世界的屈指の電気街・秋葉原。アニメやアイドルといったカルチャーを発信し続ける、日本屈指の観光スポットである。世界中からさまざまな人が集うこの街では、飲食業態も実に多様。日夜活気に満ちる秋葉原に、「立ち呑み 炭火串焼き さけときどきぶた 秋葉原駅前店」が8月8日にオープンした。2015年の1号店、2017年の2号店に続き、今回で3店舗目。場所は秋葉原駅の昭和通り口を出てすぐの秋葉原公園に面した開放的で賑やかな好立地。既存の2店舗と大きく異なるのは、“チョイ飲み”需要に応えるための「立ち呑み」スタイルを取り入れたこと。運営はTop Welcome(トップウェルカム、千葉県市川市、代表取締役 迎憲一氏)。
1号店は、秋葉原エリアであるが、繁華な秋葉原駅から昭和通りを渡ったいわゆる“裏秋葉原”。もつ焼きなど、大衆的な串料理をメインに据えながらもしゃれた内装デザインが若年層の心をつかみ、押しも押されもしない人気店に成長した。2号店は、こちらも秋葉原エリアだが駅は銀座線でお隣の末広町。「大衆酒バル」と名づけて、料理はイタリアンテイストとした。この店が見事に盛況となり満席のため、新店の出店を模索。物件について不動産会社とのやり取りを重ねる中、突如として現れたのが今回の物件。「願ってもないタイミングで即決しました」と代表の迎氏。わずか3年で、秋葉原駅を中心とした800メートル圏内に3店舗がトライアングルで囲む形に相成った。
早くから独立を夢見て飲食ひと筋で歩んできた迎氏は、さまざまなステージで経験を積みながらグローバルダイニングへ。アルバイトから店長へ上り詰めた後に、「カレーハウスCoCo壱番屋」のフランチャイズに加盟する形で独立を果たした。気風のいい人柄と優れたマネジメント力で4店舗を運営するほどになっていたが、現在はオリジナルブランドである「さけときどきぶた」の運営に注力している。今回の3号店は、新店立ち上げから活躍してきたスタッフを店長に抜擢し、「さけときどきぶた」フランチャイズ1号店として独立させた。今後、独立の夢を持つスタッフには同様の支援を行うという。
同店の看板料理は「絶品もつ煮込み」(480円)に「自家製炙りチャーシュー」(480円)、そして炭火焼きにこだわった「バカネギレバ串」(140円)、「スタミナはらみ」(150円)など17種もの串焼きである。「生フライドポテト」はユニークな量り売りで、1グラム2.5円とお得感を演出。立ち呑みに適した各種おつまみも、280~480円とリーズナブル。オペレーションを平易にするため、メニューを厳選してスタートしたが、今後は鮮魚などアイテムを増やしていくとのこと。だが、仕込みは2号店でまとめて行うなど、固定費の削減にも気を配る。ドリンクは各種取りそろえるが、立ち飲み酒場らしくおすすめはキンミヤ焼酎。それも、シャーベット状に凍らせた「シャリ金」を用いた「シャリ金ホッピー(白・黒)」(400円)。「シャリ金梅割」(400円)は大人のかき氷。アルコール強めのストロングスタイルのため、1人3杯までと制限を設けた。
順調な出店続きだが、今後の展望について聞くと、「今回の出店は偶然が重なり、結果的にラッキーが続いただけです」と謙遜する。当面の1、2年は足固めの期間として、直営店とフランチャイズで、5店舗の展開を5年で達成するのが目標という。「最初は直営店として軌道に乗せてからフランチャイズに移行し、独立志望者に託していければ」と、フランチャイズパッケージとしての売り出しを視野に入れている。激動の飲食業界で第一線に立ち、経営者として着実な運営を進めてきた迎氏だが、展望と経営戦略は堅実路線。後に続く人物の登場が待ち遠しい。
店舗データ
店名 | 立ち呑み 炭火串焼き さけときどきぶた 秋葉原駅前店 |
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住所 | 東京都千代田区神田佐久町1-20 三新ビル1F |
アクセス | JR線ほか秋葉原駅から徒歩1分 |
電話 | 03-5839-2988 |
営業時間 | 16:00~24:00(L.O.23:30) |
定休日 | 日曜 |
坪数客数 | 8坪 25名 |
客単価 | 1700円 |
運営会社 | 株式会社Top Welcome |
オープン日 | 2018年8月8日 |
関連リンク | さけときどきぶた (HP) |
関連リンク | さけときどきぶた(1号店・記事) |
関連リンク | 大衆酒バル さけときどきぶた(2号店・記事) |