栄通りから松涛美術館に向かう通り沿いに個性的な外観が目を引く「ジャンカデリック ジャロピー」が誕生した。中目黒や赤坂で人気のテックスメックス料理店「ジャンカデリック」を展開するジャンカデリック(東京都目黒区、代表取締役・有馬英昭氏)が、満を持して展開する注目の新業態。オープンから2週間ほどであるが、近隣住民のリピーターに支えられ、のっけから賑わいを見せている。 3店舗目となる同店が目指すのは、トレンドやブームの中で浮き沈みを繰り返しながらも定番として根付くファンションブランドのような飲食店。単純に美味しいものを提供するばかりでなく、その人のスタイルに応じた空間を料理と共に提供する。本格的なテックスメックス料理を提供しながらも、カフェとして、またバールとして楽しめ、カウンター席と応接セットという空間の中で、お客さんが自由に楽しめるスタイルとなっている。カリフォルニア・サンディエゴをイメージしたという店内は、内装インテリアやアートは全て代表の有馬氏とスタッフによるお手製。壁一面に飾られた個性豊かな美術作品は、松涛セレブにも好評のアート作品揃いとなっている。 メニューに関しては、安くて毎日通える店を目指し、原価低減やポーションを少なくするなどの工夫をして提供するため、既存店と比較すると客単価が半分程度となる。しかしながら、「魚介のマリネ」(980円)や「チリコンケソ」(780円)、「えびのカクテル」(880円)といった渋谷でしか味わうことのできないメニューなども、ボリューム的には十分な量となっている。半分以上が外国人客という点に注力し、タコスやブリトーといった食事メニューにはボリュームアップ、またはベジタリアンの方などに細かく対応できるよう配慮がなされている。ドリンクは、看板メニューの「マルガリータ」(780円~)を筆頭に、フレッシュなレモン・ライム・ミントをすりつぶした爽やかな酸味と甘みがたまらない「シトラス・クーラー」(580円)などのオリジナルドリンクもいくつか取り揃え、ワインもグラス(450円)とボトル(1980円~)と手頃な価格で提供する。 今回の出店に際しては、高級住宅街の代表的なエリアながら、美術館やライブハウスが近隣にあり、ギャルの集まる109や文化村といった異なるカルチャーが混ざり合う松涛に魅力を感じ、神泉から代々木上原に至る一帯で物件を探した。1年以上に渡って構想を練り、物件を探し、その期間にスタッフを育成しながら準備に奔走したという。元は和食店であったものを居抜きで購入し、内装は有馬氏の完全オリジナルで原型は全くとどめていない。厨房設備を交換し、設計図のない店舗改装となったが、見事なまでの店が予算内で完成した。今後の展開については、「ジャロピー」をブランドライセンスにしていくという。 「理想の店を作るには、色々と経費がかかるため、相馬氏に共感してプラスアルファでライセンス契約をしていく形にしたいと思っています。フランチャイズではなく、半分はオーナーさん自身に作っていただくようなスタイルですね。個性が魅力の店舗ですから競合他社がいないのがポイントだと思います」と経営企画室の植松宏氏。 また、海外進出も念頭にあるため、展開の際のパートナーを探したいという。日本人に人気のアジア旅行がローコストキャリアにより実現したことにより、これから注目の集まる台湾やシンガポール、タイなどに目を向けて展開を考えたいとのこと。外国人の顧客からも海外に展開するよう勧められることも多いため、アジア各国に個性的な「ジャロピー」が登場する日もそう遠くはなさそうだ。朝に晩にとその人のライフスタイルに合わせた空間提案で、気軽に気兼ねなく楽しめる場所として、松涛に深く根付いていくのか、今後も目が離せない。
店舗データ
店名 | ジャンカデリック ジャロピー |
---|---|
住所 | 東京都渋谷区松涛2-14-5 ヴィラ松涛103 |
アクセス | 京王線 神泉駅より徒歩2分 JR・私鉄・地下鉄 渋谷駅より徒歩9分 |
電話 | 03-6804-9533 |
営業時間 | モーニング 8:00~10:00、ランチ 11:00~14:00 ディナー 16:00~24:00(日祝~22:00) |
定休日 | 年末年始 |
坪数客数 | 13坪・40名 |
客単価 | 2000円 |
運営会社 | 株式会社ジャンカデリック |
関連リンク | テンポリノベーション |
関連リンク | 居抜き店舗.com |
関連リンク | 店舗買取り.com |