閑静な住宅地域として知られている世田谷区・若林。昔ながらの商店街があるレトロモダンな街並みで人気の三軒茶屋から徒歩圏内で、利便性も高いエリア。都内の自然派ワインをメインに扱う人気の飲食店が多いエリアでもある。4月1日、世田谷通り沿いの若林交差点近くにオープンした「bioteca(ビオテカ)」も、自然派ワインを扱う話題店だ。運営は、飲食店マネージメントやコンサルティング業を行なう、バレル(東京都渋谷区、代表者取締役 安藤嘉洋氏)。同店は、欧州の陽気な食文化を発信する「アペリティーヴォ恵比寿」の姉妹店。ボリューム感や手頃感をコンセプトに、自然派ワインと食事を気軽に楽しむことができる街の食堂を目指す。
マンションの地下1階にある立地は、一見、わかり難いが大人の隠れ家のようでもある。120年以上前にアメリカやヨーロッパの納屋で使われていた古材を壁面に使用し、温かみのある落ち着ける雰囲気。ゆったりとしたテーブル席とバーカウンター席で、しっかり食事をしたいニーズにも、2軒目使いのニーズにも対応する。存在感のあるガラス張りのウォークインワインセラーは、客が自由にボトルを選ぶことも可能という。
料理は、イタリアやフランスの郷土料理が中心。欧州料理の修行を重ねたシェフこだわりの野菜や希少部位の肉などを日替わりメニューで提供するなどして、気取らない日常の食事のボリューム感や手頃感を意識したという。濃厚クリーミーなソースが絶品の「ホワイトアスパラガスのグリル タマゴとチーズのソース」(900円)。オリーブオイルとバルサミコ酢でシンプルに食べる「グリル野菜の盛り合わせ」(1600円)には、珍しいイタリアの野菜も。ワインを飲み進める「仔羊のハブマリネソテー」(2000円)は、柔らかくジューシー。どれも食べ応えがあり、リーズナブルだ。
ワインは“造り手の人柄”と“土のエキス”にこだわり、安藤氏自らが選び抜いた強い思い入れを持つ自然派ワインのみ(ボトル2900円~、グラス赤白600~1200円)。イタリアやスロヴェニアなどヨーロッパの自然派ワインの作り手と交流を深めるうちに、作り手の心に惹かれていった同氏。なかでも、樽に入れてから最低でも5~8年は経たないとリリースしないという徹底ぶりで、まったく商業主義に乗らない、イタリア・フリウリを代表するワインの造り手、スタンコ・ラディコン氏との出会いが自然派ワインに傾倒する大きなきっかけになったと振り返る。自然派ワインは、温度管理が大変かと思いきや、空気と触れることで変化する面白さが楽しめるという。
企業理念である「サービング エイ モーメント」(私たちは、その瞬間を提供します)をテーマに、ゲストが共有するひとときが楽しく、記憶に残るひとときとなるよう、提供しつづける安藤氏。まずは、「気軽な町の食堂として地域に根づき、自然派ワインのファンがもっと増え、店を目指してきてもらえるように広まってくれれば嬉しいです」という。そして、「スタッフとゲスト、ゲストと同士がコミュニケーションを楽しむことができる、NYにある良い意味で雑多な感じのするラウンジ空間を恵比寿の3次会ニーズのためにつくりたいです」と、次なる店づくりの構想を語ってくれた。
店舗データ
店名 | bioteca(ビオテカ) |
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住所 | 東京都世田谷区若林1-17-3 CYNTHIA FOUR-D B101 |
アクセス | 東急田園都市線 三軒茶屋駅から徒歩10分 東急世田谷線 西太子堂駅、若林駅から徒歩5分 |
電話 | 03-6450-8494 |
営業時間 | 月・水~土 18:00~27:00 (L.O.26:00) 日・祝 15:00~23:00 (L.O.22:00) |
定休日 | 火曜日 |
坪数客数 | 27坪 26席 |
客単価 | 5000円 |
運営会社 | 株式会社バレル |
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