飲食店・レストランの“トレンド”を配信するフードビジネスニュースサイト「フードスタジアム」

ヘッドライン

日本酒×イタリアンの新提案で人気を博す「フィレンツェ SAKE」。三軒茶屋から世界に日本酒の魅力を発信

三軒茶屋の三角地帯のはずれ、奥まった通路の先にひっそりと佇む、まさに隠れ家的な店がまえだ
落ち着いたイタリアンバルの雰囲気に、木の格子をあしらった棚や、和傘をモチーフにしたランプシェードなど、和の趣を感じさせるアイテムがさりげなく散りばめられている
日本酒は料理に合わせて多様な味わいのものを用意する
「マグロとアボカドのコトレッタ」(1480円)。シェフの花房恵悟氏による、日本酒にマッチするイタリアンベースの料理がそろう
SakeWiz副社長兼店長の熊谷 貢氏。同社では、「SakeWiz」というラベルを撮るだけで日本酒を認識し、銘柄やユーザー評価などを参照できるアプリをリリースするなど、「日本酒で世界をつなぐ」をテーマに展開中だ

三軒茶屋駅近く、世田谷通りと国道246に挟まれた三角形のエリアは、狭い路地に数多くの居酒屋が軒を連ね、通称「三角地帯」として知られている。その三角地帯のはずれに佇む「フィレンツェ SAKE」は、日本酒とイタリアンのペアリングが楽しめる店だ。運営は、SakeWiz(東京都世田谷区、代表取締役:森 学氏)。2017年7月1日にオープンするや否や評判を呼び、現在は2週間先まで予約でいっぱいという盛況ぶりを見せている。

日本酒×イタリアンという、他には類を見ないコンセプトで挑む同店。「イタリアンにはワインを合わせるのが定石ですが、ワインと日本酒は、同じ醸造酒で共通点が多い。そこに目を付け、日本酒を楽しめるイタリアンがあってもいいんじゃないか、と考えたのです」と話すのは、同社副社長で店長も務める熊谷 貢氏。熊谷氏は、カメリエーレ(イタリアのサービスマン)としてイタリアンで20年以上にわたり経験を積んできた人物だ。「フィレンツェ SAKE」の立ち上げから運営を中心となって進めており、現在は自身でも三軒茶屋でワインバー「ルーナピッコラ」を経営している。イタリアンやワイン一筋だった熊谷氏だが、数年前、ある寿司店で食事をした際に日本酒とのペアリングに感銘を受け、日本酒に開眼。いつしか、自身が得意とするイタリアンと、日本酒の組み合わせを提案する店を開きたいという夢を抱くようになった。

何年もの間、店の構想をあたためてきた熊谷氏だが、転機となったのは、同社代表の森氏との出会いだ。熊谷氏が経営する「ルーナピッコラ」で、常連だった森氏と意気投合。IT業界で活躍する森氏とともに「日本酒で世界をつなげる」をビジョンとして、2017年6月にSakeWizを立ち上げ、熊谷氏と森氏で「フィレンツェ SAKE」の出店計画を始動することとなった。加えて、西麻布の「クイント グスト」(現在は閉店)でシェフを務めるなど活躍してきた料理人の花房恵悟氏を、同店のシェフとして起用。クラシカルなイタリアンを基礎としつつも、独自の感性が光る花房氏の料理は、和に合うイタリアンを作れる料理人を探していた熊谷氏の理想にぴったりとハマったという。「一緒に店をやれるのは、彼しかいない」と、花房氏を熱心に口説き落とした。

料理は、前菜からパスタ、魚・肉料理まで、季節ごとに常時約20品用意する。イタリアンをベースにしつつも、日本酒に寄り添う味わいとなるよう、緻密に計算された品々だ。「ひとつの味が突出するというより、すべての味の要素が調和する、例えるなら日本の“出汁”のような味わいを大切にしています」と熊谷氏。一方で日本酒は、全国の酒蔵から多様な味わいのものを、常時約18品(90ml 600円~950円)ラインアップする。料理一品一品に対し、必ずその品にぴったり合う日本酒があるようにセレクトしているという。

現在、オープンから約7カ月が経過するが、お客からは「日本酒とイタリアンがこんなに合うなんて!」という感動の声が続々と上がり、早い時間帯は満席の日々が続いている。好調につき、近い将来、飲食事業を切り離し、熊谷氏を代表として分社化する予定だ。その後は同業態での店舗展開も検討中で、今後5年に3店舗を目標としている。「三軒茶屋以外の、異なる客層の立地で展開し、より広い範囲で多くの人に日本酒とイタリアンのペアリングを広めたい」と熊谷氏。「いつかはフィレンツェにも出店したい」とも。実は、「フィレンツェ SAKE」という屋号は、フィレンツェに住むイタリア人のジョバンニ氏という人物との出会いに起因する。ジョバンニ氏は、同店の開業よりも前から「フィレンツェ サケ」という屋号で、イタリアで日本酒の啓蒙活動を行っていた。国は違えど「日本酒を広めたい」という志を同じくしたジョバンニ氏の存在を知った熊谷氏はコンタクトを試み、2人が打ち解けるのに、時間はかからなかったそうだ。熊谷氏はジョバンニ氏へのリスペクトを込めて、この屋号としたという。

「たくさんの出会いや縁があったから開業できた」と話す熊谷氏。さまざまな縁がつながり、熊谷氏が長年抱いてきた夢が結実した「フィレンツェ SAKE」。次は、「フィレンツェ SAKE」が、日本酒を通じて、三軒茶屋の三角地帯のはずれから世界中にさまざまな縁をつないでいく番だ。

(取材=大関 愛美)

店舗データ

店名 フィレンツェ SAKE
住所 東京都世田谷区三軒茶屋2-10-14 昭和ビル 1F
アクセス 三軒茶屋駅から徒歩3分
電話 03-5432-9654
営業時間 18:00〜翌2:00(LO1:30)
定休日 日曜日 ※月曜が祝日の場合は営業
坪数客数 9坪12席
客単価 7000~8000円、24時以降は3000~4000円、平均6500円
運営会社 SakeWiz株式会社
オープン日 2017年7月1日
関連リンク フィレンツェ SAKE
関連リンク フィレンツェ SAKE(FB)
関連リンク SakeWiz(日本酒ラベル記録アプリ)

 >> 大きな地図を見る

ヘッドライン一覧トップへ

食べログ掲載店募集中

飲食施設の分煙環境整備補助金の取り組み
Copyright © 2014 FOOD STADIUM INC. All Rights Reserved.