飲食店・レストランの“トレンド”を配信するフードビジネスニュースサイト「フードスタジアム」

ヘッドライン

名古屋で3店舗を展開する「おお島」グループがコロナ禍を機に念願の東京初出店!「目黒立呑 おお島」がオープン

9月28日、目黒に「目黒立呑 おお島」が開業した。名古屋で「名駅立呑 おお島」など3店舗を展開する大島食品の東京初となる店舗だ。以前から東京進出を目論んでいたが、コロナ禍をチャンスと捉えて出店。本格派の和食をカジュアルにアレンジし、立ち飲みでリーズナブルに提供。開業時から付き合いのある業者から仕入れた愛知県の魚介類や、独自開発のサーバーから注ぐ日本酒の生酒を看板に据え、東京でも早くも呑兵衛の心を掴んでいる。

飲食店が軒を連ねる雑居ビルの地下1階に立地。入口の間口も広く、白いのれんに大きく書かれた店名が目立つ
キッチンを囲んだU字型のカウンターが立ち飲みスペース。奥には壁に面した着席スペースも用意されている
幼少期に地元のトンカツ屋に出されていた思い出のメニューを再現した「カニコロッケ」。SNSで口コミが広がり、現在も人気がぐんぐん上昇中
樽生の生酒のほか、瓶詰の各地の銘酒も日替わりで。メニューに載っていないものも含めて常時6種類用意している
代表の大島真氏。和食出身ではあるが、イタリアン出身の姉妹店の店長から技術を学んで取り入れるなど、研究熱心な人柄だ

実家は名古屋で3代続く老舗居酒屋。大箱店舗で独立するも、不安定な社会情勢で苦境に立たされたことも

「目黒立呑 おお島」は、目黒駅西口から徒歩1分の雑居ビル、サンフェリスタ目黒の地下1階に立地。ビル内には、数多くのスナックや居酒屋が軒を連ねている。運営の大島食品(愛知県名古屋市)の代表、大島真氏は、「まるでビルの中に繁華街が広がっているかのような雰囲気が気に入ったんです」と、語る。

大島氏は現在、地元の愛知県名古屋市で「名駅立呑 おお島」、「栄立呑 おお島」、「すわりのおお島」の、3軒の居酒屋を経営しているが、飲食業界に進んだきっかけは、実家が80年続く割烹居酒屋であったことが大きい。「物心ついたときから料理に興味があり、その道に進むのだろうなと思っていました」と、語る。大学卒業後、実家を継いだ兄と二人で店舗を切り盛りしつつ和食の勉強をしていたが、次第に「自分も店を持ちたい」という思いが膨れ上がり、2007年に居酒屋「ばっかす 丸の内店」を名古屋に開業し、独立。当初は2フロア80席ほどの店舗が満席で回転する人気を誇っていたが、開業の翌年に起きたリーマンショックで客足が激減。再び持ち直すも、2011年に起きた東日本大震災によって再度苦境に立たされ、閉業することとなる。

小規模店舗で再起。スピード感ある経営で店舗を増やし、東京進出へ

自店舗を閉業した後、「ここで諦めるのは嫌だったんで、『最後の悪あがきをしてやろう』と思いました」と、小規模店舗での再起を決意。2012年に割烹居酒屋「名駅割烹 おお島」を開業した。「私が得意とする本格的な和食をカジュアルにアレンジし、リーズナブルに味わえるというスタイルで、今につながるコンセプトの店でした」と、大島氏は語る。翌年の2013年には、同じコンセプトで立ち飲みスタイルの「名駅立呑 おお島」を開業。2014年には「名駅割烹 おお島」を譲渡するも、2016年に「栄立呑 おお島」を、2018年には着席スタイルの「すわりのおお島」をそれぞれ開業した。

店舗展開が順調に進む中で、大島氏は名古屋だけで展開を広げていくことに限界を感じ、より多くの顧客をつかむため東京への進出を考え始めた。「東京で多くのお客様を取り込むためには、ターミナル駅の多い山手線がいいと考え、物件を探しました」。しかし、良い物件を見つけても、本拠地が名古屋市にあることから入居の優先順位が下げられ、物件探しは難航。およそ2年間東京進出の計画は進展することはなかった。そんな中、昨年の6月、コロナ禍による緊急事態宣言が明けた後。「この状況であれば、条件の良い物件でも新規出店の競合が少ないかもしれない」と、物件探しを再開。7月には現在の物件と巡り合い、すぐさま契約。8月中旬に工事を始め、9月28日、「目黒立呑 おお島」の開業に漕ぎ着けた。

