コラム

“セカンドG”の逆襲が始まった!

セカンドG"いわゆる第二世代の経営者が元気だ。私の定義する第二世代とは、2000年頃から東京レストランシーンの表舞台に登場し始めた"新外食"の若手旗手たち。ゼットン・稲本健一氏、カフェカンパニー・楠本修二郎氏、ジェリーフィッシュ・貞廣一鑑氏らだ。 "

PROFILE

佐藤こうぞう

佐藤こうぞう
香川県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、日本工業新聞記者、雑誌『プレジデント』10年の編集者生活を経て独立。2000年6月、飲食スタイルマガジン『ARIgATT』を創刊、vol.11まで編集長。
その後、『東京カレンダー』編集顧問を経て、2004年1月より業界系WEBニュースサイト「フードスタジアム」を自社で立ち上げ、編集長をつとめる。
現在、フードスタジアム 編集主幹。商業施設リーシング、飲食店出店サポートの株式会社カシェット代表取締役。著者に『イートグッド〜価値を売って儲けなさい〜』がある。


昨日3月18日、代官山でトライアスロンショップ「アスロニア」と併設する形で「アロハテーブル」のオープニングレセプションがあった。ゼットン演 出のレセプションパーティーはいつも華やかだ。飲食業界のキーマンたちが大集合する。ホスト役の稲本氏は昨日も参加者から引っ張りだこ、“第二世代のリー ダー”としての存在は微塵も揺らぐところがない。ゼットンは3月24日の代官山店に続き、3月26日池袋エチカにやはり「アロハテーブル」を出店、4月に はハワイにワイキキ店をオープンする。このワイキキ店を本店と位置付け、アロハテーブルのブランディング戦略に区切りをつける。そして、大きな話題を呼び そうな「横浜マリンタワー」開発を控えている。 カフェカンパニーは人気の「ワイヤードカフェ」が商業施設や駅ビルから多数オファーが来ているというし、ジェリーフィッシュもいまやルミネ、丸井を はじめとした商業施設の花形銘柄である。“遅れて来た第二世代”と私が定義したダイヤモンドダイニングの松村厚久氏も言うまでもなく元気だ。前二月期決算 では経常利益が予想を大きく上回る6億円となる模様。サードGの東京レストランツファクトリー・渡邉仁氏と組んで“ロードショープロジェクト”を始めた り、決算発表後はまた出店ラッシュとなるらしい。松村氏は昨日、「サードGも元気ですが、実力の点では“リアルセカンドG”のパワーはスゴいですよ」と話 していた。 そんな“セカンドG”の中から、「東京をもっと元気に!」という組織が立ち上がることになった。言い出したのアクアプランネットの福政恵子氏、ソル トコンソーシアムの井上盛夫氏。二人が六本木ヒルズの「マドラウンジ」で東京の夜の海を眺めながら、発案したらしい。そして稲本氏が加わって一気に具体化 することになった。この3人はたまたま「池袋エチカ」出店の三羽烏だった。3人に加えて、楠本氏、バルビバーニの佐藤裕久氏、そしてこれまで業界活動とは 一線を画していたHUGEの新川義弘氏らも実行委員に名を連ねる。事務局長として白羽の矢が立ったのはユニマットクリエイティブの金井伸作氏。 「東京をもっと元気に!」の活動主旨は、この不況を乗り切り、東京の飲食マーケットを底上げしようというもの。そして、東京の緑化計画にも貢献す る。東京都、東京オリンピック実行委員会、さらに三菱地所、三井不動産、森ビルの三大ディべロッパーもバックアップする。参加店舗は北川一成氏がデザイン したピンバッジを一個500円で販売、その分の収益を緑化計画に寄付する。客は店でエコを買い、その分ドリンク1杯などのサービスを受けるという。ちょっ と気になるのは大手ディベロッパーと実行委員たちとの関係だ。セカンドGたちがいま大手商業施設の花形テナントであることは間違いないが、サードGたちの 発掘やサポートという視点を忘れないでほしいものだ。

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