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王子に新たな歴史を刻む〝カジュアル寿司酒場“ 「海鮮大衆酒場ル うなり」というポテンシャル

大衆的な雰囲気とスタイリッシュなイメージがマッチングした人目を引くファサード
温かみのある店内はカウンター席も充実しているため、一人客でも使い勝手がいい
「つまめる稲荷寿司」はフォトジェニックなメニューになっており女性人気も高い
「うな割りスタイル」は様々な飲み方ができるため、シーンや用途によっても使い分けられる
都内に3店舗を展開する株式会社FF.aの代表取締役・山本怜氏

(取材=三輪ダイスケ)


東京都北区に位置し、京浜東北線と東京メトロ南北線が乗り入れている王子駅。都電荒川線も通っており、駅周辺には下町の風情を残した街並みが広がっているだけでなく、地域住民に愛されている老舗の大衆酒場も多い。そうした特色を持つ王子に、新たな地域のシンボルになりそうな飲食店が4月5日にオープンした。それがFF.a(東京都千代田区、代表取締役 山本怜氏)が運営する「海鮮大衆酒場ル うなり」で、同社にとって「快海(かいかい)」と「潮音(しおん)」に続いて3店舗目の展開となる。同店ではカジュアル寿司酒場”という新しいコンセプトを掲げており、“海鮮酒場”の後に敢えて“ル”を付けて、酒場でもありバルでもある雰囲気を演出していく。

今回、王子に出店した経緯について、代表の山本氏は「これまでの二店舗は、秋葉原というターミナル駅で展開をしてきました。しかし、王子は住宅街で地域に根付いた酒場が強いエリアのため、秋葉原とは条件が異なります。そうした全く新しい環境で違う戦略も試してみたいと思って、今回の出店を決意しました」と話す。王子で戦っていく強い意志は、店名の「うなり」にも表れている。実を言うと、店名には「海鳴り(うなり)」と「唸る(り)」、「稲荷寿司」、「王子稲荷神社」の四つの言葉がかかっているのだ。“海鳴り”が象徴する活きの良い海鮮物を中心とした料理で客に「うまい」と“唸って”ほしい。また、キラーコンテンツである“稲荷寿司”で“王子稲荷神社”のように王子の地に根付いていこう。そのような意味を店名に込めて、山本氏は王子という新しいフィールドで勝負に挑む。

同店のキラーコンテンツは「稲荷寿司」と「刺身」、「味噌煮込み」の三つだ。まず「つまめる稲荷寿司」とカテゴライズされた稲荷寿司では、「うなり寿司(プレーン)」(200円)や「本マグロ角煮とろろ芋」(260円)、「金華さばと甘酢大根」(280円)、「煮穴子刻みわさび」(280円)、「牡蠣のすき焼き」(320円)、「焼うに酒粕チーズ」(380円)など、素材の良さを生かしたオリジナルのメニューが並ぶ。次に、「うなり盛り(刺盛)おひとり様専用盛り」(680円)などがラインアップされた刺身は、魚介類のプロである山本氏だからこそ提案できる内容になっており、毎朝築地で仕入れた素材を使用しているためクオリティの高さも際立つ。そして最後に、今回、同店のために開発した「鯛だし味噌煮込み」(380円)も見逃せない。鯛の頭を煮込んだ出汁をベースにしており、京料理の粕汁を大衆酒場風にアレンジした逸品に仕上がっていている。

ドリンクでは、通称「うな割りスタイル」と呼ばれていて、好みの「中身」と「外身」をお気に入りの濃さで楽しむスタイルを採用。中身の「焼酎(キンミヤ)」は、各席にあらかじめ置かれており、100cc毎に290円で飲んだ分だけの会計となっている。外身は「炭酸」(200円)や「ミネラル水」(200円)、「レモン」(280円)、「青りんご」(280円)、「バイス」(280円)、「ホッピー(白・黒)」(380円)など豊富なバリエーションが揃う。この他にも「至 純米(新潟/佐渡錦)」や「川鶴 純米(香川/佐渡錦)」、「群馬泉 純米(群馬/佐渡錦)」といった日本酒も90ccが380円というリーブナブルさで楽しめる。こうしたスタイルが受けて、「キンミヤ焼酎ボトル」(1800円)や「芋焼酎 泥亀」(3500円)、「麦焼酎 泥亀」(3500円)といったボトルをキープしていく客も少なくない。

ターミナル駅で勝負できる業態だけでなく、地域に根差した業態も成功させた山本氏。前回の「潮音」のオープンから「海鮮大衆酒場ル うなり」のオープンまでは、ほぼ1年という短いスパンだった。それが可能になったのも、同店で店長を務める小島孝之氏のように会社を牽引していく人材が育っているからだ。最近では、新橋の「山本魚吉商店」などプロデュース業の誘いも入ってきており、確実に業界内での知名度を高めている。そうした背景を踏まえて、今後のビジョンについて、次のように氏は話す。「新しい業態が軌道になれば、より幅広い選択肢から今後の展開を考えられるようになります。王子から埼玉に進出していって、個人店の少ないローカルの駅に出店することも可能となるでしょう。人材ありきにはなりますが、これからも積極的な展開をしていきたいですね」。現在、山本氏は36歳。同世代の先頭を切って躍進する氏の快進撃は、これからも続く。

店舗データ

店名 海鮮大衆酒場ル うなり
住所 東京都北区王子1-22-2 王子一番街ビル105

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アクセス JR・東京メトロ南北線 王子駅から徒歩3分
電話 03-3927-7377
営業時間 平日17:00~24:00、土15:00〜23:00
定休日 日曜日・祝日
坪数客数 15坪 30席
客単価 3500円
運営会社 株式会社FF.a
オープン日 2017年4月5日
関連リンク 海鮮大衆酒場ル うなり(FB)
関連リンク 株式会社FF.a(HP)
関連ページ 潮音(取材記事)
※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報は店舗にご確認ください。

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