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六本木のカレーの名店「FISH」が、新宿でたるたるジャパンによって復活。レシピや料理長を引き継ぎ、新たにディナータイムはインド風屋台を展開

同じフロアにも飲食店が入る、雑居ビルの2階にオープン
こじんまりとした店内。ガラス窓の手前はカウンター席
「FISH」の代名詞・「キーマカレーライス」(1,000円)
野菜の美味しさがクセになる「Mix野菜サブジ」(580円)
オーナーの齊藤 崇氏。「FISH」の味を目下習得中だそう

西武新宿駅の近く、西新宿7丁目に6月11日、“六本木のカレーの名店”として人気を博した「FISH」が、運営を一新する形でオープンした。新しく運営するのは、東京・多摩地区を中心に飲食店を展開するたるたるジャパン(東京都福生市、代表取締役:齊藤 崇氏)。屋台風のタイ料理や、うなぎ、餃子などをメインとした居酒屋を展開する。

六本木のアークヒルズでおよそ30年、サラリーマンを中心に絶大な人気を誇った旧「FISH」。齊藤氏もアークヒルズでの仕事の合間に立ち寄り、その味にハマってしまったという。六本木時代は田中幸裕氏と岡部賢二氏の2者が経営。しかし、田中氏は歳を経るごとに、毎朝40キログラムのタマネギを炒めることが大変になってきたと感じていた時、奇しくもアークヒルズ内レストランフロアのリニューアルが重なったため、惜しまれつつ2017年6月に閉店した。閉店に際し、「この味を引き継ぎたい」という声も多かったという。「私は今まで飲食事業を多数立ち上げてきたこともあり、『私でよかったら、ぜひやらせていただきたい』とお話し、屋号やレシピ、インド人料理長を引き継ぐことになりました。どちらかというと、『交渉をした』というより、何度となくご一緒に呑ませていただいて、今までの店の思い出話や苦労話をたくさん聞かせていただきました。その中で、引き継ぐことを認めていただいた、という感じです」と齊藤氏。会社の規模や業績というのも、時に交渉には大切な判断要素となるが、最終的には、人と人、信頼関係を築けるかどうかが左右することはいうまでもない。

カレーを始め、厨房は、六本木時代からのインド人料理長・ディパック氏が中心となり展開する。齊藤氏と店長の牧野斗志矢氏は目下「弟子入り修行中」と話す。人気の「キーマカレーライス」(1,000円)は、鶏モモ肉の挽き肉が使われ、10種類のスパイスで40分ほど煮込まれる。齊藤氏が「シルキーな舌触りとスパイスの深さを感じる」と絶賛する味わいだ。その他、「チキンカレーライス」(850円)、牛乳や生クリームを使いコク深い「白身魚のカレーライス」(1,300円)など、単品カレーライスは8種類。六本木時代のファンが「相掛け」と呼ぶ、2種類のカレーが楽しめる“カリーコンビネーション”は、「チキン&キーマカレーライス」(1,000円)など6種類を展開する。またすべてのカレーライスに「タマネギのアチャール(ピクルス)」、北インド伝統の野菜の炒め煮「旬野菜のサブジ」、「シソの実漬け」、「ゆで卵」が乗せられる。

ディパック氏がかつて、インド・デリーのホテルで料理長を務めていたこともあり、カレーだけではなく、様々なインド料理も新生「FISH」では展開される。「夜はインド風屋台」というコンセプトの元、17時からのナイトメニューには、インド式の「サバフライ」(780円)や、エビをタレに漬け込んで焼く「タンドリープラウン」(980円)が並ぶ。齊藤氏が「スパイスと塩でこれほど野菜の美味しさを感じられるとは、再発見した」と話す、南インドで食べられている野菜のココナッツ煮込み「ケーララ式Mix野菜アビヤル」(580円)、「Mix野菜サブジ」(580円)などの野菜メニューも充実している。

アルコールは、「ハートランド」の生ビール(500円)を始め、瓶ビールでは、インドでよく呑まれているイギリスの「キングフィッシャー」(750円)や、インドビールの「ゴットファーザー」の「ラガー」「ストロング」(共に650円)などがある。また日本のクラフトジンを使ったカクテルも揃う。京都の「季の実」を使った「トニック」「リッキー」(共に800円)、鹿児島の「和美人」を使った「トニック」「リッキー」(共に700円)などがある。

新生「FISH」の拠点を新宿にしたことにも理由があった。六本木時代のファンが通いやすい都心エリアであることに加え、齊藤氏の主戦場である多摩エリアからもアクセスが良いところ、ということからだ。物件探しについては、当初は路面店での展開を考えていたという。しかし、カレー店は香りが室内に染み付くことが懸念され、目ぼしい物件があってもオーナーからの了承を得られない物件が多数あり、難航したそう。そんな中、選んだ物件は雑居ビルの2階。「最後はフィーリングで選びました。また路面店はパッと入りやすいかもしれないが、ここなら1度味を覚えて気に入ってもらったお客さんが、何度も通いやすい場所かもしれないと思いました」と齊藤氏。13坪、席数はテーブル22席、カウンター7席の計29席。店内は齊藤氏がキーカラーとして選んだミントグリーンを基調に、東南アジア風の模様が床に描かれている。厨房と客席をファジーな形で結ぶスタイルは、齊藤氏が得意とするアジアンな屋台風の印象を醸し出している。

多くのファンを得てきた旧「FISH」。レシピや料理長を引き継ぐとはいえ、新天地での展開に際して、不安はないのだろうか。この問いに対し、齊藤氏は「プレッシャーや不安は多分にあります。しかしそれよりも、私は田中さん、岡部さん両名を心から尊敬し、大好きなので、彼らが作ってきた味を引き継ぐことができることをとても光栄に思う。だから後は、手は抜かず、やれることはすべてしっかりとやっていくだけ」と心強い。また今後の展開については、「新宿で成功し、自信がついたら横展開していきたい。しかし今はまず、前店主のためにもここでしっかりと成功させたい」。多くのファンを魅了した「FISH」のカレー、ふたたび。

(取材=別役 ちひろ)

店舗データ

店名 FISH(フィッシュ)
住所 東京都新宿区西新宿7-5-6 新宿ダンカンプラザ756 2F
アクセス 西武新宿駅から徒歩7分
電話 03-5937-6322
営業時間 ランチ 11:30〜15:00、ディナー 17:00〜23:00
定休日 無休
坪数客数 13坪 29席
客単価 ランチ850〜1200円、ディナー2000〜2500円
運営会社 有限会社たるたるジャパン
オープン日 2018年6月11日
関連リンク たるたるジャパン(HP)
関連リンク FISH(FB)

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