恵比寿駅よりスカイウォークを抜けて徒歩3分。駅前の喧騒から少し逃れた、落ち着いた雰囲気の通り沿いに「レストラン間」は佇んでいる。オーナーシェフは恵比寿の人気店「ビストロ間」にてシェフを務めてきた表 成治氏。誰もが気軽に足を運ぶことができる“親しみフレンチ”というコンセプトはそのままに、今回の店舗はよりスタイリッシュさを追求しているという。「大人の遊びを知っている洗練された女性が、ふらっと立ち寄れるような店づくりがしたかったんです」と語るのは、同店マネージャーの牛原氏。食へのこだわりが強く流行に敏感な女性達が、心地よく食事を楽しむことができる店――それを実現させるため、同店では随所にわたり細やかな配慮がなされている。 メニューは4,250円のお任せコースのみ。ランチは土日のみ限定15食、ほぼ同じコースを3,800円で提供する。構成は、前菜、スペシャリテ、もう一種の前菜、メインディッシュ(肉料理or魚料理)、〆のくずし、デザート――という充実した内容だ。「コースを一つに絞るぶん、クオリティーの高い料理をお客様に還元したい」という店舗側の想いにより、極めてリーズナブルな価格設定を実現させ、抜群のコストパフォーマンスを発揮している。メニュー内容は「1か月半毎に変わる」と謳ってはいるが、その日届いた食材や客の反応を見て、日々マイナーチェンジを怠らない。人気メニューは、契約農家から仕入れた旬の食材をふんだんに盛り込んだ、同店スペシャリテの「季節の野菜のパフェ」。また、同じ食材を違った調理法で仕上げた前菜「山芋料理二種の味くらべ」といった、遊び心あふれる料理も登場する。更に「日本人なので最後はお米を食べてもらいたい」という表シェフの想いが詰まった、「くずし」と称する「ココットご飯」も健在だ。いずれも、正統派フレンチをベースにしつつ、「よりフランス料理に親しみが持てるように」と、シェフが工夫をこらしたアイディア料理となっている。 ワインは、ボトル4,500円から提供し、フランスを中心に様々なワインを約50種取り揃えている。グラスワインは泡2種の他に、赤白4種類ずつを差し替えながら厳選し、こちらも良心的な価格設定(800円~)で提案する。「お客様に安心して選んでもらいたい」という計らいから、カタカナ表記にしたり、品種や産地の特徴を明記したりと、ワインリストの見やすさにもこだわっているのが特徴。また、ソフトドリンクにも力を入れており、「信州の桃のジュース」(700円)、「濃縮還元ではない100%ピュア八朔のジュース」(700円)、「果肉たっぷり無添加クランベリーのジュース」(700円)など、美容と健康に気を使う女性のニーズを満たしたラインナップが取り揃えられている。 内装は、スケルトンの天井にシャンデリア、というシンプルとモダンを織り交ぜた斬新なデザイン。「スタイリッシュだけどカッチリしていない」という絶妙なラインを追求することで、オリジナリティと温かみのある空間演出がなされている。 同店が恵比寿にこだわる理由については、「住んでいる人や集まる人の感性が魅力的だから」と、牛原氏。「ビストロ間」時代からのリピート客も大切にしながら、スタッフもゲストも皆で成長していきたいと言う。「まだ具体的には決まっていませんが……業態を少しずつ変えながら、明日への活力を提供できるような店を更に展開できればいいですね」と今後の展望を語ってくれた。 「レストラン間」のネーミングには「“人間”や“空間”そして“時間”を繋いでいきたい」という願いが込められているという。訪れる人々やスタッフが心地よい空間や時間を共有していくことで、街全体が更に磨かれる――そんな愉しいスパイラルが、恵比寿でいま起こっているようだ。
店舗データ
店名 | レストラン間 |
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住所 | 東京都渋谷区恵比寿南2-25-3 EBISU HANA BLDG 1F |
アクセス | JR恵比寿駅 東口改札より恵比寿スカイウォークを出てから徒歩3分 |
電話 | 03-5708-5234 |
営業時間 | 12:00~15:00(土日のみ)、18:00 ~23:00(20:00 L.O.) |
定休日 | 月曜・第3火曜日 |
客単価 | ランチ4,500円~、ディナー5,700円~ |
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