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コラム

いま「大衆鉄板焼き」が熱い!

7月27日、ご当地グルメブームの波に乗って、愛媛県の隠れた名物である今治焼き鳥"の店「坊ちゃん」が恵比寿にオープンする。珍しい"鉄板焼き鳥"だが、いまこうした「大衆鉄板焼き」のマーケットが熱い!"

PROFILE

佐藤こうぞう

佐藤こうぞう
香川県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、日本工業新聞記者、雑誌『プレジデント』10年の編集者生活を経て独立。2000年6月、飲食スタイルマガジン『ARIgATT』を創刊、vol.11まで編集長。
その後、『東京カレンダー』編集顧問を経て、2004年1月より業界系WEBニュースサイト「フードスタジアム」を自社で立ち上げ、編集長をつとめる。


「今治鉄板やき鳥 坊ちゃん」 のルーツ、愛媛県今治市は人口に対する焼鳥店の割合が日本一といわれる焼き鳥の町。今治焼き鳥の元祖とされる店「五味鳥」は昭和36年に誕生しており、市 内には50店舗以上の焼鳥店があるという。最大の特徴は、一口大に切った鶏肉を、串に刺さずに鉄板で炒め焼きにする点。「炭火焼きは脂を落としながら焼く が、鉄板は脂を落とさないのでよりジューシーに焼き上がる。一番違いが分かるのは“皮”で、炭火では皮の表面だけ先に焦げてしまいがちだが、鉄板で上から もプレスすることで、中までカリッと仕上がる」と、オーナーの株式会社ASOBIボックス・代表取締役の牧野秀哲氏は話す。NHKで秋から放映が始まる 「坂の上の雲」とあいまって、“愛媛ブーム”とともに“今治焼き鳥”も注目されるに違いない。

「大衆鉄板焼き」といえば、お好み焼きを始めとした大阪鉄板系が代表だが、ここにきてバルや居酒屋、大衆酒場のに広がりを見せている。さらに小鉄や小鉄板を用いる「切り取り鉄板」スタイルも登場し、業態の進化も進んでいる。新川で人気の新店「東京JuJu」は、 トレンドの豚やホルモンの串焼きと小鉄提供の鉄板料理との合わせ技で、ハイボールからワインまでしっかりと飲ませる酒場として作り込み、まさに和バルとし ても注目されている。そんな和バル以上に、大衆酒場ポジションで大衆鉄板焼きを進化させ、話題を読んでいるのが下井草の「こいくちや」。 鉄板から作り出されるのは、おしゃれなトマトチーズ焼きや焼き枝豆があるかと思えば、紅生姜の肉巻きなど居酒屋的な一品もある。鉄板料理は30種以上、和 洋混合であるが、そのほとんどは280円と価格も大衆的。酒はホッピー、酎ハイ、下町ハイボール、シャリキンキンミヤ焼酎とかなりの下町メニューで、まさ に酒を楽しむための酒場でもある。
キンミヤ焼酎といえば、キンミヤを“ハウス焼酎”に据えている五反田の
「うまいもん ろく宮」
。三ツ星カンパニーの代表的な繁盛店で、店中央の大きな鉄板で焼かれるホルモン焼きを目的に通うファンは多い。また先日オープンしたばかりの上野の
「カドクラ」
は 「大統領」「たきおか」など上野大衆酒場のメッカにある立呑み業態。店頭には鉄板が置かれ、ホルモン炒めにスジコンニャク炒めとベタコテ系であるが、やは りここにもトマトチーズ焼きに焼き枝豆というニューウエーブアイテムを提供。当然、酒は上野価格。因みに取材した店には焼きそばはあるがお好み焼きはな い。手頃な食材をおしゃれにもベタにも仕上げられるのが鉄板焼きの魅力であり、店としての売りも作りやすい。熱々の鉄板料理にはビールはしかり、ホッ ピー、下町ハイボールと人気の酒もよく進むように、酒を呑ませる業態としての期待も高い。オールドファッションか二ューウエーブまで、いま熱々の“大衆鉄 板戦争”から目が離せない。

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