越後屋代表・江波戸千洋氏に緊急インタビュー!「立ち喰い焼肉 治郎丸」「POTA PASTA」を展開する越後屋が投資ファンドJ-STARに発行済全株式を売却


炭火焼干物食堂「越後屋」や魚がし海鮮食堂「大和屋」、立喰い焼肉「治郎丸」、自家製生麺専門店「POTA PASTA」など、市場ニーズの本質を鋭く捉えた独創的な業態を多店舗展開する越後屋(東京都港区、代表:江波戸千洋氏)が12月15日、国内独立系投資会社J-STAR(東京都千代田区、代表取締役:原 禄郎氏)の持株会社である いろはにほへと に対して発行済全株式を売却した。越後屋は今後、越後屋と弥七へと会社を分割し、江波戸氏は「POTA PASTA」や「治郎丸」その他事業を担う弥七の株式を70%保有するほか、「越後屋」や「しんぱち食堂」などを担う持株会社である新・越後屋の代表取締役に就任。J-STARによる資本参加のもと、日本食の日常的外食需要に応える新規業態開発および店舗展開に注力していくという。一連の経緯について、フードスタジアムが行った江波戸氏へのインタビューは次の通り。

フードスタジアム(以下フースタ)―株式売却に至った経緯を教えてください。

江波戸氏―今回の株式売却では、かねてより考案していた和食ファミリーレストラン(FR)展開の実現化に主眼を置いています。この分野に参入するとなると、必然的に1000億円規模のマーケットが見えてきますし、それに伴って当社の組織構造と資金調達を強化しなければいけないなと。スピード感や採算面などあらゆる面を考慮したうえで最も効率のよい方法として、投資ファンドを選択するに至りました。

フースタ―売却先をJ-STARに決められた理由はどこにあったのですか?また、売却総額は?

江波戸氏―金額は公表しない方がいいと思います(笑)。というか、金額の高さがJ-STARさんと組んだ一番の理由ではないんです。今回、上場企業や投資会社など20社以上とお話させていただいたのですが、より好条件を提示してくださったところもありましたから。将来的な事業計画に対して出資してくれる機関というのは意外と少ないのですが、J-STARさんにはうちの事業計画に対して最も良く理解し評価をしていただきました。そこが最大のポイントでした。一度はファンドではなく一部上場企業と組む可能性についても考えたのですが、その場合、相手先の傘下に入ることでどうしても会社や経営者の”色”に染まる必要が出てきます。自社の社風を残したまま事業を拡大するにあたって、現代において最も効率よく、かつ采配の自由度が高い方法は、一定の金融手法としてファンドを捉え、パートナーとして組むことだと思いますね。

フースタ―御社ではこれまで各店舗に対して独立採算制を布かれてきましたが、株式売却後の経営スタイルや店長さんへの待遇に変化はないのでしょうか。

江波戸氏―これまで展開してきた各店舗に対しては、従来とほとんど変わらない方法で事業を継続していきます。また和食FRの分野では今後J-STARさんと組んでいくことになりますが、こちらも完全に自分が主体となってやらせていただくことになっています。

フースタ―和食総合FRの今後の展開計画は?

江波戸氏―具体的には、2019年内を目途にモデルを完成させ、その後3年で一気に全国展開を目指していく計画です。

(インタビュー/中村結)

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