日本一の歓楽街「新宿・歌舞伎町」。不夜城と呼ばれるこの街の真ん中に24時間365日、煮干しラーメンと一品料理、そしてアルコール類が同時に愉しめる「凪Noodle Bar(なぎヌードルバー)」が6月10日オープンした。経営は、現在、「豚王」(渋谷・大宮)、「新宿煮干」(新宿ゴールデン街)、「煮干王」(渋谷・西新宿)、「炎のつけめん」(西新宿)、海外店3店舗の合計9店舗を展開している凪スピリッツ(東京都新宿区、代表取締役:生田智志氏)。代表の生田氏は、2004年、新宿ゴールデン街での「火曜日限定ラーメンバー凪」を皮切りに、その後、得意の豚骨と煮干味を「ラーメン凪」の2大ブランドとして育成し、世界に打って出るラーメン=ユニバーサルヌードルを目指し、目下快進撃を続けている人物。節目の10店舗目となる新店は、「ラーメン」×「アルコール&一品料理」という同社にとっては新たなチャレンジとなる店舗だ。
“ライブ感”のある店造りを目指したと語るのは、同店の店長、花山慎治氏。くの字型のカウンター席にぴったりと沿って細長く続く厨房はミニマムでありながら、充実した厨房機器がシステマチックに整然と据えられている。24時間休みなくフル稼働ゆえに、仕込みも営業と同時進行で行なう。カウンターの上からは、肉汁がしたたり落ちる店自慢のジューシーなチャーシューが数個吊り下げられていて、注文が入ると、それを客の目の前で大胆にカット。まさに“食のライブ感”を味わえる。花山氏は、池袋の豚骨ラーメン「えるびす」や、紀州和歌山らーめん「まっち棒」を経て、4年前に凪スピリッツに入社。今回の新店舗で店長に抜擢される。新宿エリアでは、“凪”は既に認知されている存在だが、同店は新たなチャレンジ店舗であり、店の外観も他の既存店とは趣が異なる。様々な人種が行き交う歌舞伎町で、英字の「NO RAMEN, NO LIFE!」の暖簾のもと、新しい“Nagiスタイル”をより多くの人々にアピールしたいと花山店長は意気込みを語った。
メインであるラーメンはどれもボリューミー。とりわけ限定20杯の「トンテキラーメン」(1400円)は、分厚く切られてのっているトンテキだけでも十分ボリューム感満載だが、加えて低温調理の蒸し焼きでじっくりと肉の旨味が出ているチャーシュー3枚(1枚60g)、“凪の名物いったんも麺(=麺のお刺身)”3枚、自家製極太ちぢれ麺200g(大盛230g)が全て入っている人気の一品。酒のつまみには、アツアツの「鉄板餃子」(480円)や、容器の缶をそのまま皿代わりにしたユニークな「俺の!オイルサーディン」(450円)、分厚く濃厚な味わいの「鉄板トンテキ」(680円)などが揃う。ヘルシー系の一品としてはエスニックな「パクチーサラダ」(480円)や、さっぱりとした味付けの「チョレギサラダ」(400円)など女性に嬉しいメニューが並ぶ。一品料理のメニュー開発は、野菜尽くしのヘルシーラーメン「ベジソバ」で人気の東京・麹町「ソラノイロ」の店主・宮崎千尋氏のアドバイスのもと考案されているという。また酒類は、既存のラーメン店には決して置いていないであろうラム(1杯600円)やテキーラ(1杯600円)もあり、ボトルがカウンターに並んでいる様は、まさに“Bar”。酒に強い外国人客も納得する品揃えだ。
今後は「ソラノイロ」宮崎千尋氏とのコラボ麺、「煮干ベジソバ」も登場し、ますますバラエティ豊かなメニュー展開が期待される。店名「凪Noodle Bar」の英文字には、現状のアジア圏出店だけには留まらず、より広い世界を見据えた“Nagi Spirit”の確かな決意が表現されている。さらに進化していく“Nagi”から目が離せない。