9月30日、東急東横線・都立大学駅高架下に、「カンティーナ カーリカ・リ(Cantina Carica.ri)」が、オープンした。同店は、同沿線の隣駅・学芸大学駅にある「オステリアバル リ.カーリカ」を運営するタバッキ(東京都目黒区、代表取締役 堤亮輔氏)の2号店。1号店の「オステリアバル リ.カーリカ」は、学芸大学駅前の賑やかな商店街から閑静な住宅街へ向かう途中にあるビルの半地下に構える。12坪・24席のコンパクトな店でありながら、23時をまわっても賑やかなざわめきが聞こえてくる繁盛ぶりを見せている人気店だ。この界隈で暮らす、遊びなれた食に厳しい大人たちをターゲットに絶大な支持を得ている。
オーナーシェフの堤亮輔氏は、駒沢大学のイタリアン「トゥーセグランデ」の店長を経て、独立。下積み時代には、イタリア・トスカーナで料理修行したほか、フレンチや和食の経験も持つ。そのため、同店のメニューには、イタリアンの枠の中で、日本の四季を取り入れ、素材を活かした独創性のあるメニューが数多く並んでいる。また、堤氏はじめ、スタッフ全員が「お客様におしいしいものが楽しく食べられる空間を満足してもらいたい」との一心で料理からサービス、空間づくりまでをこなし、お客との会話によってコーディネイトするスタイルは同店の特徴であり、人気の理由のひとつにもなっている。
店内は、コの字型のカウンター席とテーブル席、奥に半個室が1つ用意されている。おすすめはカウンター席で、作業台とフラットになっているため、圧倒的なライブ感が体感できる。料理が運ばれてくるのを待っている間も、料理人がフライパンを振る手捌きや塊肉がジュージューと焼ける姿に、期待感が高まる。取材時のメニューには、旬の鯖を朝締めにして、ショウガベースの黄色のソースと大葉とパセリの入った緑色のサルサヴェルデソースの2色のソースで楽しませる「サバのカルパッチョ」(900円)。ピエモンテで5年修行した料理人がつくる「アニョロッティダルプリン」(1500円)などがラインナップ。「アニョロッティダルプリン」は、ピエモンテの郷土料理で、同店では鴨肉を中に詰め、フォンドボーソースで仕立てている。
店名に冠した「カンティーナ」が意味するように「ワインとともにある店」を象徴するかのように店内にはレンガ造りの大型ワインセラーが鎮座している。1号店同様に、「カーリカ・リ」も自然派ワインに特化し、常時グラスで赤・白・泡の20種以上1000円台を中心に用意している。その理由は、自然派ワインの持つ魅力を知る間口を広げるためと、自分の好みの1本に出会ってもらいたいからだという。ボトルワインは、売れ筋の5000円台を中心に、ワインに詳しい人も納得1本のまで揃えている。「産地やぶどうの品種などの先入観ではなく味わいを楽しんでもらえるように、お客様がどういった味わいを求めているのか、会話からワインの経験値を探るようにしています。そうすることで、お客様とスタッフのコミュニケーションも図れ、きちんと説明をした上で、お客様に選んでもらうことができます」と堤氏。
「1号店と2号店のコンセプトは変わりません。ただ、駅近の商業施設内に店を構えたことによって、いろんなお客様がいらっしゃいます。どんなお客様にも満足してもらえるように、しっかりと一からで手づくりした美味しいものを提供して、活気のあるお店でお客様を笑顔にしたいです。そして、仕事帰りに気軽に立ち寄れる、疲れをリセットして明日を元気に迎えてもらえるような店づくりをしていきます」と2号店への想いを堤氏は話す。同店では、お客同士がより居心地よく過ごしてもらえるようにと、17時から20時は子供連れ客を、20時以降は大人の時間となるように時間帯を区切っている。堤氏自身も小さな子供を持つことから、「小さなお子さんがいるファミリーのお客様にも、おしいしいものが楽しく食べられる空間を提供したい」と導入したのだ。同社の街と共存できる店づくりに注目だ。
店舗データ
店名 | カンティーナ カーリカ・リ(Cantina Carica.ri) |
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住所 | 東京都目黒区中根1-5-2 東急東横線都立立大学駅 自由が丘方面高架下 |
アクセス | 東急東横線都立立大学駅 徒歩1分 |
電話 | 03-5726-9629 |
営業時間 | 17:00~25:00(LO24:00) |
定休日 | 月 |
坪数客数 | 22坪 36席 |
客単価 | 5000〜6000円 |
運営会社 | 株式会社タバッキ |
関連リンク | Cantina Carica.ri(FB) |