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【スペシャルインタビュー】EVER BREWがブラッセルズを子会社化。ベルギービールの2大企業が手を組み、さらなる躍進を目指す!

「デリリウムカフェ」「リオ・ブルーイング・コー」など、ベルギービールを軸に飲食店を展開するEVER BREW(東京都港区)は、老舗ベルギービール専門店「ブラッセルズ」を運営するブラッセルズ(東京都渋谷区)の株式を取得し子会社化した。コロナ禍を機にベルギービールの2大企業が合併し、シナジーを発揮しながら日本でベルギービールのカルチャーを発信していく意向だ。EVER BREW代表取締役の菅原亮平氏と、ブラッセルズ取締役の藤田孝一氏に今回の経緯や今後の展望を聞いた。



(写真左からEVER BREW代表取締役の菅原亮平氏、ブラッセルズ取締役の藤田孝一氏)

EVER BREW
「デリリウムカフェ」「リオ・ブルーイング・コー」など、都内を中心にグループで29店舗を展開。代表の菅原亮平氏は、大学在学中に事業の企画書を提出したことからタリーズコーヒージャパンに入社。創業社長の松田公太氏のもと経験を積む。「生き残るには業界の2、3番手までに入る必要がある」と強く感じたことから、自身が好きだったベルギービールで起業し、その分野の上位に入る企業になることを決意。2004年、六本木に「ベル・オーブ」を開業し独立した。その後もビールを軸とした業態を展開するほか、自社醸造、ベルギービール・クラフトビールの輸入、ベルギーにある子会社で醸造するビールの輸出(ヨーロッパへが中心)なども手掛け、店舗運営・製造・輸入でビールの「六次産業化」に注力する。

ブラッセルズ
1986年創業の老舗ベルギービール専門店。当時、日本でほとんど知られていなかったベルギービールをいち早く紹介したパイオニア的存在だ。海外の音楽家のコンサートを誘致する仕事をしていた故・芳賀 詔八郎氏が、仕事で渡ったベルギーでビールの魅力に触れ、日本で広めるべく「ブラッセルズ」を創業。その後、芸能プロダクションのアミューズの子会社として、現在は神田、新宿、大手町などの都内と仙台で6店舗を展開するほか、ベルギービールの輸入事業も手掛ける。

―合併の経緯について教えてください。

菅原氏:コロナ禍の影響を受け、例に漏れず当社も厳しい状況に陥っていました。何か打開策が必要だと考えていた中、当社の事務所を移転することになり名刺の整理をしていたら、ブラッセルズ創業者の芳賀さんの名刺がぽろっと出てきて。その時、「ブラッセルズと一緒にやれないだろうか?」と考えが浮かんだんです。たまらず、M&Aのコンサル会社経由で、ブラッセルズとの合併を打診しました。

―なぜ、ブラッセルズとの合併だったのでしょうか?菅原さんにとってブラッセルズとはどんな存在だったのですか。

菅原氏:私がベルギービールで独立すると決めたとき、すでにブラッセルズはすでに日本のベルギービールのトップランナーで、ずっと目指すべき存在でした。EVER BREWではベルギービールの輸入事業を手掛けていますが、それもブラッセルズの影響もあります。ブラッセルズを取り仕切る藤田さんは、昔、私がよく通っていた「ブラッセルズ」神谷町店で当時店長をしていて15年以上の付き合い。私はブラッセルズが大好きだし、「外から一番よくブラッセルズを見ている」という自負があった。だからこそ、中の人にはない目線で会社を改善していけるし、当社にとっても良い影響を与えられるはずだと、子会社化をして共に事業を発展させたいと提案しました。

―ブラッセルズ側の思惑はどうだったのでしょうか。

藤田氏:当社も同じくコロナ禍で厳しい状況になっていました。特に、好調だったビールの輸入事業が落ち込んでしまった。もともと、当社の母体は芸能プロダクションで、そちらとしても社内の事業整理を進めたい考えがありました。メイン事業である芸能に対して飲食事業であるブラッセルズを切り離すことは検討されていて、一緒にやる相手を考えたとき、EVER BREWしか思い浮かびませんでした。そこで、私から菅原さんに合併の相談の電話をしました。菅原さんが打診したM&Aの会社から打診があったのは、その後ですね。

―つまり、偶然にもそれぞれが合併を考えていたということですね。

菅原氏:そうなんです。M&Aの会社経由で話をしたのに、それよりも先に藤田さんから電話がかかってきて。「一緒にやりませんか」という話をいただいた時は驚きました。

藤田氏:菅原さんの活躍はよく知っていましたし、ベルギービールを軸に多彩な業態を展開している彼になら、安心して任せられる。また、当社としては、非常に厳しい経営状況の中でも「ブラッセルズ」という屋号をそのままにすることと、ビールの輸入事業は存続させたいと強く思っており、菅原さんがそれに理解を示してくれたのも大きかったです。EVER BREWが輸入しているベルギービールのラインナップを見ても、当社にはない素晴らしいものが揃っているので、2社のポートフォリオが合わさればよりよいものができるし、これ以上にシナジーを発揮できる相手はいないと思いました。

―EVER BREWに期待することは?

藤田氏:「ブラッセルズ」は1986年から続いている店ですが、長く続いているからこそ凝り固まった部分もある。外からブラッセルズをよく見ていて、そして常に新しい挑戦をし続けている菅原さんに、新風を吹き込んでほしいですね。

菅原氏:当社は創業から16年、会社を経営する中で、時には捨てるものは捨てるといった決断をしたこともありました。藤田さんの言うように、ブラッセルズは昔のままという部分も多い。もちろん大切な根幹は守りつつも、時代の変化に合わせて変えるべき部分は柔軟に対応していくべきかと思っています。

―今後の展望や意気込みを教えてください。

菅原氏:コロナ禍で大変な状況ですが、じっとしていても事態は好転しない。ブラッセルズの合併を皮切りに、様々なチャレンジをしていきたいと思っています。早速、12月にはグループで初めて最初から立ち上げるFC店舗、「ショーグンバーガー」を秋葉原にオープンしました。また、五反田のブルワリーパブ「リオ・ブルーイング・コー」を閉じた代わりに、来月には千葉・柏の葉に全店舗にビールが行き渡るように醸造能力を増強したブルワリーを開業し、私達なりのビールをより深く追求していきたい考えです。今は地固めをしつつ、コロナが落ち着いた頃には新業態も展開していきたいですね。

藤田氏:EVER BREWとともに、これまで以上にベルギービール、クラフトビールの魅力を伝えていきたい。近年、クラフトビールのトレンドもあり、「ブラッセルズ」創業時からは信じられないくらいビール文化は世に広まったように思います。多彩なビールがある中で、ベルギービールはビールの一つの原点とも言えると思う。ブラッセルズでは改革を行いながらも、流行に左右されないベルギービールの素晴らしさを広めていければと思います。

―ありがとうございました!

※この記事に関するお問い合わせ
03-5457-3400 ブラッセルズ

(取材=大関 まなみ)

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