東京メトロ千代田線代々木公園駅、小田急線代々木八幡駅のどちらからも徒歩すぐの好立地に、2017年の8月18日、「魚まみれ眞吉 代々木八幡店」(運営:フィッシュウェル、代表:日紫喜智[ひしき・さとし]氏)がオープン。同社では4店舗目、「魚まみれ眞吉」業態では宮益坂店、恵比寿店に続き3店舗目となる。「どの店も必ず10年以上はやる、という決意でやっています」と地道な経営を貫いており、目先の利益を追うより、料理のクオリティにより認知度を上げていくことが理想だと話す。
店舗は半地下にあり、前のテナントは和食店やステーキ店などであった。内見をしたところ、自分やスタッフにとって理想的な動線が確保できると確信し居抜きで契約。内装や厨房設備はほとんど変えず、壁を塗り替えたぐらいでオープンできたそう。「本来は地下は好きではないのですが、窓があるため開放感を感じさせてくれます。また、収納がたくさんあり、使い勝手がいいのが気に入りました」とのこと。この場所を選んだ理由は、多彩な飲食店や庶民的な商店街のある街の雰囲気が気に入ったから。出店を意識してから周辺をリサーチしたところ、魚料理を看板にしている店が少ないのも決め手となった。また、原宿、渋谷、恵比寿とある既存店からほどよい距離感のため人や食材が行き来しやすいという利点もある。
料理は既存店に引き続き鮮魚が主役で、新鮮な魚を焼き・煮・揚げなど、さまざまな調理法で提供している。幻の魚とも呼ばれるクエ(しゃぶしゃぶ2,980円、刺身1,680円など)は、日紫喜氏がもっとも思い入れのある魚だ。超がつくほどの高級魚だが、「クエを東京の人にもっと食べてほしい、知ってほしい」という思いのもと企業努力によりこの価格を実現した。一品料理は味のいいものがあれば仕入れ品も使うが、「あん肝ポン酢」(780円)や「しまえびの酒盗あえ」580円など、手の込んだものもできるだけ手作りしている。合わせるお酒はワインを多めにラインナップ。日紫喜氏は「出店にあたりさまざまな店をリサーチし、普段飲みのお酒にワインを選ぶ方が増えたという実感がありました。だから、ワインセラーを置き、ワインのメニューを充実させています」と言う。ボトルは赤・白を各4種、スパークリングを2種用意し、白のすべてと赤の2種はグラスでもオーダー可能とした。
魚は、できるものなら毎朝築地に行って自分で選びたいところだが、4店舗を束ねる社長となった身ではそうもいかない。そうなると、頼りになるのは仲卸だ。「80過ぎで現役の、“築地のレジェン”ドみたいなおじいちゃんがいて、目利きも魚の扱いもすばらしい。仲良くしてもらっていて一緒にゴルフにも行きます。おじいちゃんは『(年だし、豊洲移転になったら)辞めたい』って言っているから、みんなで『辞めさせないぞ』って言っているんです。その人がいないと、いい魚が仕入れられないからみんな困っちゃうから」と笑う。
魚好きが高じて、日本さかな検定(通称ととけん)1級まで取った魚好きの日紫喜氏。ホテルマンを経てから料理の世界へ入ったので、「人の3倍頑張って追いつこう」と、誰よりも早く出社して掃除をしたり、仕事を早く終わらせてどんどん仕事をもらい新しい技術を覚えるなどして実力をつけた。独立開業を果たしてから4店舗目の開業にあたり、以前より増して人材育成を意識するようになったという。「自分一人でできることは限られています。各店の店長を信頼して任せて裁量を持たせた方が伸びるし、責任感も全然違ってきます。また、「店長をやらせたいな」と思う人間がスタッフの中から現れれば、いつでも新しい店を出したいとはいつも思っています」
店舗データ
店名 | 魚まみれ眞吉 代々木八幡店 |
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住所 | 東京都渋谷区富ヶ谷1-2−13 高松DCビル B1F-A |
アクセス | 千代田線 代々木公園駅から徒歩1分 小田急線 代々木八幡駅から徒歩1分 |
電話 | 03-6804-9220 |
営業時間 | 17:30~24:30 |
定休日 | なし |
坪数客数 | 28坪・38席 |
客単価 | 4500円 |
運営会社 | 株式会社フィッシュウェル |
オープン日 | 2017年8月18日 |
関連リンク | 魚まみれ眞吉(HP) |
関連ページ | 魚まみれ眞吉 恵比寿店(記事) |
関連ページ | 魚まみれ眞吉 宮益坂店(記事) |