和食にオリジナリティを加えた料理と、サーバーから注ぐ樽生の日本酒が名物

目黒の駅チカ店舗ということで、仕事帰りのサラリーマンやOLをターゲットに設定。フードメニューは大島氏が得意とする本格的な和食をベースにイタリアンやフレンチ、韓国料理などの要素も加えたオリジナル料理を定番や日替わり合わせて30種以上を全て手仕込みで取り揃える。

名物は、名古屋の店舗で人気を博した中身が全てカニの身の「カニ身タップリ カニコロッケ(1個)」(680円)や韓国料理のテールスープを参考に100%牛すじの出汁で作った「赤もつ煮」(480円)だ。また、魚介類は名古屋の店舗に卸している魚屋から直送で仕入れ、「本マグロの切り落とし」(580円)や「炙りさわらさしみ」(580円)などの旬の刺身から、「あじフライ らっきょタルタル添え」(680円)、「カキとキノコのグラタン」(680円)といった温かいつまみとしても提供。さらに、岐阜県明宝村の特産である明宝ハムを使った「明宝ハム炙り」(480円)や「明宝ハムといぶりがっこのポテサラ」(380円)など、東京ではお目にかかりにくいメニューも品書きに並ぶ。

ドリンクは、蔵元で樽詰めされたできたての生酒をサーバーから注ぐ「樽生の日本酒」が目玉だ。「奥 かすみ吟醸」(600円)や「さざなみ 純米酒」(600円)など、日替わりで2~3種類。そのほか、「射美」(600円)、「而今」(600円)といった瓶で注ぐ各地の銘酒も旬によって入れ替えている。

また、生ビールは「キリン一番搾り」(450円)のほか、名古屋のブルワリー「Y.MARKET BREWING」から仕入れた樽生クラフトビール(700円~)も用意。そのほか、「HENDRICK‘S」(600円)、「KAVALAN GIN」(600円)などのクラフトジン。赤白3種ずつに加えスパークリング、ロゼなども揃えている「日替わりワイン」(500円~)。「タップレモンチューハイ」(550円)、「ウーロンハイ」(390円)といったサワー類。「ホワイトホースハイボール」(450円)、焼酎「泥亀」(450円~)など、幅広いお客の好みに合わせたドリンクが用意されている。

「ピンチの時だからこそできること」を考え、常に変化をつけながら店舗展開を進める

以前の独立時にリーマンショックや震災で「どん底を味わった」と語る大島氏。だからこそ、「ピンチはチャンスだ」と発想を転換して前に進むことができたという。「今後も、1年に1店舗は出店していきたいです」と、東京での店舗展開にも意気込み十分。また、店舗も立ち飲みにこだわらず、その場所に合ったスタイルで作る考えだ。「おいしい料理と酒をリーズナブルに味わえる『大衆酒場』の雰囲気は守って行こうと考えています。その中で、ウチの店らしいオリジナリティあるものを出していきたい。次は、樽生の日本酒のタップがカウンターにズラッと並ぶ店を作りたいですね」と、目を輝かせる。依然として新型コロナウイルスによる飲食業界への影響は大きく、状況は不安定だが、きっと大島氏は不屈の精神と柔軟な発想で活路を開き続けていくに違いない。

(取材=高橋 健太)

店舗データ

店名 目黒立呑 おお島
住所 東京都品川区上大崎 2-27-1 サンフェリスタ目黒B1

 >> GoogleMapで見る

アクセス JR山手線目黒駅西口から徒歩1分
電話 03-6417-0234
営業時間 【火~金】18:00~24:00、【土】15:00~24:00、【日】15:00~22:00
定休日 月曜
坪数客数 8坪20人+椅子7席
客単価 2500~3000円
運営会社 有限会社 大島食品
オープン日 2020年9月28日
関連リンク 目黒立呑おお島(Instagram)
※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報は店舗にご確認ください。

ヘッドライン一覧トップへ


飲食施設の分煙環境整備補助金の取り組み
Copyright © 2014 FOOD STADIUM INC. All Rights Reserved.