JR渋谷駅新南口から徒歩30秒にあるビルの1階に、4月4日、ロティサリーチキンで知られる「LA COCORICO(ラ・ココリコ)」などを展開するRYコーポレーション(東京都港区、代表取締役:横山藤雄氏)の新業態「GABURI SHARE(ガブリシェア)」がオープンした。同社は以前、同名の店を六本木で運営していたが、2009年に惜しまれながら閉店。「今回の渋谷への出店は、六本木にあった店のメイン料理を引き継ぐ形ではありますが、コンセプトを変えています」と話すのは、同社の広報担当である小川結香氏だ。以前の店ではスペイン料理が中心だったが、今回は無国籍テイストのアメリカンキュイジーヌである。この料理に合わせ、店内は木目やレンガのような素材感を活かしつつ、アメリカンなイラストなどを配して「ナチュラル&モダンPOP」の雰囲気に仕上げている。
同店がウリにしている料理は2つ。店内の大型チャコールグリルで豪快に焼き上げるスペアリブと、オリジナル生地から作るパンケーキだ。「G.S.オリジナルBBQスペアリブ ベルジャンポテト添え」(Mサイズ 2800円~)は、国産の厳選された豚肉を仕入れ、肉を柔らかく仕上げるための特製ソースに漬け込んだ後、直火で香ばしくジューシーに焼き上げている。一緒に提供される3種類のソースを好みでかけ、手づかみでガブリと食べたい。この他の料理は、アボガドのディップでおなじみのメキシコの定番「ワカモレ・クラシコ 揚げたてタコスチップス添え」(850円)、レモンジンジャードレッシングで食べる「空芯菜、チキン、ミョウガのシンガポール風サラダ」(1300円)、バゲットを丸ごと1本使った「ジャンボBLTバゲットサンド」(1500円)など、地中海、中南米、東南アジアのエッセンスを織り込んだエスニックなものだ。
もうひとつのウリであるパンケーキは、甘さ控えめのオーソドックスなものだが、「フワフワともっちりの両方の食感をバランスよく出すため、粉の配分から研究を重ねた」(小川氏)オリジナル生地である。季節のフルーツを贅沢に使った「フロマージュクリームとベリーソースのパンケーキ」(1400円)、ブラックチェリーのコンポートと赤ワインソースが大人の味の「チェリーコンポートのパンケーキ」(1300円)などがある。各々のパンケーキには、風味を良くする発酵バターや北海道産の純生クリームが添えられ、生地だけではなく、食材全てにこだわっている。
店名は「料理を皆でガブリとシェアする」という意味があり、これが同店のコンセプトでもある。その店名とコンセプト通り、ほとんどの料理は3~4人でシェアできるくらいのボリュームで「客席に運ばれた時にお客さまが『メニューの写真よりも大きい』とびっくりしてほしい」と小川氏は言う。そのボリュームだけに1品1品の価格が高く見えてしまうが、通常メニューの客単価は4000~5000円と決して高くはなく、フリードリンク付きのパーティーメニューは5000円から用意している。同店では「大皿料理です、ということを前面に出さず、自然の流れでコンセプトを知ってほしい」としており、店頭や看板などにも大皿という言葉はない。中華料理以外ではあまりなかった「大皿料理をシェアする」という業態をいかに浸透させるかが課題だ。
同店のあるビルの5階には系列店の「PIZZA & ROTISSERIE LA COCORICO(ラ・ココリコ)」があり、こちらは1人でも利用できる業態のため、ガブリシェアはターゲットが重ならないように配慮しているともいえる。新業態がオープンしたばかりの同社だが、4月に上野、5月に新橋、そして秋にも、さまざまなブランドで出店が決まっており、RYコーポレーションの快進撃が続く。
店舗データ
店名 | GABURI SHARE(ガブリシェア) |
---|---|
住所 | 東京都渋谷区渋谷3-27-11 GEMS渋谷1F |
アクセス | JR渋谷駅新南口より徒歩30秒 |
電話 | 03-6418-8971 |
営業時間 | 11:00~23:30 |
定休日 | なし |
坪数客数 | 44.7坪 66席+テラス12席 |
客単価 | 4000円~ |
運営会社 | RYコーポレーション |
関連リンク | RYコーポレーション |
関連リンク | GABURI SHARE |