2017年3月28日、浅草橋の一角にオープンした「THE GOOD VIBES(ザ グッドバイブス)」。昼はハンバーガーやサンドイッチなどのランチセットを、夜はフードに加え、それらに合うカジュアルなワインを中心としたドリンクを提供している。オーナーは米澤江美子氏。「夫が星付きのフレンチレストランでシェフをしているのですが、彼の料理を、高級レストランではなく、よりカジュアルな形で、幅広い層のたくさんの人たちに食べてもらいたいとの思いがありました」と、米澤氏は開業のきっかけを話す。当初はテイクアウトのサンドイッチ店を想定し、家から近くなじみのある浅草や蔵前、浅草橋のエリアで物件探しを開始した。そのなかで出合ったのが築86年の現物件だ。古さを感じつつも味のある佇まいや、角地にある視認性の良さに惹かれたという。物件の広さが15坪あったことからテイクアウト専門店ではなく、席を設け、ランチからディナーまで幅広い利用動機に応える店とした。
フードのコンセプトは「普通に最高に美味しい」。「老若男女の幅広い人達に、気持ちもお腹も満足できるものを提供したい」と米澤氏。同店のフードは、米澤氏の夫のアドバイスのもと、米澤氏と同店シェフの星阿騎野氏が開発。自家製にこだわり、手間ひまをかけてていねいに作られた品々が並ぶ。看板商品のビーフパストラミは、米澤氏がニューヨークで食べた味を東京でも提供したいと、5日間をかけて同店で自家製している。まずは4日間、牛肉を塩漬けにし、5日目にスパイスで味付け。6日目にお客に提供するという手のかけようで、それによって生まれるジューシーさと、やわらかな食感が身上だ。ディナータイムには「自家製ビーフパストラミ」(1350円)として、ランチタイムにはこのビーフパストラミを使ったハンバーガー(1200円、BIGサイズ1800円)を提供している。このほか、ディナーでは「芽キャベツのフリット 焦がし味」(500円)、「フルーツトマトとブラッドオレンジのサラダ」、「クラシック マカロニ&チーズ」(以上750円)、「トリッパとチョリソーのグラタン仕立て」、「子羊のミートボールとパプリカ パクチーと卵」(以上900円)などの料理をラインアップ。野菜は茨城の久松農園から取り寄せる有機野菜を使用するなど、素材も安全安心なものを厳選。また、ランチで提供するハンバーガーの「玄米クランチフライドチキン」に使用するソースは、東京・浅草の「万久味噌店」の甘味噌を使用しているなど、地元産の食材についても訴求している。こういった手間ひまや、素材へのこだわりが同店の「普通に最高に美味しい」を形成しているのだ。
ドリンクはワインを約20種(グラス500円~、ボトル2500円~)、ビールやハイボールなどを用意。ドリンクも自家製にこだわり、「サングリア」(500円)や、ランチタイムにも提供している「自家製フルーツアイスティー」(300円)などの自家製ドリンクも人気を博している。今後はクラフトビールの提供も検討中だ。
平日昼は近隣のオフィスワーカーが中心となるが、そのほかの時間帯は子どもからお年寄りまで、付近の住民を中心に幅広い層を集客。とくにやわらかなビーフパストラミは、ボリューミーな見た目に反し、お年寄りや子どもにも食べやすいと好評だ。今後はイベントへ出店やケータリングなど、店外でもさまざまなかたちで多くの人に商品を提供していきたいという。「たくさんの人に、シンプルにおいしいと思えるものを食べてほしいんです」と笑う米澤氏。手間ひまをかけた価値の高い商品に加え、米澤氏の明るい笑顔と人柄が多くの人を引き寄せ、老若男女から愛される店として、早くも地域に溶け込む存在となっている。
店舗データ
店名 | THE GOOD VIBES(ザ グッドバイブス) |
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住所 | 東京都台東区浅草橋5-4-2 横山第二ビル |
アクセス | JR浅草橋駅から徒歩6分 |
電話 | 03-5829-6815 |
営業時間 | 11:30-16:00、18:00-22:00(21:30L.O.) |
定休日 | 日曜日、祝日 |
坪数客数 | 15坪18席 |
客単価 | 2000~2500円 |
オープン日 | 2017年3月28日 |
関連リンク | THE GOOD VIBES |