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コラム

「スペインバル」増殖中!

「立ち飲み」の増殖が一段落したかと思ったら、今度は「スペインバル」が次々にオープンしている。最近の「スペインバル」は本場スタイル"を売りにする店から、チェーン店の参入による大型店まで業態の広がりを見せている。"

PROFILE

佐藤こうぞう

佐藤こうぞう
香川県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、日本工業新聞記者、雑誌『プレジデント』10年の編集者生活を経て独立。2000年6月、飲食スタイルマガジン『ARIgATT』を創刊、vol.11まで編集長。
その後、『東京カレンダー』編集顧問を経て、2004年1月より業界系WEBニュースサイト「フードスタジアム」を自社で立ち上げ、編集長をつとめる。


フードスタジアムTOP画面の右上にある「検索」で“スペインバル”を調べただけでも、20件も記事が出てくる。9月からの動向を追うと、恵比寿「BAR Guapos(ガポス)」(9月26日)、渋谷「CASA DEL BUENO(カサ デル ブエノ)」(10月24日)、恵比寿「BAR de ESPANA Ocho(バル・デ・エスパーニャ・オチョ)」(11月8日)、表参道「青山ワインホール」(11月22日)がオープンし、そして12月には、恵比寿「バル・アリエッタ・ダンジョウ」(12月4日)、小田急新宿ミロード「RADORINA(パラドリーナ)」(12月13日)と続く。 経営母体は様々だが、社員独立型チェーン店のムジャキフーズから、西麻布などでスノッビッシュな店を展開してきたグッドコック、さらには恵比寿の名 店「ティオダンジョウ」プロデュース店と話題性は高い。また、サムカワフードプランニングやクリエイト・レストランツなどの大手企業も新しいビジネスモデ ルと位置付けて、ターミナル駅エリアや商業施設での展開を虎視眈々と狙って参入してきている。「魚がし日本一」のにっぱんも、スペインバル参入を図ったも のの、あえて次のマーケットを読んでイタリアンバール「Wine&Tapas CON BRIO(ワイン&タパス コンブリオ)」(11月16日)に軌道修正した。 いずれにしろ、大手チェーン系や商業施設に強い企業がスペインバルに乗り出してきたということは、その業態に対する顧客ニーズもさることながら、食 材・酒類調達、商品開発、店舗オペレーションの面からも、居酒屋やカフェレストランに代わるチェーンビジネスになり得ると考えられ始めたということだろ う。昨年12月にニュートーキョーが六本木ヒルズ・メトロハットに60坪・75席のスペインバル「TAPEO(タペオ)」を出したとき、業界では意外性をもって迎えられたが、ちょうど1年経って、それは新業態開発や既存店リニューアルに頭を悩ます大手チェーン店のいいヒントになったと言えるかもしれない。この動きはますます拡大するのではないだろうか。

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