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「家業から事業へ」。地域密着で人と人をむすぶ老舗居酒屋の二代目が手掛ける、鮮魚と土鍋ご飯の居酒屋「魚(うお)むすび」が、11月3日中野レンガ坂にオープン!

重厚感ある1枚板のカウンターの他、奥には座敷もある店内
築地直送の鮮魚は日替り。美しい盛り付けは和食の板前ならでは
羽釜で炊き上げるこだわりのご飯。赤出汁と共にシメにぴったり
笑顔の爽やかな好青年、オーナーで店長の山田氏

(取材=長谷川 敏子)


JR中野駅の南口から徒歩2分、レンガ敷きの坂を上がると、一面がガラス扉のモダンな店がある。昨年11月3日にオープンした「中野レンガ坂 魚(うお)むすび」(運営:江戸 百人衆、代表取締役:山田健治氏)。店内は、座席数20席、14坪とこぢんまりしているが、ガラス扉と天井の高さのおかげで、狭さを感じさせない。「改装する時に、一番予算をかけたのがこの入口。暖かくなったら、扉を開けっ放しにして、通りかかった人が冷えたビールを飲みに立ち寄れるようにしたい」と、オーナーで店長の山田氏は語る。以前は寿司屋だったというこの店舗、重厚感のある一枚板のカウンターなどはそのまま使っているが、厨房には「ネタケース以外、家庭用のコンロしかなかった」ため、業務用の厨房機器を設置した他、カウンター側の一部をカマドのようにして、「ご飯を炊く羽釜がお客さんから見えるようにして、シズル感を出す」という工夫も施した。 この店のこだわりは「鮮魚とご飯と日本酒」だ。毎日、築地から直送の鮮魚は日替わりで、人気の「選べる三種盛り合せ」(1200円)は、広島の牡蠣、佐渡のサザエ、香川の天然真鯛、青森の天然平目など、10品以上から3品を選べる。単品でも550円とリーズナブル。焼き物の「寒ブリ西京焼き」(380円)、「カンパチカブト焼」(680円)などは、「ご飯セット」(+500円)にすれば、定食としても楽しめる。日本酒は、おなじみの「八海山」(680円)、「〆張鶴」(680円)の他、「特別純米酒 田酒」(750円)、「活性にごり酒 雪燈籠」(580円)など、仕入れによって月に一度程度メニューが変わる他、ビールや焼酎なども各種取り揃えている。 こだわりのひとつが、ご飯。お米は、山田氏の祖母が、栃木県で丹精込めて作ったコシヒカリで、注文してから精米して送られる、まさに産地直送だ。メニューにも、「炙り海鮮漬け丼」(680円)、「玉子かけご飯」(450円)、「おむすび」(250円)など、ご飯ものが並ぶ。中でも、味噌汁と香の物がつく「土鍋ご飯」(2人前・980円)は、注文をもらってから米をとぎ、土鍋で炊く。40~50分の時間がかかるが、「最初にご注文をいただいて、ちょうどシメにお出しできるようにしています。炊きたてが一番美味しいですから」。基本的なことをしっかりして、お客さんに美味しく食べてもらいたい。それが山田氏のこだわりでもある。 「魚むすび」という店名には、人と人をむすぶような店でありたいという願いがこめられている。「地域に根差したことをしたい」。その一環ともいえるのが、店頭の張り紙にある「無料で包丁研ぎます」の文字。「近隣に住んでいる人が多いので、お店に来てくれるきっかけになれば」と始めたサービスは好評で、今回の取材中にも早速、近所の主婦が来店した。営業時間以外でも、近隣とのコミュニケーションを図り、誰からも愛される地域密着の店を目指す。「このレンガ坂は、僕の通勤路でもあり、近隣の方々の生活道路。普段から通っていて、駅からも近いし、人通りも多いので、こういう場所に店を出したいと」そう考えていた時、この物件を見つけた。 山田氏は、中野駅北口で30年余り続く居酒屋「百人衆」の二代目。高校を卒業後、新潟県や千葉県の和食店で料理の修業をし、26歳の時、両親が営む「百人衆」へ。30歳を過ぎるまでは、経営者としての意識はほとんどなかったという。しかし、ある人の勧めで、自由が丘の居酒屋「てっぺん」に行き、衝撃を受けた。「元気というか、活気というか。料理も大事だけど、まずお客さんを見ようよ、という姿勢に感動しました」。それまでは「美味い料理を出していれば、お客さんが来てくれる」と思っていたが、考えが一変した。「てっぺん」の大嶋氏のセミナーを聞き、スクーリング・パッドのレストランビジネスデザイン学部で学び、多くの業界人に出会い、接客にも力を入れるようになった。両親の店を継ぎ、居酒屋の経営は5年間経験したが、「百人衆」のお客さんにとっては、女将である母の存在感が強い。「ゼロからやったことがなかったので、自分の店を持ちたいと思っていた」その思いは、信頼できる仲間を得ることで、具体的になった。2店舗目を出したいと思った時、修業時代に千葉県で一緒に働いていた後輩を「百人衆」に呼び、現在、料理長を務めてもらっている。 運営会社としては2店舗目だが、山田氏自身としては初出店となる「魚むすび」のオープンから、3ヶ月余り。目指すのは「板前が活躍できるお店作り」なのだそうだ。「料理人は、料理さえ作っていればいい、みたいなところがあるので、これを変えていきたい想いがあります。接客が出来て料理も作れる。それがオープンキッチンにした理由でもあります」。カウンター越しに料理を作りながら、お客さんと会話したり、帰り際には見送りにも出る。「ようやく、やりたいことができるようになってきた」という。今後は、中野以外でも出店したいと希望しており、将来は「ゆっくりと自分たちのペースで確実に店舗展開して」、5店舗くらいの個店を経営するのが目標。「家業から事業へ」自らが言うように、その第一歩を踏み出した山田氏の挑戦が続く。

店舗データ

店名 中野レンガ坂 魚むすび
住所 東京都中野区中野3-35-7 松井ビル1階

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アクセス JR、地下鉄中野駅より徒歩2分
電話 03-6382-6545
営業時間 17:00〜24:00
定休日 日曜日(月曜日祝日の場合、日曜日を営業、月曜日休み)
坪数客数 14坪・20席
客単価 3500円
運営会社 江戸 百人衆
※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報は店舗にご確認ください。

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