パーキングエリアの管理・運営などを行う首都高速道路サービス(東京都中央区、代表取締役社長 野口秀昭氏)から3月25日、泉ガーデン六本木グランドタワー内に個性的な肉料理を提供する「肉ダイニング 六本木MUN(ムン)」が誕生した。2013年オープンの「銀座MUN」に続き、韓国料理ベースの業態としては今回で2店舗目となる。
高級路線で個室メーンの銀座店に対して「立ち寄りやすさ」を重視する「六本木MUN」では、単価でいえば5000円から4000円へカジュアルダウン。内装を開放的かつバルのような温かみある空間に仕上げるとともに、ほぼ全席オープン席にすることで1回転あたりの最大席数を増加、席効率のアップを図る。またオフィス街という土地柄を考慮し、「自家製鶏ハム」や「韓式イカの塩辛」、「韓国風ピクルス」など全380円の低価格なタパスや500円前後のつまみを多く用意。銀座とのニーズの違いを敏感に汲み取り、従来メニューの8割近くを刷新した。
料理を開発から手掛けるのは韓国出身のイ・サンフンシェフ。ソウルのメイフィールドホテルで西洋料理を学び、来日後は俳優のペ・ヨンジュン氏がオーナーを務めた「ゴシレ」(東京都港区)で商品開発に携わったシェフは、異ジャンルの組み合わせやひと捻り加えた一品を得意とする。
例に取ると、“新たな4番バッターに”と期待を背負う「サムゲローストチキン」(2980円)、「炙り焼きサムギョプサル」(1人前1180円~)、「スペアリブグリル チーズフォンデュ風」(1180円~)といった新作や、「トマトキムチリコッタチーズ添え」(480円)や「スパニッシュオムレツチヂミ」(780円)などの料理からもシェフの柔軟なスタイルや遊び心が窺える。洋の要素を嫌味なく取り入れるが、日常使いとしての枠を飛び出すことなく、それでいて既存ファンにとって目新しさもある絶妙なバランス感だ。
同社が飲食業界へ進出したのは2012年。一見畑違いに思える決断も、基幹事業であるパーキングエリアの質を向上させる上で、自社で飲食店を経営することは大きなカギとなると見込んでのこと。「いわゆる繁華街ではない六本木一丁目では、コンセプトを必要以上に尖らせる必要はないと考えている。韓国料理屋だったり、肉ダイニングだったり、バルだったり見る人によって違う業態に見えていい。小さな差別化がいずれ大きな差別化になると思う」と同社企画部・御園生敦氏は話す。
また、今後のビジョンについては「ダイニング系の多店舗化を視野に入れつつ、首都高らしい新業態についても考えていきたい」と意気込みを見せた。「MUN」とは韓国語で「門」のこと。六本木一丁目の新ランドマークに誕生した真新しい門をくぐれば、幅広いニーズに応える穏やかな空間が迎えてくれる。
店舗データ
店名 | 肉ダイニング六本木MUN |
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住所 | 東京都港区六本木3-1-25 六本木グランドプラザB1 |
アクセス | 地下鉄 南北線 六本木一丁目駅より徒歩1分 |
電話 | 03-6441-3783 |
営業時間 | ランチ 11:30〜15:30(L.O. 15:00)、ディナー 17:00〜23:00(L.O. 22:00) |
定休日 | 日・祝 |
坪数客数 | 31坪・48席 |
客単価 | 4000円 |
運営会社 | 首都高速道路サービス株式会社 |
オープン日 | 2017年3月25日 |
関連リンク | 首都高速道路サービス株式会社(HP) |