飲食店・レストランの“トレンド”を配信するフードビジネスニュースサイト「フードスタジアム」

ヘッドライン

1分10円飲み放題の「高円寺フィーバー」を看板にした次世代酒場「でんでん串 高円寺駅前階段急店」が開業。QRコードによる注文システム、巧みなSNS戦略で、開業直後から満員御礼!

5月27日、高円寺に「でんでん串 高円寺駅前階段急店」がオープンした。ありそうでなかった1分10円の飲み放題スタイル「高円寺フィーバー」を打ち出し、QRコードによる注文システムも採用した、新感覚の居酒屋だ。店主の福岡一樹氏は、2013年に阿佐ヶ谷で「でんでん串 阿佐ヶ谷本店」を開業し、今回の出店は2店舗目。SNSを駆使して開業前から話題を呼び、多くのお客を集めることに成功した福岡氏の戦略に迫る!

商店街の裏路地に立地する雑居ビルの3階が店舗だが、看板は遠くからでも目に入るほどインパクト大。福岡氏は、「直感で、この場所は売れると思った」と言う
立ち飲みカウンター、店内テーブル席のほか、ベランダにも席が。トタン壁や屋台風の駄菓子コーナ―など、レトロな内装は本店を踏襲している
左奥から時計回りに「ヤングコーンの串揚げ」、「モツ煮込み」、「浅漬けキムチ」、「ガリしそ〆さば」。注文伝票の「料理まだ~?」「構ってほしいな」などの「0円メニュー」は、福岡氏の遊び心だ
飲み放題ドリンクはセルフサービス。特に、生ビールやサワーは自分自身で注ぐことを楽しむお客が多いのだとか
左から福岡一樹氏、スタッフのこのみ氏、店長の大橋優太氏。現在、福岡氏が阿佐ヶ谷本店、大橋氏が高円寺駅前階段急店の運営を行っている


楽コーポレーション宇野社長のコラムに感銘を受け、志した独立開業

福岡氏は大学卒業後、在学中にアルバイトをしていたファミリーレストランに就職。店長職も含め8年間務めたのち、「丸八」や「豆奴」など、東京を中心に複数の居酒屋業態を展開しているア グッド ダイナー(東京都世田谷区、代表取締役:萩原明東氏)に入社。ここでも6年の間に3店舗の店長を経験する。最初は独立を考えていなかった福岡氏だったが、当時、外食の専門誌「日経レストラン」に掲載されていた楽コーポレーションの代表・宇野隆史氏のコラムに衝撃を受け、自店舗を持つことを決意した。「宇野社長の尖ったセンスを感じて、自分のアイディアを思った通りに表現することに憧れを持ったんです」と、福岡氏。それからは、仕事を続けつつ独立開業の準備に奔走した。

初出店にあたり、「安く」「楽しく」「ひとりで回せる」ことをコンセプトに据え、場所は当時、飲み歩いていた阿佐ヶ谷に決めた。1500(現在は1600)円で串揚げ・おでん食べ放題+ドリンク飲み放題(90分)のコース「阿佐ヶ谷フィーバー」を引っ提げ、2013年7月に「でんでん串 阿佐ヶ谷本店」を開業。当初は福岡氏が予想していたほどの集客ができず苦戦を強いられたが、メディアへの露出やSNSでの拡散によって盛り返し、現在では12席ほどの店ながら1日平均で30~40名の集客ができるほどの繁盛店になった。「特に、SNSの影響力には痛いほど気づかされました」と語る福岡氏。このことは、2号店のコンセプトにも深く関わってくる。

