真中祥瑛氏がオーナーシェフをつとめる広尾「リストランテ アガペ」がフランス大使館の拡張工事により本年3月末に閉店、代官山に5月9日移転オープンする。同店はクィーンアリスグループとして2001年にスタートしたが、今回の移転を機に独立し、4月1日に株式会社アガペ(渋谷区恵比寿西、代表取締役・真中氏)を新たに設立した。「クィーンアリス」「リストランテ ヒロ」で修行し、フレンチからイタリアンへ進んだ真中氏は、宮崎の契約農家から毎朝直送される有機野菜、肉などを用い、フレンチとイタリアンの技を融合させた独創的な料理で高い評価を得てきた。過去にローソンの顧問を4年、一昨年前からは水産品の製造・卸メーカーの株式会社マストミで、“自宅で簡単にレストランの味を”というコンセプトの通販「ピアチェーレシリーズ」を開発、監修も努める実力派の人気シェフ。「アガペ」という店名は“真の愛”“無条件的絶対愛”からとったもの。素材への愛、料理への愛、お客様への愛を信条としているという。また、アガペには「愛餐」という別な意味もあり、直訳ではキリスト教会で信徒が共にする食事という意味だが、愛のある晩餐とも置き換えて、「料理には心を癒し、言葉を超えた思いを伝える力がある。大切な人と愛ある食卓を囲んでほしい」と真中シェフ。今回の新店は、ギリシャ神殿のような豪奢な広尾店とはガラリと趣を変えて、シェフが自ら図面を書き、天然木や石を使用し、黒やベージュなどをベースに自然な色調で、代官山という立地にふさわしいシックな雰囲気に仕上げたという。広尾時代の顧客や、20代後半からの女性がメインターゲットで、客単価はランチ3,000円、夜10,000円を想定。ランチは1,800円から、2,800円、4,000円、5,000円の4コース、ディナーは6,800円から8,800円、12,800円の3コースのみの営業。ドリンクはワインが中心で、イタリア産が9割、フランス産が1割という構成で200種ほど揃える。例えばディナーコースは、パスタやメインが、それぞれ6種類くらいから選べるプリフィクスコース。パスタでは「黒豚のカスレソースの自家製オレキエッテ」や「穴子の軽い燻製とブロコッリーのそば粉を打ち込んだマルタリアーテ」。メインは「ほろほろ鳥のインヴォルティーニのコンフィ五穀米と大浦牛蒡のサラダ」、「イベリコ豚とイノシシ、浅野さんの作った霜降り豚食べ比べ3種盛り合わせ」などが人気。場所は、代官山駅からすぐの隠れ家風の2階建て商業ビル、マレーシア料理「ジョムマカン」の隣。“料理を通じて一人でも多くの方に愛を感じてもらいたい”という同店は、イタリアンがひしめく代官山でも新たなファンを増やしそうだ。
店舗データ
店名 | リストランテ アガペ |
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住所 | 東京都渋谷区恵比寿西1-31-12 フレッグ代官山B1F |
電話 | 03-6273-1086 |
営業時間 | ランチ12:00~14:00(L.O.22:00)、ディナー 18:00~23:00(L.O.22:00) |
定休日 | 月曜日 |
坪数客数 | 56席 |
運営会社 | 株式会社アガペ |