飲食店・レストランの“トレンド”を配信するフードビジネスニュースサイト「フードスタジアム」

ヘッドライン

1号店「和音人 月山」のオープンから半年。“厚皮・粗挽き・手包み・無化調”のオリジナル創作餃子を看板に、チリワインと純米大吟醸で新たなマリアージュを提案する「GYOZA SHACK 巖(ギョウザ シャック イワオ)」が、三軒茶屋・三茶3番街に12月17日オープン

木の温もりを感じるコンパクトな木造2階立てのよさを生かした店舗
店内中央の大黒柱が印象的な1階フロアは、キッチン前のカウンター席とテーブル席の構成。2階は、テーブル席のみで隠れ家のような空間に
「アペ盛り」(M1600円)は、ランダムに前菜5種を盛り合わせる。左から「イチジクとポートワインの煮〜クリームチーズの調べ〜」、「彩り野菜のラタトゥイユ」、「自家製マリネのオリーブ」、「パテドカンパーニュ」、「自家製ピクルス」
無添加創作餃子の看板メニュー「巌 餃子」は、酢醤油がおすすめ。餃子に合わせる「こだわりのソース」(奥)はお好みで選べる
左から2番目、代表取締役代表取締役 狩野高光氏と「GYOZA SHACK 巖」盛り上げるスタッフのみなさん。デニムのオーバーオールにチェックシャツがユニフォーム

(取材=下前 ユミ)


三軒茶屋駅前の玉川通り(国道246号)と世田谷通りに囲まれた通称・三角地帯の三茶3番街に「GYOZA SHACK 巖(ギョウザ シャック イワオ)」が、12月17日オープンした。経営は、同エリアにある山形食材を使ったフレンチBBQスタイルの焼鳥店「和音人 月山(ワインビト ガッサン)」を展開する和音人(東京都世田谷区、代表取締役 狩野高光氏)。同社は、「ソムリエ」、「唎酒師」、「焼酎アドバイザー」である代表の狩野氏を筆頭に、「だしソムリエ」の拝谷氏、「野菜ソムリエ」の齋藤氏という各分野のスペシャリストが集まり、マリアージュにこだわっている。 “食事とお酒のマリアージュ”をテーマにする2店舗目「GYOZA SHACK 巖」では、化学調味料不使用の「無化調創作餃子」をメインに、同社の家紋があらわす“葡萄と稲”に込めた思いから「チリワインと純米大吟醸」の新たなマリアージュを提案する。

同社の自分たちの手で木を削るところからつくる、店づくりのスタンスは「GYOZA SHACK 巖」でも変わっていない。NYブルックリンにある「小屋」(=SHACK)をイメージした木造一軒屋の店内に入ると、ナチュラルな木の香りにまず気づかされる。優しい色合いの木材を多く使用する温かみのある空間に、あえてクロスを貼らないむき出しの壁や鉄製のチェーンで吊るされた可愛らしい球体型の照明など、無骨で無機質なモノや遊び心のあるアイテムをバランス良く配置している。「体に優しい食事を提供する場所だからこそ、健康に影響が少ないことを空間づくりにも優先しています」と狩野氏。壁やテーブルには、アレルギーの一因とされている塗料は使わず、自然塗料(天然オイル)で仕上げるこだわりだ。木の呼吸を妨げることがないため、優しい木の香りが店内に漂い、リラックス効果をもたらせている。

看板メニューの「無添加創作餃子」は、同社の創業メンバーであり、同店の店長となる、だしソムリエの拝谷豪氏が中心となり、もともと中華料理である“餃子”をイタリアのパスタ料理“ラビオリ”に見立てて開発したという。オリジナル配合の厚皮に、粗挽き肉をひとつひとつ店内で手包みした、化学調味料不使用の体に優しく寄り添う自然派餃子だ。まず食べて欲しいのが、店名を冠した「巌 餃子」(3P 390円)の“焼”スタイル。もちもちの厚皮で手包みした餃子のなかには、粗挽きされた豚肉の肉汁が溢れんばかりに閉じ込められている。そのほかには「粗挽きミート餃子」(3P 580円)、「ジビエ餃子」(3P 580円)、「ゴルチー鶏」(3P 480円)がラインナップされ、「赤ワインソース」「マスタードソース」「レモンオイル」「パクチーオイル」の4種のこだわりのソースからひとつ選べるスタイルを採用しており、無限の組み合わせでお客を楽しませる。全ての餃子がニンニク不使用なため、好みに応じて卓上に用意された「ニンニクオイル」は自由に使用できる。