「1分10円飲み放題」のパワーワードを仕掛け、SNSでバズらせることに成功。開業前から話題に

店が軌道に乗り始めると、福岡氏は2号店の構想を練り始めた。「場所は阿佐ヶ谷の次に好きな高円寺にしようって決めていたんですよ」と福岡氏は言う。しかし、隣駅とはいえ阿佐ヶ谷とはお客の層や気質が違う高円寺で、本店と同じことをしても勝機がないことはわかっていた。まずはSNSで話題になるような強いワードを考え、決めたのは「1分10円飲み放題」。方向性を決めるや、内装よりもまずは看板を先に作成して道行く人に存在をアピールし、さらに開業準備の段階から店のSNSアカウントを作成し積極的に情報発信を行った。思惑通り反応は上々で、偶然看板を見た人がtwitterに投稿した写真に3万近い「いいね」がついた。「工事の影響でオープン日が遅れたのですが、その間もバズったツイートや店のSNSを見て店に訪れたお客様が多くいらっしゃいました。そのこともあって、宣伝効果を実感することができましたね」と、福岡氏。オープン直後の1ヶ月は連日行列ができるほどの客入りで、福岡氏が予想していた売り上げを3倍近く上回る、好調なスタートダッシュを切ることができた。

QRコードによる注文システムやセルフの飲み放題などを導入し、オペレーションを省力化!

最大の目玉である「1分10円飲み放題」の「高円寺フィーバー」は、最低60分から注文可能で、それ以降は10分単位でお客が自由に時間を指定するシステムだ。「モルツ 生ビール」や「ハイボール」、「レモンサワー」、「緑茶ハイ」などの定番ドリンクから日替わりの「泡盛」、「焼酎(芋or麦)」、「日本酒」、「ホッピー」など、幅広いレパートリーを揃え、これらは全てお客が自分で注いで作る完全セルフサービスとし、オペレーションの簡略化を図っている。さらに、駄菓子食べ放題、コンセント使い放題、充電器無料貸し出しなど、付帯のサービスも手厚い。

フードは全品200円で、お客がスマートフォンでQRコードを読み取り、専用ページからオーダーする仕組みだ。「オーダーテイクの行程がなくなり、その分接客に余裕を持つことができました」と福岡氏。品書きは、高円寺階段急店・店長の大橋優太氏が月替わりで考える。人気の「ガリしそ〆さば」や「モツ煮込み」をはじめ、阿佐ヶ谷本店でも人気の「ヤングコーンの串揚げ」や「浅漬けキムチ」なども含め、呑兵衛が頼みたくなりそうな20種ほどの品揃えだ。

独自のアイディアで今後10店舗ほどの展開を視野に入れながら、現場主義を貫く

福岡氏は、今後10店舗ほどの展開を視野に入れつつ、お客の反応が見られる現場での仕事にこだわっていきたいと言う。「実は、店長職が長くマネジメントや接客を中心に仕事をしていたので、料理の腕前はそこまで自信がないんです。そこは優秀なスタッフに頼り、私は誰も思いつかないようなアイディアを形にして、お客様が楽しむ顔を見たいですね」と語る。オペレーションの簡略化で人件費を抑え、損益分岐点を下げ、お客のコスパや満足度の向上につなげる努力は惜しまない。さらに、すでに別業態のアイディアもいくつか胸に秘めているという福岡氏。今後、どのようなキラーコンテンツでお客の心を射止めるのか楽しみだ。

(取材=高橋 健太)

店舗データ

店名 でんでん串 高円寺駅前階段急店
住所 東京都杉並区高円寺北3-22-12第6東和ビル3F
アクセス JR中央線高円寺駅から徒歩3分
電話 03-5356-9423
営業時間 【月~土】17:00~25:00 、【日】16:00~24:00
定休日 不定休
坪数客数 11坪 27席
客単価 1600円
オープン日 2019年5月27日
関連リンク でんでん串 高円寺駅前階段急店(twitter)
関連リンク でんでん串 高円寺駅前階段急店(Instagram)
※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報は店舗にご確認ください。

 >> 大きな地図を見る

ヘッドライン一覧トップへ

食べログ掲載店募集中

飲食施設の分煙環境整備補助金の取り組み
Copyright © 2014 FOOD STADIUM INC. All Rights Reserved.