東京・神田エリアでビストロ「東京オーブン」を2店舗展開しているテンプルボーイ(東京都千代田区、代表:渡邉真祐氏)が、今度は赤坂に新店「東京オーブン赤坂」を7月1日にオープンした。赤坂駅から歩いて5分とかからないホテルの1階に店はある。「うなぎの寝床」という表現がハマるような、まさに奥行きの長い店内だ。入口からバー、レジなどのアプローチを抜け、階段を2段ほどあがると、さらに奥に向かってテーブル席が広がっている。同社は「違いのわかる40〜50代のビジネスマン」という明確なターゲット設定のもと、定期的に畑を訪れ、生産者との良い関係性を築きながら、自分たちが納得したモノ・食材を産地直送で仕入れ、それらの個性を活かした料理の提供をモットーにしている。
店舗がホテルの1階であることから、営業はモーニングから始まる。外国人観光客の宿泊者が多いことから、朝はオムレツやアサイボール、エッグベネディクトやパンケーキを揃えて迎える。一方ランチは界隈のビジネスマンたちに向け、「宮崎まるみ豚の厚切りステーキ」(910円)(カレーつき1100円)、「自家製手捏ねハンバーグ」(810円)(カレーつき1000円)、「十勝ハーブ牛カレー」(810円・大盛り1000円)の3メニューに絞って提供。いずれも、ごはん、サラダ、お味噌汁がついていて、ごはんはお替わりもできる。ランチ相場としてはかなりリーズナブルだ。営業のメインとなる夜のメニューは、既存店で人気の高い品はそのまま取り入れつつ、今回新たに開発したものも加えラインナップした。野菜料理では、「農家野菜の自家製ピクルス」(430円)や、「シンプルグリーンサラダ」(680円)「東京野菜のクスクスサラダ」(980円)など直送野菜が主役のメニューが目立つ。肉料理では、同店が贔屓にしている「宮崎まるみ豚」と「岩手清流若鳥」がおすすめだという。まるみ豚は「パテ・ド・カンパーニュ」(680円)と「ポークチョップ」(1480円)で、清流若鳥は「レバームース」(580円)と「ロースト」(1羽1980円、半羽1280円)で提供している。そのほか前田牧場ホルスタインの「ローストビーフ」も肉好きならば試したい一品だ。
ドリンクについては、国産ワインなどは既存店同様にこだわって入れているが、新たな試みとしてクラフトビールを導入した。まずは5種類、京都の京都醸造「一意専心」、栃木のうしとらブルワリー「West Green IPA」、三重の伊勢角屋麦酒「サマービーチIPA」、宮崎の宮崎ひでじビール「宮崎日向夏ラガー」、富山の城端麦酒「アールグレイ」(すべてパイント950円・ハーフ600円)を入れている。ビールについても食材同様、地域や各ブルワリーとの付き合いを深めた上で取り扱いたいとこだわりを見せるため、様子や状況を鑑みながらラインナップを入れ替えたり、増やしていくかどうかも検討するという。
店内突き当たりの壁面はまるでショップのように、南部鉄器の様々なプロダクトが美しく並んでいた。南部鉄器は、渡邉氏が1号店から店のテーマに挙げ、こだわって使ってきたものだ。「このスペースをショールームのようにして、日本の良い商品を紹介する場にしながら、購入いただけるとようにしたいですね。」と話している。飲食店が飲食を提供するだけの場にとどまらず、チャレンジする姿勢が垣間見える。
渡邉氏は、2020年までに8店舗出店という目標を掲げているが、いたずらに店を増やすことは決してしない。ターゲットやコンセプトをなど、同社の核となるものを守りつつ出店を重ねていく。地域と一大消費地である東京の消費者を結ぶ同社のミッションが、増店によって点から面に変わりプラットフォーム化することで、その成果や効果がスケールしていくだろう。そう期待しつつ、今後の展開にも注目していきたい。
店舗データ
店名 | 東京オーブン 赤坂店 |
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住所 | 東京都 港区赤坂3-18-1 ホテルリズベリオ1F |
アクセス | 丸ノ内線・銀座線 赤坂見附駅から徒歩5分 千代田線 赤坂駅から徒歩6分 |
電話 | 050-2018-1318 |
営業時間 | モーニング【毎朝】6:00〜10:00 、ランチ【月~金】11:30〜14:00 、ディナー【月~金】17:00〜24:00 【土】16:00〜23:00 |
定休日 | 無休 |
坪数客数 | 32席 |
運営会社 | 株式会社テンプルボーイ |
オープン日 | 2017年7月1日 |
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