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中野レンガ坂に期待の新星「大衆酒場 コグマヤ」が登場
シャリキンサワーとオリジナル味噌出汁の串煮込みが看板のネオ大衆酒場

窓の外に下げた丸い提灯が、レンガ坂でその存在を際立てる
古いビルの2階。白地に子グマを染め抜いた可愛いのれんが迎えてくれる
入り口を入るすぐのコの字カウンタの上に下がる木札。大衆酒場らしい臨場感を盛り上げる
手前左、味噌串カツ。右、名物串煮込み(左よりうずら、タン、ホルモン)。奥、シャリキンレモン
左より石田氏、オーナー高橋氏、能代氏。

(取材=にしやま とみこ)


酒場ラインとしてもよく知られるJR中央線沿線、中野駅の南側、100メートルにも満たないレンガを敷き詰めたレンガ坂に8月2日、高橋健太郎氏(経営 月兎、 東京都新宿区)が率いるネオ大衆酒場「大衆酒場 コグマヤ」がオープンした。「下町の古典酒場をオマージュしたネオ酒場」をコンセプトにシャリキンサワーとオリジナルの味噌出汁の串煮込みが看板だ。ビル2階の窓から下がる、大衆酒場の象徴、白く大きな丸い提灯が、ネオ酒場としての存在感を力強く放っている。

JR中央線沿線に位置する中野は、チェーン店から個店の飲食店まで酒場が数多く集まる、中央線を代表する飲食街として古くから知られている。また、サブカルチャー志向も高く、新しい飲食業態や新しい飲食経営者が生まれ、チャンスに恵まれる街でもある。特にレンガ坂には新星経営者が多く集まり、飲食業界も注目する刺激的な場所だ。そんなレンガ坂に出店した高橋氏は隣駅の東中野に女子一人でも気軽に立ち寄れるカフェバー「Crosse Breed Café(クロスブリードカフェ)」も経営する。順調に10年目を迎え、飲食経営者として次のステップとなる飲食展開を目指したのだ。「1店舗目はノーコンセプトだったが、2店舗目となる同店は着地のイメージをしっかりと考え創った」と高橋氏は話す。普段から下町の銘店酒場や古典酒場が好きで飲み歩く高橋氏は、そんな老舗大衆酒場をオマージュした、若い世代も気軽に楽しめる大衆酒場を形にして作り上げた。

入り口を開けすぐ目を引くのがカウンター角の濃厚な味噌出汁が張られたおでん鍋。色合いもよく煮込まれているのが看板の「名物串煮込み」だ。「タン」(100円)、「ホルモン」(150円)、「豆腐」(100円)、「揚げ餅」(100円)など7種類。試行錯誤し調合したオリジナルの出汁は開店以来継ぎ足し深い味わいに仕上げている。その味噌だれをかけた1本80円の「味噌カツ」もまた外せない一品。「レバネギ」、「ハツユッケ」、「ガツポン酢」(350円)と今では貴重な自慢の「肉刺し」はしっかりと安全に基づいて調理したものだ。ほかに「鶏皮餃子」(300円)から〆の「すじ茶漬け」(450円)などの一品も揃えるが、「串煮込み」を際立たせたシンプルな構成が大衆酒場らしさを明快にしている。

大衆酒場らしくしっかりと飲んで欲しいとおすすめするのは、甲類焼酎を凍らせた「シャリキンサワー&ホッピー」。「シャリキンレモン」(420円)、「シャリキンホッピー白・黒」(420円)にトレンドの「シャリキンモヒート」(480円)まで4種類を揃える。定番の「チューハイ」(380円)といったサワー類7種類、ハイボール3種類に本格焼酎も置く。日替わりで3種類(120ml/600円)の日本酒もあり、ドリンク構成にもこだわりを感じる。

2階への階段上がり口に構える同店、入り口には店名にある小熊を染め抜いた白いのれんが下がる。グレーのモルタル仕上げの壁に沿うように細く伸びる木素材のカウンターだけのシンプルな約7坪の空間。隣と密着するように並ぶ丸椅子もまた酒場のスタンダードであり、下町呑み文化の特徴だ。大衆酒場を知り、次世代へ継承していきたいと考える高橋氏の想いが細部まで反映されている。「酒場をよく知るおじさんと元気な女子が共に楽しめる場所」という裏コンセプトに頷ける。

ビルの2階という立地で有りながらも、店の存在感と共にネオ酒場業態のオーラーを放つ同店。路面のバル業態が多く並ぶレンガ坂に次なる新たな空気感を生み出しているようだ。今後は、中野エリアで積極的にドミナント展開を視野にいれる高橋氏の今後に期待である。

店舗データ

店名 大衆酒場 コグマヤ
住所 東京都中野区中野3-36-4 深沢ビル2F

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アクセス JR中野駅南口より徒歩1分
電話 03-6304-8655
営業時間 17:00〜24:00
定休日 無休
坪数客数 7.1坪・20席
客単価 2300円
運営会社 月兎
関連リンク 大衆酒場 コグマヤ(FB)
※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報は店舗にご確認ください。

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