新・編集長コラム

ワイン業態なら門前仲町に出店せよ!?

PROFILE

大関 まなみ

大関 まなみ
1988年栃木県生まれ。東北大学卒業後、教育系出版社や飲食業界系出版社を経て、2019年3月よりフードスタジアム編集長に就任。年間約300の飲食店を視察、100軒を取材する。


10月10日に公開した門前仲町「alternative,(オルタネイティブ)」の記事の反響がすごいです。

大衆酒場が多い門前仲町でワインバー、しかも今流行りのナチュラルワインではなくあえてクラシックワインを打ち出した同店。多くの人に読まれているようで、しばらくアクセス数ランキングでは1位から動いていません。お店からも「フードスタジアムを見たというお客が増えた」と連絡をもらいました。しかも「フードスタジアムを普段から読んでいる人(=飲食店関係者)が来たというわけでなく、Googleのオススメ表示で記事を見た、門前仲町に住んでいる人や一般のワイン好きの来店が多い」ということでした。フードスタジアムは飲食業界のBtoBメディアとして運営していますので、「フードスタジアムに取材されると飲食関係者の来店が増える」というのがジンクスでしたが、当てはまっていません。純粋な、一般のお客さんに反響があったということです。他の取材した店にはあまりない現象で、門前仲町でワインの店を求めている人が多いということなのでしょう。

ほぼ同時期に記事を公開した、同じく門前仲町の「Wine Stand Alfie(アルフィ)」。ナチュラルワインと小皿料理の立ち飲みで、こちらも注目度の高い記事となっています。取材時に「門前仲町は大衆酒場が多いものの、こうしたワインの店が少なかった。ライバルが少ないからこそ、思った以上に集客が好調なんだと思います」とオーナーの横田さんは話してくれました。

昨今のワインバル、ワインビストロは渋谷、代々木八幡、学芸大学、池尻大橋、中目黒、三軒茶屋……など西側エリアを中心に盛り上がっているイメージがあり、実際にそのような業態をやりたいと思うオーナーはそのエリアでまず物件を探すことが多いです。しかし激戦区、良物件はなかなか空かず、家賃も安くはありません。実際に上記の2店のオーナーも最初は西側エリアを検討したものの物件にありつけず、門前仲町での開業に至ったということでした。しかし、結果としては成功したと言えるのではないでしょうか。門前仲町の街を飲み歩きすると、確かにガヤガヤとした大衆酒場や手ごろな価格のチェーンの居酒屋も数多くありますが、1本入った路地などには、こぢんまりとした酒場があり、賑わっている店も少なくありません。食への感度の高い人も多く、単価の高い店もやっていけそうな雰囲気があります。オーナー横田さんいわく「同業者にはあまり言いたくないですが、門前仲町はこういうワインの店をやるにはめちゃくちゃポテンシャルあると思います!」とのこと。今後、門前仲町のワイン業態のポテンシャルに注目が集まるかも…!

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