ヘッドライン

お燗の魔術師として知られる髙木晋吾氏が酒番長を務めるコアな日本酒専門店「うつらうつら」が日本でも有数の高級住宅地・渋谷松濤に5月9日オープン

表通りと路地の角、店内の雰囲気が溢れてくるような、大きく開口したガラス窓が目を引く
カウンターをメインとした落ち着いた店内。奥にはテーブル席もあり、グループ利用も出来る
酒番長、高木氏がおすすめの日本酒
岐阜県出身の高木氏いちおし「八丁味噌仕立て 飛騨美濃けんとんロースト」
酒番長、髙木晋吾氏

(取材=にしやま とみ子)


大物政治家も住む日本を代表する高級住宅地、渋谷松濤に5月9日オープンした日本酒専門店「うつらうつら」(WAGO、代表取締役 米山有氏)。お燗の魔術師として日本酒業界では知られる酒番長・髙木晋吾氏が選んだ常温、燗酒に向くタイプの銘柄や熟成日本酒を揃え、新しい出会いと奥の深い日本酒ワールドが楽しめる。東急本店から緩やかな坂道を山手通りへと向かう通りを一歩入れば、渋谷駅周辺の雑踏からは想像もつかないような、大きな一戸建が建ち並ぶ日本でも有数の閑静な高級住宅地、松濤。そのような住宅地へと向かう路地と表通りの角地に建つマンションの1階に構えるのが同店だ。表通りに面したエントランスには、雪洞がぽつんと置かれた風情ある和の店らしさを見せるが、路地に廻れば店内が透けて見える、ガラスの窓を大きく開口した開放感のある雰囲気の空間となっている。

同店は、美味しい料理に日本ワインを合わせ楽しむスタイルが評判の神泉の人気店「うみとはたけ ぽつらぽつら」の姉妹店となる。もともと「ぽつらぽつら」で日本酒を担当していた高木氏であるが、冷やした日本酒が主流の現在、食中にこそ向く常温の日本酒、燗酒の世界を知ってほしく、常温、熟成タイプの日本酒にこだわった専門店としてスピンアウトさせたのだ。学生時代、酒屋でのアルバイトから日本酒との関わりを深めた同氏は、自らも日本酒オタクと認めるほど、とことこんと日本酒と向き合っている。一本一本の個性を知るために自分の目で確かめるためにも積極的に、造り手、蔵元とも関わりを持ち、試飲会などにも出向き、常に日本酒のアンテナを張っているという。蔵元からも一目おかれ、お燗の魔術師としても知られるほどの存在は、日々、切磋琢磨する姿勢に裏付けられているのだ。

同店では、冷たくも、温かくも美味しい日本酒を知って欲しいと、日本酒メニューには燗酒や常温で楽しむタイプとともに、冷やして楽しむタイプも揃えている。どっしりとした米の味がする日本酒が好きという同氏。岐阜県大塚酒造の「竹雀」、神奈川県川西屋の「隆•丹沢山」、愛知県長珍酒造の「長珍」、香川県丸屋本店の「悦凱陣」など、取り扱いする日本酒は約20銘柄、約50種類。同じ銘柄でも造り違いを揃えることで、日本酒の奥行きを楽しませている。価格は半合500円〜、一合1000円前後から。あえて生ビールは置かずに瓶タイプの地ビール(750〜)を提供する。

先ずはお通しとして、日替わりの三点盛りが提供される料理は、日本酒を楽しむことに沿ったポーションも少なめにした本格志向の和食。「鯵のなめろう」(700円)。「蛸やわらか煮」(700円)。「牛スジと牛蒡の卵とじ」(800円)。「飛騨牛ロースト自家製夏みかん酢と」(1000円)など、旬の素材と共に同氏の出身の岐阜の郷土料理なども揃える。日本酒のタイプ知り、楽しむにおすすめなのが、料理4品と日本酒75ccを4種類の「お手軽マリアージュ」(4000円)がある。23時以降はバータイムとなり、料理のメユーは限られるが、日本酒は代わらない。

3時間、4時間という長時間滞在で、日本酒を楽しむという人も珍しくないという同店。日本酒を通じてのコミュニケーションを大事にする髙木氏の想いが誰をも和ませるのだ。SNSなどをはじめとして、日本酒店同士、造り手、蔵元、そしてエンドユーザーまでの繋がり、コミュニケーションが今の日本酒ブームを牽引する要因の一つという。そのようなコミュニケーションを大切にしながら、常に日本酒の成長と日本酒文化の発展へと視線をむけている髙木氏である。

店舗データ

店名 うつらうつら
住所 東京都渋谷区松濤2-14-5 ヴィラ松濤103

 >> GoogleMapで見る

アクセス 京王井の頭線 神泉駅より徒歩2分
JR 渋谷駅より徒歩10分
電話 03-3485-1555
営業時間 18:00〜26:00
定休日 不定休
坪数客数 8坪強 17席(カウンター9席、テーブル8席)
客単価 4000円〜5000円
運営会社 株式会社WAGO
関連リンク うつらうつら(FB)
※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報は店舗にご確認ください。

ヘッドライン一覧トップへ

Uber Eats レストランパートナー募集