2007年、赤坂見附にオープンした「オイスターバー&レストラン Ostrea(オストレア)」。その後、銀座8丁目店・六本木店・銀座コリドー通り店・新橋店と次々オープン。経営はバル.ジャパン(東京都港区、代表取締役:藤野豊氏)。4月16日、6店舗目となる恵比寿店がJR西口東側出口から徒歩1分、新築ビル1階に路面店としてオープンした。出店する立地によってコンセプトを変える同店。ラグジュアリーな銀座8丁目店、カジュアルなコリドー通り店、バルスタイルの新橋店と異なる店づくりをすることで近隣エリアでの差別化を図る。恵比寿店のコンセプトは、「オイスタートラットリア=日常使い出来る食堂」。店長の西澤氏は「店全体の雰囲気は落ち着いたレストランだが、新たな試みとして入口にテラスを設け、バルの雰囲気を醸し出した。奥のテーブル席ではゆっくりと食事を楽しんでもらい、手前のバル席では軽く一杯や、2軒目などに気軽に利用してもらいたい」と話す。
看板の牡蠣は常備10種類以上。北海道・東北・広島・九州などを中心に、生産者から直送され毎日、店に届く。今では、新鮮で安全な牡蠣を年間通して食べられるようになったが、安定した仕入れルートの確立には苦労も多かっただろう。吉村取締役に話を伺った。「一番長いお付き合いの生産者とは7年近くになりますが、毎年生産者の元を訪れることを欠かさず行なっています。その年ごとに海や牡蠣の状態は変化します。毎年顔を合わせる取り組みが、仕事を超えて家族のような関係を築きあげられたと思います」と振り返る。各店舗10種類以上の牡蠣を常時揃えるには、こうした生産者との関係づくりが大切。安全管理は、紫外線で殺菌した海水で20時間以上飼育し、減菌する方法を取り入れている。生産者、店舗とも安全管理は徹底している。
メニュー構成も身近なイタリア食堂を目指した。牡蠣をメインとしながら、イタリアン歴20年の薄田シェフが考案する500円からの小皿料理。臭みなくさっぱりと食べられる「ラムたたきのカルパッチョ」(500円)。「冷製砂肝の赤ワイン煮込み」(500円)、イベリコ、ベジョータ、セラーノの中から選べる「生ハム」(700円)。オーダーしやすい小皿メニューがあることで、1軒目、2軒目、〆のバーとして、自由に使い勝手よく日常使いの出来るオイスターバーとなった。また、巨大なワインセラーが目印ともいえるオストレア。ワインは店舗に常駐するソムリエが担当。イタリアを中心に100種。ボリュームゾーンは4000円~5000円台だが、気軽な3000円~10000円台まで幅広いセレクト。ボトルは味わい別にカテゴリーを分け提案する。その他、バーにはリキュールも充実し、カクテルはショートからロングまで提供。ウィスキー、バーボン、カルバドスなど食後酒も豊富。
「オストレア」の他、「もつ焼き 三六(みろく)」3店舗、「Bar’s BAR 赤坂店」と計10店舗を運営するバル.ジャパン。今年3月には銀座三越の「シェフズステージ」に出店。今までにない集客となり話題に。今後の出店戦略については「“牡蠣”や“もつ焼き”の魅力をもっと伝えていきたい。新宿などの大きなマーケットも含め、出店を進めたい。牡蠣を氷の上にずらりと並べる様子や、店舗ファサードで“もつ”を焼く様子など、飲食店の活気ある臨場感を伝えるためにも、今後も1階の路面にこだわって出店したい」と吉村氏は話す。店長の西澤氏に今後の目標を聞くと「恵比寿といえば『オストレア』というように、存在感を放つ店に成長させたい。大人が満足できる店として確立したい」と話す。従業員一人一人が主体性を持つように仕組みづくりを行なう同社。その考え方は経営陣から店長、スタッフへしっかり受け継がれているようだ。
店舗データ
店名 | オイスターバー&レストラン オストレア 恵比寿店 |
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住所 | 東京都渋谷区恵比寿1-8-4 COCO SPACE恵比寿1F |
アクセス | JR恵比寿駅 西口 東側から徒歩1分 |
電話 | 03-5793-4160 |
営業時間 | ランチ 月~金11:30~14:30(L.O.14:00) ディナー月~木17:00~24:00(L.O.23:00) 金 17:00~翌3:00(L.O.2:00) 土日祝17:00~23:00(L.O.22:00) |
定休日 | 年中無休 |
坪数客数 | 46坪・68席 |
客単価 | ランチ1000円、ディナー6000円 |
運営会社 | 株式会社バル.ジャパン |
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