サイドメニューには、西京味噌と酒粕の無化調ドレッシングで食べる「巌サラダ」(780円)や自家製味噌でディップして食べる「そのまま野菜ジャー」(980円)など、和の食材を使った体に優しい野菜メニューや、ワインと相性抜群の「イチジクとポートワインの煮〜クリームチーズの調べ〜」(580円)、「自家製マリネのオリーブ」(380円)などを揃える。さらに、遊び心のあるデザートとして「ドルチー餃子」(500円)と名付けた揚げ餃子も用意されている。

食事を引き立てて楽しませるアルコール類には、チリワインの専門店としてオーガニックとビオを中心に30種以上を常備し、「ボトル」(2800円〜)、「グラス」(500円〜)で赤白泡15種前後を用意する。コストパフォーマンスのよさから注目を集める「チリワイン」であるが、実はチリは地形的にも害虫の侵入を受けにくく、現在に至るまでフィロキセラの被害にあっていない世界で唯一の国であるという。このため、葡萄も有機栽培が当たり前とされており、まだオーガニック認証を受けていない葡萄も多く、自然派ワインの宝庫だと狩野氏は話す。日本酒は、全量純米大吟醸仕込みの山形の酒蔵「楯の川酒造」が醸す全アイテムを揃える。(グラス500円〜)「楯の川ならではの力強く美しい味わいや華やかな香りが、しっかり旨味の残る厚皮創作餃子やソースの香りに負けることなく楽しんでもらえます」と狩野氏。他店でもなかなか見かけることのできない「限定流通」は、日本酒好きからも注目が集まりそうだ。

1号店「和音人 月山」をオープンしてから半年。2号店の出店タイミングとしては、まだ早いのではないかと考えた。しかし、1号店の物件取得まで1年半を費やしたこともあり、創業メンバーの齋藤氏と拝谷氏の3人で相談し、「全てはご縁で繋がっている」と2号店の出店を決意したという。狩野氏の夢である「スタッフの夢を叶える会社であること」。1号店で、齋藤氏の生まれ故郷の村おこしを具現化する「和音人 月山」をオープンし、夢を叶えたように、2号店は拝谷氏の夢に繋がっている。「飲食店とは、人とのコミュニケーションを楽しむ場所だと考えています。そのためにも、ここに来たお客様が良いモノを食べているという実感を持ってもらえるように、スタッフ全員がきちんと説明できる体制を整えています。初心を忘れず、笑顔でお客様に喜んでもらえるように日々進化して行きます」と狩野氏。同社では今年、日本初の「ピノタージュ」というワイン用の葡萄の試験栽培も、山形県西川町でスタートさせている。「葡萄が冬の厳しさを無事に越えて、春がやってくるのが待ち遠しいです」とまっすぐな瞳で語る若き飲食業界のエース・狩野氏に期待を寄せる。

店舗データ

店名 GYOZA SHACK 巖(ギョウザ シャック イワオ)
住所 東京都世田谷区三軒茶屋2-13-10

 >> GoogleMapで見る

アクセス 東急田園都市線 三軒茶屋駅から徒歩1分
東急世田谷線 三軒茶屋駅から徒歩3分
電話 03-6805-4665
営業時間 17:00〜26:00(LO 25:00)
定休日 月1回、不定休
坪数客数 15坪 30席
客単価 3500円
運営会社 株式会社 和音人
関連ページ 和音人 月山(記事)
※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報は店舗にご確認ください。

ヘッドライン一覧トップへ

Uber Eats レストランパートナー募集
Copyright © 2014 FOOD STADIUM INC. All Rights Reserved.