民間再開発では都内最大スケールとなる再開発が進む東急二子玉川駅の東地区。4月28日、大井町線南側のメインストリートに商業施設「二子玉川ライズ オークモール」「二子玉川ライズ バーズモール」(以下、「オークモール」「バーズモール」)が先行オープンした。両棟とも地上2階建てで、飲食店のほか、物販、クリニック、事務所など計35のテナントが入居。将来的には地階駐車場を店舗エリアとする可能性もある。施行者は二子玉川東地区市街地再開発組合(理事長・川邉義高氏)。
二子玉川の東地区再開発計画の基本構想策定は1983年にさかのぼる。玉川高島屋SCを中心に賑わう西地区に対し、老朽化した木造建築がひしめく東地区。その活性化を目指して地元権利者の有志らが協議を重ね、86年に東京都の再開発促進地区に指定されるが、該当地区の大半が東急電鉄の保有といった事情や地元の反対など紆余曲折を経て、06年、着工に漕ぎつけた。
今回オープンした「オークモール」、「バーズモール」の飲食店は全9店舗(1店舗を除き、すべてオークモール)で、地元から移転したカジュアル業態が中心。“立ち呑み風バー”を銘打つ「BAR太田屋」は、地元会社員らに愛されてきたセルフサービスの格安酒場(写真中)。ドリンク2杯+フード1品の1000円セットが人気だ。その隣は、今回の移転を機にラーメン店から業態転換した「Café&Bar lux(ルクス)」。モーニング、カフェ、夜は軽食も提供するバーという三毛作業態だ。両店とも深夜1時まで営業し、地元客の取り込みをはかる。
また蒲田で人気の創作鉄板料理「やきやきRyu」が2号店を出店したほか、東京・神奈川を中心に約20店舗を展開する韓国家庭料理「吾照里(おじょり)」は、二子玉川店の移転リニューアルと共に、新業態となるバー「耽羅-TAMNA‐(タンナ)」(写真下)を同時オープン。マッコリベースのカクテル(750円~)やオリジナルマルガリータ(3種900円)などを売り物とするほか、裏メニュー的に「吾照里」のフードも提供する。(文中の店舗はすべてオークモール2F)。
2011年3月には、同じくメインストリートに東急グループが運営する「二子玉川ライズ ショッピングセンター」がオープン。約150のテナントが出店し、地階は約6,000m2の食料品フロアとなる。この5月から総戸数1,000戸を超すタワー&レジデンスの引き渡しがスタートするなど、商圏もさらに拡大。第2期工事としてホテル、シネコンなどの建設が予定されており、約6.3ヘクタールの公園も整備される。一大変身をとげる“ニコタマ東”が今後、大きな注目を集めそうだ。
店舗データ
店名 | 二子玉川ライズ オークモール/二子玉川ライズ バーズモール |
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住所 | 東京都世田谷区玉川2-21-1(オークモール)、同2-1(バーズモール) |
アクセス | 東急田園都市線・大井町線二子玉川駅から徒歩約5分 |
電話 | 店舗により異なる |
営業時間 | 店舗により異なる |
定休日 | 店舗により異なる |
坪数客数 | オークモール1,395,48m2、バーズモール約17,000m2 |
運営会社 | 二子玉川東地区市街地再開発組合 |
関連リンク | 二子玉川東地区市街地再開発組合 |