2月9日、トラットリア「カレッティエレ」が目黒に誕生――ウェブデザイン会社ケイ・センスの挑戦

今年2月に目黒に誕生したデザイナーズイタリアンレストラン「カレッティエレ」が地元住民をはじめ、じわり注目を集めている。経営しているのはウェブデザインを主とした様々な事業を展開するケイ・センス（東京都渋谷区恵比寿西、代表取締役 浜田一幸氏）。飲食事業としては、恵比寿のバーやケータリングを手がけてはいたものの、本格的なレストラン運営は今回の店舗が初の試みだという。出店のきっかけは、飲食店出店を検討していたケイ・センス代表 浜田氏がシェフの橋場氏と出会い、意気投合。二人の飲食店経営に対する想いが合致し、同店をオープンさせるに至った。 展開する料理は、都内レストランで20年修行を重ねてきた橋場シェフが手がける本格的なイタリアン料理。豊富なアラカルト料理に加え、良心的な価格のランチコース（1,000円～）やディナーコース（3,900円～）が人気だ。ランチ1,000円というのは「少し思い切った」価格設定ではあるものの、「近隣の方やこの界隈で働く会社員の方にも使いやすいお店を目指した」結果という。シェフイチオシのメニューが、店名にもなっているパスタ「カレッティエラ」（1450円）。これは辛いトマトソースベースの中部イタリアのパスタ料理で“馬車引き”という意味を持つ。「馬をひく人みたいにエネルギーを使う人たちにもパワーを与えられる、力強い料理です。これを食べて是非お客様に元気になって欲しいですね」と橋場シェフ。その他にも「地鶏のラグーと熟成パルミジャーノチ－ズ和え」ガルガネッリ（1,800円）や「季節野菜と自家製サルシッチャのソース」オレッキエッテ（1,700円）など、シーズン毎に変わる自家製の手打ちパスタやニョッキも人気だ。これらはみな旬の食材をたっぷり使い、季節感を出している。また、「骨付仔牛のロースト」（2,700円）や「本日の鮮魚と赤座海老のハーブ焼き」（2,900円）といったボリュームあるメインも取り揃えている。ワインはすべてイタリア産でグラス700円、ボトル3,500円から提供。5月よりスタートさせたという「自家製リモンチェッロ」（700円）も同店イチオシの食後酒だ。ワインや料理は「地方にこだわるというよりは、イタリア全土の中から季節やお客様の嗜好に合わせて幅広くセレクト」しており、豊富なラインナップとなっている。 店舗外観は全面ガラス張りでスタイリッシュ。内装も白壁を基調とした洗練されたデザインとなっている。「やはりレストランというのは非日常の感覚で味わっていただきたいですから」とシェフの橋場氏。たとえリーズナブルな価格設定でも上質な雰囲気づくりには徹底的にこだわったという。店内は1Fがバースペース、2Fがダイニングスペースとなっていて様々な用途に対応可能。特に今後力を入れていきたいのがパーティー対応で、華やかな空間とコストパフォーマンスを武器に、貸切パーティーの需要に積極的に応えていく予定だ。「オープンしてからまだ認知度は低いのですが、お客様に心地良い時間や空間を味わっていただけるよう、スタッフ一同頑張っています。より多くの人に足を運んでほしいですね」と前向きな笑顔をみせる橋場シェフ。目黒に誕生した新たな“集いの場”の今後の動向が期待されそうだ。

店舗データ