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“塊肉×ワイン”のブッチャーズシリーズを展開するエッジオブクリフ&コムレイド針生氏が次に仕掛けるのは“国産黒毛和羊”。“塊ラム肉×ワイン”の「LAMB MEAT TENDER (ラム ミート テンダー)」が神保町に7月27日オープン

格子ガラスのファサード越しに店内の様子が伺えるのも、客目線の店づくり
店内中央に料理人のステージとなるキッチンを配置し、壁側にはショーケースがあり、大きな肉の塊がならんでいる
山盛りのルッコラがのった「ルッコラとラムミンチのコンフィ」(750円)は、お好みでチーズをかけて食べる。見せ方でもラムの食感でも楽しませる一品
豪快な塊肉のままテーブルに運ばれ、目の前でスタッフがカットしてくれるLAMB(仔羊)「ランプ」(1800円)
「ここに来てラムの苦手意識を克服してもらいたい」と話すブッチャーズのみなさん。左から料理長ことリーダーの渡辺徹氏。郡司奨氏、本間青玄氏、岩本浩朗氏

(取材=下前 ユミ)


「東京ブッチャーズ」、「ブッチャーブラザーズ」、「森のブッチャーズ」を展開するエッジオブクリフ&コムレイド(東京都中央区、代表取締役社長 針生真氏)の新店「LAMB MEAT TENDER (ラム ミート テンダー)」が、靖国通り、駿河台下交差点近くに7月27日オープンした。いまや根強い人気からトレンドとして定着したといえる“肉バル業態”。「塊肉をワインとともに楽しんでもらう」というコンセプトで、同じ店舗を2つとつくらない代表の針生氏。同氏の店づくりの考え方は「流行りを追わず、街に定着して長く続けること」。客目線にこだわった空間づくりで、トレンドの業態でありながらトレンドに流されない唯一無二の強い吸引力を持った店づくりを行ってきた。熟成肉ブームが加熱するなかで、「フレッシュな肉をいちばんおいしく楽しんでもらうこと」に徹底しているのも同氏らしく、今回は“塊肉×ワイン”でありながらも、新たに“国産黒毛和羊”を仕掛けるという。

どこか懐かしいノスタルジックな雰囲気を感じさせる空間を手掛けるのは、同社デザイナーの加藤幸江氏。活気ある店内の様子が見える格子ガラスのファサード、古材を貼った天井に吊るされたアンティークランプの柔らかい灯り、風合を生かした建材を用いたレンガ造りの壁や銅板にエイジング処理をしたレンジフードなど、女性デザイナーがつくる男らしい空間に仕上がっている。店内の中央には、「料理人のステージ」となるキッチンが設けられている。料理人と同じ目線の高さで一体感を味わえるキッチンを囲むコの字型のカウンター席をアリーナ席とすれば、店内が見渡せるように高さを設けた奥のテーブル席は、スタンド席のようである。そして、キッチンステージの真ん中に鎮座する大きな炭火の焼き台では、臨場感たっぷりに塊肉が焼き上げられるのだ。

注目すべきメニューは、月末限定入荷で提供される“国産黒毛和羊”の「信州サフォーク」。サフォークとは、羊の中で唯一の肉専用種である頭部が黒色をした黒毛和羊のことで、針生氏が食材探しをするなかで出会ったという。「長野の山間にある小さな牧場で飼育されている『信州サフォーク』は、数10頭しかいません。さらに、羊は1年に1度しかお産をしないので確保できる量も限定されます。さらに、ホゲットという生後12か月から24か月までの羊を食用にしているため、一般的なラムより成熟度があり、羊特有の臭みやクセがないのも特徴です。牧草のほかに、おからなどの穀物やタマネギの皮を飼料としているので、肉そのものの香りも違います。月末入荷限定での提供になりますが、柔らかい肉質と香りをぜひ味わってもらいたいです」と同氏。

同店のラム肉は、「信州サフォーク」のほかに、オーストラリア産の「サフォーククロス」が提供される。いわゆるジンギスカンで食べる部位やラムチョップの肉だけでなく、「羊の新たな食べ方を提案すること」をテーマに、下処理で手間のかかる大きなブロック肉を仕入れている。料理人が手間を惜しまず技術を駆使し、筋の入り方や肉質を見極めて料理しているからこそ、体験できる価値がここにある。ワインとともにガッツリ食べたい塊肉のグリル料理は、オーダーが入ってからカットして焼き上げられるほか、前菜からサラダ、パスタまでラムをふんだんに使ったラム尽くしのメニューがならぶ。フレンチ出身の料理長・渡邉氏おすすめの端材や内蔵も余すところなく使った前菜「仔羊の自家製テリーヌ」(800円)や「ラム肉の自家製ソーセージ&レンズ豆の煮込み」(850円)もラムの旨味を堪能させる逸品だ。

「ラムといえばジンギスカンではなく、ラムといえば『ラム ミート テンダー』となるように、ラムの良さを知ってもらえるおいしい食べ方の提案をしていきたいです。これから海外渡航者も増えるなかで、いろいろな国の方がここへ来て、一緒にラムを楽しんでもらいたいです」と針生氏。針生氏が同じ店舗を2つとつくらないスタンスを貫くなかで、スタッフのステージを加藤氏がデザインする。そこで働くスタッフの仕事姿から目に見えて伝わる安心感によって生まれるエッジオブクリフ&コムレイド独自の空気感は、不思議と居心地がよい。往年の名曲をもじった「LAMB MEAT TENDER」という店名にも針生氏のセンスが光っている。

店舗データ

店名 LAMB MEAT TENDER (ラム ミート テンダー)
住所 東京都千代田区神田小川町3-5-3 YMUビル1階

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アクセス 都営地下鉄三田線・新宿線、東京メトロ半蔵門線 神保町駅 A9出口 3分
都営地下鉄小川町駅 5分
東京メトロ東西線 竹橋駅 5分
電話 03-6823-1141
営業時間 月〜金 11:30~14:00、17:00〜23:30
土   16:00~23:30
定休日 日祝
坪数客数 23坪 56席
客単価 4200円
運営会社 株式会社エッジオブクリフ&コムレイド
関連リンク エッジオブクリフ&コムレイド(HP)
関連リンク ブッチャーブラザーズ(記事)
関連ページ 森のブッチャーズ(記事)
※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報は店舗にご確認ください。

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