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23歳が手がけるゴーストレストラン「X kitchen」。都内オフィス街の地下1階、5坪のキッチンで5業態をデリバリー専門で営業し、月商500万円を達成!

都内のオフィス街、雑居ビル地下1階にある5坪ほどのキッチンにて月商500万円を売るゴーストレストランがある。デリバリー専門で5業態を運営する「X kitchen」だ。オーナーは、23歳現役大学生の山路健一郎氏。その実態に迫る!



山路健一郎氏
1997年、三重県四日市市生まれの23歳。法政大学経済学部現代ビジネス学科の現役大学生。

X kitchen

―山路さんは現在、現役大学生とのことですが、これまでの経歴を教えてください。

現在は法政大学の学生です。将来、自分が会社員として働くイメージが持てず、以前から起業したいと思っていました。大学生になり、ITベンチャーのインターンを経験し、その後はWi-Fi設備の訪問販売の事業を立ち上げました。1年ほど続けましたが、長期的に考えたとき、事業内容として将来性のあるものではないと思い、改めて別の事業を始めようと考えることに。そこで目を付けたのが飲食でした。

―なぜ、飲食だったのでしょうか。

僕は三重県四日市市の出身で、地元には四日市コンビナートがある。愛知県も近いので自動車関連の工場も多く、ものづくりは身近な存在でした。幼い頃からものづくりをする職人を見てきた経験から、「作り手、職人の支援」になる事業がしたかった。飲食は、料理人の職人仕事によるもので、僕が掲げるテーマと合致。まだまだIT化が進んでいないレガシー産業で、当時、ちょうどUber Eatsが日本で台頭し始めた2018年冬頃でした。ITの力を使って料理人の支援となるような事業をやろうと考えました。

―そこでゴーストレストランを始めることになったんですね。

はい、2019年4月に「新たな食文化をITの力で創造する」をビジョンに会社を立ち上げ、デリバリー専門のゴーストレストランを開始めました。資金調達を経て何度か場所を移しながら、今年の4月から現在のキッチンで営業しています。

当初はお茶漬け、バナナジュース、丼ぶり、オーガニック系などを販売。オリジナルの業態で、開発は、「メニュー開発を担当するスタッフが得意なもの」を主眼に置いて作っていました。ところが売上が伸び悩んだため、データ重視の戦略を変えていきました。何がよく売れるのか、数字を根拠に、「スタッフが得意なもの」から「売れるもの」で商品構成を変えていったところ軌道に乗り始めました。

(オフィス街の雑居ビル地下1階にあるキッチン)

―現在の売上は?

今はタイ料理、台湾料理、サラダ、ポキ、薬膳スープの5業態を運営し、1日20万円前後、月商にすると500万円ほどです。スポットで既存業態の商品を販売することもあります。キッチンは雑居ビルの地下1階にある5坪ほどの場所。常時3名のスタッフで回しています。1業態で100万円を売るイメージですが、特にポキ業態が人気ですね。現地感を出しつつ今の日本のトレンドを交えた商品づくりを得意としています。

(「X kitchen」で展開するポキ丼業態。現地感を出しつつ、今の日本のトレンドを取り入れながら業態開発を行っている)

―山路さんが考える、ゴーストレストランの成功に必要なものは何でしょうか?

何よりはスピード感だと考えます。スピード感を持って改善を繰り返し、まとめて製造や調理、配達を行うなど、工場として生産性を追求していくことが利益を出す秘訣ではないでしょうか。ゴーストレストランでは、いかにコストを削減し、その分を業態開発や食材原価にかけてお客様に喜んでもらえる製造工程を、スピード感を持って構築していくことが大切だと思います。

―「X kitchen」を通じて実現したいこととは?

最初にお話ししたように、作り手の支援をミッションにしています。料理人の熱量がデリバリーでも伝わるような仕組みづくりをしていきたい。そして、デリバリー産業の構造を変え、新たな食文化を作りたい。数年前と比べればデリバリーは広まったとはいえ、まだまだ「特別なもの」という認識。多くの人が、もっと気軽に利用できるものにして、市場を開拓していきたい。それが料理人の才能や努力を引きだすことにつながるはず。将来的には、東南アジアなど、日本食が人気の場所で海外展開も考えています。日本の食のクオリティの高さを世界に発信できればと思います。

(取材=大関 まなみ)

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