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和食の粋を気軽に味わい、楽しむ割烹バル「小さな蔵 だれやめ」が下町、錦糸町南口に1月15日オープン

季節の花が生けられ、柔らかい空気感を醸している空間。白木のカウンターが和食の店らしい
しっとり落ち着いた掘りごたつの小上がり席。職人が漉いた和紙と麹蓋の壁と、和の伝統が息づいている
神奈川県から届く新鮮な魚介料理がおすすめ
福永氏が厳選する日本酒。裏メニューもある
親方、福永健太氏

(取材=にしやま とみ子)


錦糸町の南口、マルイ裏に1月15日オープンした和食と日本酒の店、割烹バル「小さな蔵 だれやめ」。生粋の和食の職人、福永健太氏が本来の割烹の形態、粋な和食の楽しみ方を気軽に味わって欲しく、バルのような気分で立ち寄れる新しいスタイルの割烹をつくった。無形文化遺産として、世界で注目される和食。しかしその実、若年層ならずとも多くは、日々、本格和食と向き合うチャンスも少なく、まして料亭や割烹の違いなどを知るようで知らないのも現実。福永氏は「海外に発信することも大事ですが、改めて国内に向け和食の文化、技術の継承と情報を発信していきたいのです」と店の意義を話す。

 

店内に生けられた季節の花にはじまり、酒蔵の扉であった店の扉、小上がりの壁には酒蔵の麹蓋や和紙が使われ、器は若手の陶芸作家のモノと、料理のみならず、環境まできっちりと和の文化が息づいている。19歳の大学生の時から二足わらじで和食の職人として修行をスタートさせた福永氏自身が実感している、和食の料理人の技術の質の高さ。そんな和食の素晴らしさを身近に実感して欲しく、形式ばらない一品からの料理と酒が楽しめる割烹に。そして、好きなものを好きなだけ食べて、一杯でも多く飲めるようにと、敢えて和食の決まりのようなお通しも出さず、日常使いの出来るカジュアルな和食店、割烹バルとして店を仕上げたのだ。

 

料理は各地の生産地から届く新鮮で旬の素材を主体にして作る一品が揃う。神奈川県から直送される鮮魚「刺身の盛り合わせ)は1380円〜、季節の果実を入れた「白和え」(580円)、「国産生ハム」(800円)、「旬の野菜のお浸し」(550円)などの日替わりメニュー。「干物伴助」(950円〜)、「京風出し汁巻き卵」(750円)、「いぶりがっこのチーズ」(580円)などの定番メニューを提供するが、食材が有る限り好みのオーダーにも応えてくれるという。カウンターが主体となる割烹本来の形態は、客との会話の中から出身地や嗜好を感じ取り、味を調整し、さらにはメニューに載らない料理の提供やオーダーに応えてくれるところにある。「料理人さんとの会話こそが割烹の醍醐味であり、割烹を楽しむコツなのです」と福永さんは教えてくれる。そして「職人が作るプロの料理に、日常のなかの贅沢、非日常を味わって欲しいのです」と続ける。

 

ドリンクは「ウーロンハイ」(480円)、「生絞りレモンサワー」(580円)などのわりもの。「本格焼酎」(600円)、「梅酒•果実酒」(600円)なども揃えるが、おすすめは「日本酒」(120ml600円/一合900円)。季節の造りをはじめとして揃える日本酒は常備12種類。常温向けも7種類を置く。裏メニューも合わせると30種類になるという日本酒は、店名にもあるように小さな蔵にこだわった一本も少なくなく、珍しい銘柄に出会えることも。そこには地方に眠る優れた食材を知り、一人でも多くの人に広める地方産地活性を目指している福永氏の想いがある。実際に夏に向け岩手県の海産物の商品化を進めているという。そう、国産を守ることは、きちんと和食を知ることであり、さらには次世代へ繋げることにもなるからだ。そして、店は和食の職人を育てる場としていきたいと考えている。

 

そんな熱く、深い想いが込められた「だれやめ」。“だれやめ”は福永氏の故郷の方言。直訳すれば“疲れを止める”こと。その真意は面白く、“今日は仕事を終わりにして酒を飲む”ことを言う。気軽に和食と出会える割烹バルらしい店名である。

店舗データ

店名 小さな蔵 だれやめ
住所 東京都墨田区江東橋2-7-5 辻村ビル1F

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アクセス JR、地下鉄 錦糸町駅より徒歩5分
電話 03-6659-6707
営業時間 16:00~26:00
定休日 不定休
坪数客数 14坪 23席(カウンター7席、テーブル席4、堀こたつ8席)
客単価 4500円
※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報は店舗にご確認ください。

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