当する。目指すのは、地域の人々が気軽に集うコミュニティスペースだ。

学芸大学駅から徒歩3分。コンクリートの壁に「WR.」とだけ書かれた看板が際立つ。大きなガラス張りの窓から店内の様子がよく見える
シンプルでモダンな印象の店内。ベンチシートやスツール席などを配置。ちょっとした集まりや待ち合わせなど気軽に使える。フリーWi-Fiや電源も完備し、作業するお客も
クラフトビールは全8タップを備え、新型コロナの影響で短縮営業時間の現在は4タップを稼働。国内や北欧のブルワリーなど樽替わりでつなぐ
「フラットホワイト」「ロングブラック」などニュージーランドスタイルのドリンクも。シモネリ社製のエスプレッソマシンとグラインダーを導入し、バリスタが1杯ずつ丁寧に抽出する

(取材=大関 まなみ)


コーヒーとビールの二軸で幅広い利用動機を吸収

「WR.」は学芸大学駅から徒歩3分、駅前の喧騒から住宅街に差し掛かるあたりの路面にオープン。カフェとしてコーヒーを楽しんだり、ビアパブとしてクラフトビールを嗜んだりと、思い思いの楽しみ方で、オープン間もないながらも地域も人々の憩いの場として定着しつつある。

オーナーの藤田拓夢氏は、本業を広告関係としており、飲食店をやりたいという思いがありながら飲食に関しては専門外だった。そこで縁あって渡辺直也氏と小田政志氏を迎え、店づくりを行った。渡辺氏はトランジットジェネラルオフィスで新店舗の立ち上げなどに携わりながら7年勤務。その後、オーストラリア・メルボルンで4年に渡って飲食店の立ち上げの仕事に従事した。その後はSAL(サール、東京都品川区)を立ち上げ、主に飲食店のプロデュース業を行っており、渋谷のスポーツバー「DAZN CIRCLE」などを手掛けている。小田氏も飲食業での経験は長く、国内のコーヒー店で経験を積んだ後、海外に渡り、オーストラリア・シドニーやイギリス・ロンドンでバリスタや焙煎士として活躍。帰国後はswimという屋号でコーヒー豆の卸やコーヒーのディレクション、プロデュースなどを手掛け、代表的な事例として代々木上原のカクテルとコーヒーをテーマにしたカフェ「No.」のコーヒーディレクションがある。

店を開業するにあたり、当初はコーヒーを中心にしたカフェを想定したものの、コーヒーのみでは利益を上げることが難しいことと、渡辺氏がクラフトビールに興味があったことから、コーヒーとビールの2本柱に決めた。物件は渡辺氏が土地勘のある学芸大学近辺で探し、以前は居酒屋だったスケルトン状態の同物件を契約。コンセプトは「街のコニュニティスペース」。地域に密着し、誰もが気軽に楽しめる開かれた場所を目指した。

フードは焼き菓子程度にとどめ、ドリンクに特化。1杯からでも気軽に入れる店に

「学芸大学は飲食店のレベルが高く、美味しい店はいくらでもあるのであえて僕らがそこで勝負する必要もないかと思いました。それよりもドリンクを追求したい」(渡辺氏)と、コーヒーとビールの品質にこだわり、かつ「軽く1杯」が可能な気軽に使える店を目指した。

クラフトビールは全8タップ。現在は新型コロナウイルスによる時短要請のため、鮮度を考え4タップのみ稼働させているが、今後、状況を見て拡大予定だ。取材時は東京・奥多摩のVERTEREや静岡のREPUBREWのものなど、国内のブルワリーを中心に樽替わりで揃え、銘柄によりハーフパイント900円~、パイント1300円~で提供する。

コーヒーは小田氏がディレクション。「流行に左右されず、自分達が本当においしいと思う味わい」を追求し、小田氏が焙煎した豆を、エスプレッソマシンやフィルタードリップの抽出方法で提供。エスプレッソマシンはイタリアのシモネリ社製で、バリスタ世界一を決める競技会でも使用される希少な上位機種を導入している。メニューは、一般的なカフェラテよりもミルクの泡量を少なくし、コーヒーの味わいがしっかりと感じられるというニュージーランドスタイル「フラットホワイト」(500円)をオススメに、「フラットホワイト」よりもミルク感の強い「カフェラテ」(500円)や、エスプレッソを湯で割った「ロングブラック」(500円)、水出しアイスコーヒーの「コールドブリューコーヒー」(450円)などを用意。フィルタードリップでは3種類のブレンドやシングルオリジンを揃え、各種450円。

フードは、現在は焼き菓子もクッキーやマフィンなど8品ほどに、ビールのつまみも少しずつ提供を始めている。

カフェともビアパブともあえて謳わない。何の店かはお客自身が決めてほしいから

現在は20時までの時短営業だが、地域の人に加え、オープン当初とあってSNSで店の存在を知った人の目的来店も多いという。「この近辺は思った以上に感度の高いお客様が多く、僕らのこだわりがきちんと伝わっているのが嬉しい。地域の憩いの場になるべく、さらに地元の方々の認知を広めていきたい」と渡辺氏は意気込む。世の中の状況を見つつ、営業時間も24時まで伸ばしていく意向だ。

「昼にコーヒー、夜にビールはもちろんのこと、その逆のも大歓迎。お客様が自由に使える店でありたい。看板や店名にはカフェともビアパブとも謳っておらず、『何の店かわかりにくい』という声もありますが、僕らが何の店かを決めるのではなく、お客様自身で解釈をしてほしいという思いから、あえてそうしています」と話す。今後はイベント開催も積極的に行い、店をさらに盛り上げていく予定だ。

店舗データ

店名 WR.(ダブリューアール)
住所 東京都目黒区鷹番3-5-7 MT357 1F

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アクセス 学芸大学駅から徒歩3分
電話 03-4361-9294
営業時間 【平日】8:30~24:00(LO 23:00)【土日祝】12:00~24:00(LO 23:00)※現在は新型コロナによる時短営業要請により20:00クローズ(LO19:00)
定休日 不定休
坪数客数 12坪26席
客単価 700円
運営会社 株式会社SAL
オープン日 2021年1月18日
関連リンク WR.(Instagram)
※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報は店舗にご確認ください。

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