質の高い飲食店が集まる中目黒の新たな記号として注目のネオ酒場「酒・肴サカツヤ」が8月21日オープンした。日本酒、焼酎をはじめとした幅広い国産のお酒と口当たりも軽いオリーブオイルで揚げる天ぷらのマッチングを楽しませる。現在、浜松町の立ち呑み日本酒専門店「日本酒 室MURO」、新橋のネオ大衆酒場「新橋酒場 酒津屋」の2店鋪を展開する名古屋の業務用酒販店サカツコーポレーションの飲食子会社であるトライドリンク(愛知県名古屋市、代表取締役:牧野充宏氏)が運営する。
酒飯業だからこその酒場造りに挑戦
同社が手がけた飲食業態1号店の浜松町「日本酒 室MURO」は日本酒専門立ち呑み業態だ。北陸の日本酒、食材、なかでも奥能登の銘柄日本酒である竹葉に焦点を当てる。2店鋪目の新橋ネオ大衆酒場「新橋酒場 酒津屋」はなによりも生ビールを丁寧に扱い注ぎ生ビールの美味しさを大事にする。そして3店鋪目の同店では専門化せず改めて国産のお酒のカテゴリーを広げ、それぞれのお酒が魅せる本質と真価の啓蒙に取り組んだのだ。特に同社の飲食店造りの指針でもある生産者へのリスペクトとクラフトマンシップに焦点を当てている。特に小さな蔵元や若い世代の造り手による醸造される新世代焼酎のクラフト焼酎や新たな挑戦をするクラフトジンなどクラフト酒を揃える。そしてスローフードの天ぷらとのマッチングで新しい発見やストーリーを楽しませている。
原価率優先ではなく適正価格で評価される酒場をめざす
先ずは目につくのが特大の金星をつけた厚みのある生ビールのグラス。一目でサッポロビールと分かるようにとクラッシックモデルのグラスで作った同店のオリジナルという。商品構成からレシピ、提供スタイルまでを詳細にこだわり、美味しいお酒を実感し味わい呑んで欲しいとの思いをメニューに凝縮させている。注目は若手の造り手が増え話題となっているクラフト焼酎。「月の扉(麦)」(480円)、「蔵の師魂(芋)」(580円)など7種類をロック、ソーダ(乙ハイ)で提供する。ソーダ割は銘柄夫々の味を引き立てるように割合を変えるというこだわりを見せる。日本酒はサカツヤのハウスサケの数馬酒造の「竹葉(ちくは)」(グラス550円・燗酒1100円・カラフェ1500円)を筆頭に6銘柄でグラス(120ml)、カラフェ(3杯分)を用意する。国産ワインはオリジナルブランドの「サカツ甲州」(グラス600円・カラフェ1600円・ボトル3000円)など。また入手困難な小さい蔵のクラフトウィスキー、クラフトジンなどを厳選する。サワーで国産の果実や野菜のリキュールをベースにする季節のサワーがおすすめだ。フードは「大山鶏串天ぷら」(300円〜)などサカツヤ自慢のオリーブオイルで揚げる軽い味わいの天ぷらがメインだ。またビール、ワイン、日本酒それぞれに合わせた「ポテトサラダ」(各480円)など和食をベースにお酒を楽しませる一品を揃える。
内装はネオ酒場空間を牽引するスタジオムーン
スーパーマーケットや八百屋も並ぶ日常が混在する通りを抜けた山手通りから目黒川サイドに1本入った路地に構える同店。アンティーク仕様のガラリ戸に紺のノレンを下げたシックな酒場の佇まいを見せる。扉を開けるとすぐにバーカウンターが迎える空間は奥へと長い作りとなっている。中央に設けた天ぷらの作業台が客席どこからも臨めるように床を途中で一段上げている。オープンキッチンが見せる臨場感とシズル感が酒場らしい賑わいを促進する。デザインは酒場造りで話題の「studio moonスタジオムーン」(東京都港区、代表取締役:金子誉樹氏)のデザイナー横尾菜緒氏だ。外食力の高い中目黒で美味しさにこだわり酒場の真価で挑戦する同店の今後に期待である。
店舗データ
店名 | 酒・肴サカツヤ |
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住所 | 東京都目黒区上目黒1-19-4中目黒TNビル1F |
アクセス | 中目黒駅より徒歩2分 |
電話 | 03-6412-7380 |
営業時間 | 17:00〜23:30(LO.23:00) |
定休日 | 日祝 |
坪数客数 | 14,7坪/30席(カウンター19席・テーブル11席) |
客単価 | 4000円 |
運営会社 | 株式会社トライドリンク |
オープン日 | 2018年8月21日 |