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コラム

MYG(丸の内・有楽町・銀座)ライン”完成の意味”

銀座ベルビア館、新丸ビル、仲通り「KUNIGIWA」、マロニエゲートと続いたMG(丸の内・銀座)開発"が10月12日の「有楽町イトシア」開業で一つに結ばれる。街の"東高西低"人気に拍車がかかりそうだ。"

PROFILE

佐藤こうぞう

佐藤こうぞう
香川県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、日本工業新聞記者、雑誌『プレジデント』10年の編集者生活を経て独立。2000年6月、飲食スタイルマガジン『ARIgATT』を創刊、vol.11まで編集長。
その後、『東京カレンダー』編集顧問を経て、2004年1月より業界系WEBニュースサイト「フードスタジアム」を自社で立ち上げ、編集長をつとめる。


9月1日、銀座マロニエゲートが開業したかと思うと、9月14日にはプランタン銀座が“食”ゾーンの充実を打ち出しリニューアルオープン、さらに10月12日、今度は有楽町駅前に45店舗の商業テナントを有するマルイを核とした「有楽町イトシア」がグランドオープンする。飲食施設そのものは話題の「クリスピー・クリーム・ドーナツ」ぐらいが売りで、チェーン店の新業態に頼るリーシングだったが、この位置に巨大複合商業施設が誕生する意味は大きい。 「有楽町イトシア」の登場によって、丸の内と銀座を繋ぐ街の“回遊性”が高まることだ。東京駅の丸の内口から新丸ビル、丸ビル、TOKIAを経由して、「KUNIGIWA」や新東京ビルの地下街に立ち寄りながら仲通りを歩く。ペニンシュラでアフタヌーンティーを楽しんだ後、有楽町に出る。イトシアを経由して外堀通りを渡ればマロニエ通りを挟み、マロニエゲートとプランタン銀座がある。ベルビア館や ZOEを抜けて最後は、ブランドビルがひしめく銀座4丁目に抜ける。東京駅丸の内口からここまでの“MYG(丸の内・有楽町・銀座)ライン”が出来上が る。そして、銀座8丁目には9月20日ニッタビルがオープン。コリドー街を散歩して、汐留・シオサイトに抜ければ“MYGSライン”へと拡大する。 そして、11月になればもう一つのラインも出来上がることになる。東京駅北口で進んでいる「エキナカ GranSta(グランスタ)」が10月25日に開業。エキナカに45店舗の商業テナントがオープン。さらに11月5日には現在の大丸を南北に挟む形で、 「GRAN TOKYO」のノースタワーとサウスタワーが開業、それを繋ぐ巨大な通路「GRAN ROOF」にも多くの店舗が集積することになる。ノースタワーには大箱の天空レストラン「XEX」がお目見えする。この東京駅八重洲側からマンダリンホテ ルのある日本橋三井タワー、COLEDO日本橋と東に広がるライン、そしてノースタワーからPCPビル、外堀通りを銀座に入ると有楽町イトシア、マロニエ に繋がる。 こう俯瞰して見ると、先日の日経新聞調査で明らかになった「都内の人気の街が西から東にシフトする“東高西低”現象」に拍車がかかるのではないかと 想像できる。その意味でも、“MYG(丸の内・有楽町・銀座)ライン”の構築は注目すべきであろう。今後、霞が関、赤坂、浜松町と“都心型商業施設”ラッ シュとなるが、まさに東京は“店VS店”から“商業施設VS商業施設”そして“街(エリア)VS街(エリア)”の競争の色を濃くしてきた。

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