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目黒の超繁盛店を生んだジリオンがつくる新業態 親子三世代がソウルフードを求めて通う「酒場 シナトラ」 

伝統的な江戸・東京の酒場を象徴する“縄のれん”をくぐって戸を開ける。子供でも読めて、一度耳にすれば忘れない店名の『シナトラ』
肩幅で酒を楽しむ酒場のカウンターは、ひとりでまったり飲むのもいいし、隣の客と会話を楽しむのもいい。直線的な美空間に、円形の明かり。座面が楕円の丸椅子は、黒光りするまで使い続けても壊れなさそうな、酒場に合う椅子を探し回った末に見つけた静岡の家具工房がつくるオリジナル
白身魚の持つしっかりとした歯ごたえと甘みを堪能させるため“糸造り”で提供する「旬鮮魚の糸造り」。取材時は、「天然真鯛」を用意
酒場の看板メニュー「肉豆腐」も、シナトラの手にかかれば、肉肉しくも上品に仕立てられる
徹底した組織づくりの中で、数々の繁盛店を生み出す、株式会社ジリオン 代表取締役 吉田裕司氏

2月7日、目黒の超繁盛店「大衆ビストロ ジル」を展開するジリオン(東京都品川区、代表取締役 吉田裕司氏)の新業態「酒場 シナトラ」がオープンする。場所は、目黒の超繁盛店「大衆ビストロ ジル」の入ったビルに隣接する雑居ビルの地下1階。同社は、「明日への活力」と「ワンサプライズ」を企業ミッションに掲げ、その街で暮らす人々と共にその街の一員となり、必要とされながら永続して行くことを目的とし、「大衆ビストロ ジル」(目黒・中目黒)、「大衆ビストロ 煮ジル」(学芸大学・五反田)、「和ビストロ JB」(神田)の5店舗を展開している。新業態の「酒場 シナトラ」は、“老舗づくり”を念頭に置くジリオンがつくる“日本の酒場文化を外さない型を守った酒場”だ。店舗デザインは、「大衆ビストロ ジル」同様に、公私ともに日本の酒場文化や食文化の原点に精通したケーエルシー カンメイオフィス代表取締役の矢野寛明氏が手がけた。

代表の吉田氏が「酒場 シナトラ」を出店した意図は、2013年4月に1号店「大衆ビストロ ジル」を目黒に出店した時からずっと変わらない。その街に必要とされ、その街の人たちに愛されるエナジースタンドとなること。「僕たちは、老舗をつくりたいと思っています。例えば、3年、5年続いたところで、それはトレンド。10年でも、まだトレンド。20年、30年永続して、やっとブランド。爆発的に売り上げが立っているのがブランドではなく、必要とされながら20年、30年と永続していくのがブランドであり、老舗だと考えています」(吉田氏)。もちろん既存店でも、そのポテンシャルは秘められている。しかし、親子三世代にわたって長く愛される店のソウルフードを考えた時に、奇をてらわない和の酒場をつくりたい──。「酒場 シナトラ」は、吉田氏が創業時から思い描いていた構想なのだ。

戦後から続く小さな店が並ぶ飲み屋街だった場所に立つ雑居ビルの地下1階。薄暗い階段を降りた先、藍色に白文字で「酒場 シナトラ」と入ったのれんと、格子のガラス引き戸に下がる縄のれんが目印だ。入口には黒い丸石を埋めた石床、中央には客席が厨房をぐるりと囲むコの字型のカウンター。古典酒場らしい温かみのある素材感を活かした空間が広がる。カウンターの中には、酒場のシズル感を演出する銅製の大鍋。その中で、酒場に欠かせない「肉豆腐」が準備して待つ。カウンターの頭上に下がる木札の短冊には、「ポテサラ」や「きんぴら」、「メンチカツ」といった昔馴染みの味を思い浮かべる酒場の定番メニューがずらりと並ぶ。

同店の「肉豆腐」(780円)は、黒毛和牛の秋田牛のスネ肉をメインに、なめらかな食感の絹ごし豆腐を添え、牛骨、骨髄、牛スネなどから抽出したエキスをベースとした出汁で仕上げた贅沢な一品だ。フレンチの技法を駆使した低温調理で仕上げた「肉刺し」は、「内モモの肉刺し」(680円)、「タン」(480円)、「カイノミ」(480円)、「ハツ」(380円)、「ミノ」(380円)と豊富に揃える。お造りは、旬の白身魚を塩と煎り酒でもみ込んだ「旬鮮魚の糸造り」(取材時は天然真鯛 780円)をその日仕入れで用意。どれも酒場らしい定番メニューながら、ワンサプライズとなる魅力をプラスしているのが同社らしい。

ドリンクも酒場の定番を揃える。適温で管理された「サッポロラガー赤星」(中瓶680円・大瓶780円)の瓶ビールには、冷えたうすはりのグラスを添える。広島県産の無農薬ノーワックスレモンを丸ごと使用する「生レモンサワー」(580円)は、レモンの旨味と酸味を余すことなく、独自のレシピで工夫を凝らした一品だ。さらに、ドリンクに使用する氷は、バー同様に溶けにくくなるように締めた氷を、特注の木桶に入れて角を取ってから使用するこだわりも。商品価値ではなく、料理はおいしくて当たり前、サービスはよくて当たり前と考える同社らしさによって、徹底的につくり込まれている。

同社の社訓は、「凡事徹底(ぼんじてってい)、脚下照顧(きゃかしょうこ)」。前者は、当たり前のことを徹底的に行うこと。後者は、常に足下を見なさいという意だ。「酒場 シナトラ」の店づくりでは、長い歴史の中で日本の酒場文化が生まれた定義を当たり前に徹底したという。その定義とは、奇をてらうことなく、型を外さないこと。30年先を見据え、型を外さないことに徹底した店づくりを行う。親子三世代に愛され、求められるソウルフードが同店にあり続けられるようにと──。それは、 “目配り・気配り・心配り・ 思いやり”というポスピタリティマインドを発揮する老舗づくりの神髄ではあるまいか。

(取材=下前 ユミ)

店舗データ

店名 酒場 シナトラ
住所 東京都品川区上大崎2-27-1 サンフェリスタ目黒 B1
アクセス JR・私鉄 目黒駅より徒歩1分
電話 03-6417-0281
営業時間 月〜金 11:30〜14:30(LO14:00)、17:00~24:00(LO23:30)
土日祝 17:00〜24:00(LO23:30)
※2月は日・祝定休、3月1日よりランチ及び全日営業スタート
定休日 年末年始
坪数客数 18坪 38席(うちカウンター24席、4名テーブル×2、2名テーブル×3)
客単価 4000円
運営会社 株式会社ジリオン
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