毎回好評を博している店舗経営者・開業予定者向けの第5回成功ノウハウセミナー&新製品発表会(主催:カシオ計算機)が11月16日、東京都渋谷区初台のカシオ計算機本社ビル1階大ホールにて数多くの来場者出席のもと、盛大に開催された。 第1部においては、「変革」をテーマとして、カシオSA企画室による、飲食店支援の新製品、新サービスの説明が行なわれた。今回の目玉は、11月22日に発売されたばかりの「フルタッチパネル式ネットレジQT-6000」である。ドイツなど海外各国では広く導入されているタッチパネル式のレジスターであるが、日本ではまだまだ導入している店は少ないのが現状だ。今回、満を持して発表した本機種は、防水性、防煙性を高めるなど、従来のPC-POSレジをはるかに凌駕する耐久性を装備。誰でもすぐに使いこなせるシンプルで見やすい大型液晶タッチパネルを採用、本体はスタイリッシュでコンパクト、キャッシュドロア、料金表示機、プリンターがセパレーツになるなど、数多くの長所を兼ね備え、場内の数多くの飲食店オーナーの目をくぎ付けにした。後述する、オーダーエントリシステム「イージーブックレット」や、3年前に導入されて好評の、インターネットを介した売上管理システム「ネットレジシステム」に対応するなど、高いインタラクティブ性も備える。次代レジシステムのスタンダードになりそうなことが予感される高性能マシンである。 新商品説明の第2弾は、本年8月に発売されたばかりのオーダーエントリシステム「イージーブックレット」である。高価で、なおかつ重く、特に新入りのアルバイトには習得が難しかった従来のハンディターミナルの欠点を大幅に改善。電子辞書のように簡単、スピーディー、そして軽量なデザイン。また機能面では、昼と夜とで簡単にメニューの差し替えが可能であったり、「生ビール」、「ハイボール」などの人気メニューは写真やイラストで表示出来るレイアウトフリーなど、ハンディな電子機器を得意とするカシオならではのシステムが充実している。 最終第3弾は、上記新2大ツールと「ネットレジ」などをトータルに活用させることによって可能となる、飲食店のデータ「見える化」の仕組みについての説明が総まとめとしてなされた。店舗でレジ打ちされた売上情報は、閉店を待たずにブロードバンド回線を通してリアルタイムでパソコンやケータイ電話に配信されるので、場所を問わずに店舗の現状を確認し、点検できる。出張、営業、接待ゴルフなど、何かと外出する機会が多い経営者には非常にうれしいシステムになるだろう。レジ精算と同時に、各種帳票類やグラフも自動作成してくれるなど、閉店後の従業員の労力軽減、経費節約にも大いに貢献する。破格の安さで導入が可能の「ケータイ販促隊」サービスを利用すれば、来客されたお客様に渡すレシートにはQRコードを掲載することによって、効果的にケータイサイトに誘引し、店の新着情報や割引クーポン、ツイッターなどを随時発信。非常にシンプルなシステムで効率的に集客することが可能となる。 今回の商品説明会を通して、カシオ計算機は、単なる飲食店の業務効率化のツールを発売する一メーカーであることにとどまらず、誘客、売上アップなどをトータルでサポートする飲食店ソリューションビジネスをミッションとして掲げることを表明した。これからの新サービスならびに、新商品の動向にも目が離せないだろう。 後半第2部においては、『赤坂璃宮』取締役営業部長で、有限会社カメリアエンタープライズ代表取締役でもある佐野由美子氏による「実践『売上UP』と『経費削減』~これからの店舗経営について~」と題する講演が1時間ほど行なわれた。 お客様から直接は見えないバックヤード、ロッカー、休憩室などの職場環境の良し悪しが、現場でのサービスの質に直結。名刺は商売の「玄関」である。365日いついかなる時も持ち歩いて、営業に繋げる。自店がどんなに多忙でも、所属する「通り」(=商店街)と「業界」の仕事を最優先にし、依頼された仕事を必ず引き受けるなど、普段わかっていそうでなかなか実行できない商売繁盛の細かなテクニックが平易な言葉で淡々と語られた。日本を代表する中華の名料理人、譚彦彬シェフが代表の『赤坂璃宮』3店舖を裏方でたくましく支える敏腕女性マネージャーの秀逸なアドバイスの数々に、会場の聴衆の多くが真剣にメモを取るなど、関心の高さを示した。
店舗データ
店名 | カシオ計算機株式会社 |
---|---|
関連リンク | カシオ |