この「東京グルメゾン」がリニューアルするにあたり、出店のオファーをいただきました。リニューアル前の客層は、この施設に昔からついていたお客さまが多かったそうです。今回を機に、昔ながらのお客さまだけでなく、新しい客層を呼び込む起爆剤になる店がほしいというのが東京駅側からの希望で、当社に声がかかった次第です。
決め手は大きく二つあり、第一に、東京駅は「トレンドダウンしない街」だと思ったことです。当社は山手線上に直営店としてメインコンテンツを、その周辺沿線にFC店舗やのれん分けを置く経営戦略を描いています。山手線上では、目黒、五反田、神田、新宿と出店を続け、次の一手を考えていたタイミングに、このオファーをいただきました。東京駅は、全国各地からの交通ハブであり、周辺には多くのオフィスビルが立ち並ぶ日本の中心地。今後、周辺人口が著しく減る可能性というのはあまり考えられない。そういった街の方が、店を長く続けていける。そこに可能性を見出し、日本橋(神田)の「JB」とともに、東京東部の拠点にしたいと、出店を決意しました。
さらに、第二の決め手は、当社が今年からはじめた新卒採用のOJTの場として生かすことも、東京駅出店の狙いです。
既存店がある目黒や中目黒、学芸大学では、周辺にはハイレベルな店が多く、そこにいる人々というのも、外食慣れしている。そんなお客さまに満足いただくには、相応のサービスレベルが求められます。いきなりそこへ新入社員を配属させるのは難しいのです。
一方で、東京駅は既存店とは客層がガラッと異なります。日本有数のターミナル駅だけあり日夜さまざまな人が行き交い、お客さまの流動性は高いので、目的客やリピーターよりも、フラっと入ってくる方々が圧倒的に多い。街の飲食人口の絶対数と構成が決まっている他既存店舗と異なり、街の絶対数が増え続け、構成が日々変化する東京駅であれば、ウォークイン来客の可能性が高く、常にお客様と向き合える環境があることは、実戦で戦力を上げていける環境をより多く得られます。そこで、この東京駅の店舗を新入社員のOJTの場として生かしたいと考えたのです。新入社員はここで経験を積み、いずれはハイレベルなお客さまにも満足してもらえるレベルに成長してもらいたいという狙いです。
さらに新卒採用にとって東京駅の利点はもうひとつあって、都内はもちろん、千葉・埼玉・神奈川からもアクセスしやすい立地であることも決め手になりました。新卒の子が社会人のスタートを実家から通える職場であるというのも、働きやすさを考えたときに重要。実際に、現在は東京駅の店舗で3名の新卒採用のスタッフが活躍しています。
(後編に続く)
東京駅出店の目的は、「新入社員のOJTの場」と語る吉田氏。後編では、同社が新卒採用に取り組む意図や、今後の出店計画が明らかに。乞うご期待!
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大衆ビストロ ジル 東京店
住所:東京都千代田区丸の内1-9-1 東京駅一番街 H-1
電話:03-6551-2080
営業時間:11:00~23:00、日祝 11:00~22:00(LO:閉店30分前)
定休:無休
酒場シナトラ 東京店
住所:東京都千代田区丸の内1-9-1 東京駅一番街 H-4
電話:03-6551-2070
営業時間:11:00~23:00、日祝 11:00~22:00(LO:閉店30分前)
定休:無休