“上野=ヤリキ”を目標にメイン通りに出店
「もつ焼 煮込み ヤリキ 上野支店」は、5月10日に閉店させた秋葉原の「ヤキトンヤリキ」の移転というかたちでオープン。秋葉原で人気を集めていたものの、上野での新規出店にリソースを割くことに決意したのには理由がある。代表取締役の荒木氏は上野出身、先祖代々この地で飲食業を営んできた。「ウチは店舗拡大が目標ではありません。創業店である『クシヤキ酒場ヤリキ 上野総本店』を開業する当初から、この上野の地に根付いた商売をやっていくことを考えてきました」と同氏。アメヤ横丁につながるメイン通りは出店必須と考え、常にアンテナを張っていた場所。“上野=ヤリキ”と言われることを目標に粘って獲得したといっても過言ではない。
ひとり客の需要を掴んでカウンター席を設置
高架をまたぐ店舗には入り口が2つあり、両脇の通りから老若男女問わずお客が流れ込む。店内は1、2階でそれぞれ12.5坪、合わせて25坪80席と、秋葉原より50席ほど増やしスケールアップした。お客の回転数は、最低でも1階のみ稼働の17時までに3回転、17時以降は2階も稼働させ4回転、あわせて7、8回転を超えるという。周辺事情に詳しい荒木氏は店の規模や客層を考え、今まで注力しなかったひとり客もターゲットに設定し、カウンター席を設けたのも回転数に貢献している。
客層を見越して増やしたメニューのラインナップ
看板メニューは110円と130円、150円、220円の価格帯で提供するやきとんや、一番人気の「あぶりたん刺」(490円)、「牛の煮込み」(450円)。ここに新しく「タンシチュー (バゲット付)」(450円)を加え、洋風メニューで女性や若い世代の引きを狙う。また、ひとり客に向けて、「しらすおろし」(300円)、「煮玉子うずら」(280円)など、早メニューを11品揃え、その他にも「カキフライ」(450円)や「ハムカツ」(300円)など揚げ物もプラス。今までで1番メニュー数が多くなっているという。
ドリンクは1番人気の「名物ヤリキサワー」(500円)や、レモンとクエン酸をWで加えた「ウルトラレモンサワー」(450円)などベースは変わらず、大衆酒場らしい「ジャン酎(1L)」(1500円)を加えるなどラインナップを増やした。「電気ブラン」(450円)、「なみなみ赤・白ワイン」(各450円)の呑兵衛ドリンクから、ライトな層に響く「ガリガリ君サワー」(520円)、「カリモーチョ」(500円)なども幅広く揃える。
現在客単価は2500円。客層は幅広い中でも20代~30代が多く、昔ながらの大衆酒場に踏み出せない若者や女性客もキャッチ。既存のやきとん屋を進化させたネオ大衆酒場らしいメニューにセンスが光る。荒木氏に今後の展開を尋ねると、人材教育に注力し地に足をつけた経営で上野に土台を作りたいと返答があった。次いで、「上野といえばヤリキ」と言われる店づくりだという。既に「上野に行くならヤリキ」と指名するお客も多いようだ。
店舗データ
店名 | もつ焼 煮込み ヤリキ 上野支店 |
---|---|
住所 | 東京都台東区上野6-12-16 |
アクセス | 上野駅から徒歩2分 |
電話 | 03-6803-2940 |
営業時間 | 12:00~24:00 |
定休日 | 無休(年末年始などを除く) |
坪数客数 | 25坪80席 |
客単価 | 2500円 |
運営会社 | 株式会社サンクスコーポレーション |
オープン日 | 2019年5月20日 |