“人の役に立つ仕事”を目指して飲食業界に
「新宿三丁目」・「新宿御苑前」駅から徒歩3分、旧甲州街道沿いのアクセス良好な場所に「ゆんたく酒場 あずま商店」がオープンした。新宿駅の喧騒から少し離れた落ち着いたロケーションだ。
「高校時代に飲食のバイトをして、この業界には入りたくないなと思っていました」と語るのはオーナーの東 良亮氏。専門学校を卒業後は航空機製造の現場に勤務。その東氏が飲食業界を目指すようなったのは、旅行で訪れたフィリピンでストリートチルドレンに物乞いをされたことだ。「自分はたまたま恵まれた日本に生まれたけれど、もしかしたら自分もあちら側の人間だったかもしれない」と衝撃を受ける。当時、航空整備士の夢を挫折し、仕事に本気で打ち込めない日々を過ごしていた東氏は、帰国後、これを機に人の役に立つ仕事がしたいと考え始めたという。
そんなとき、テレビで目にしたのが“ロードサイドのハイエナ”の異名を持つ、ステーキチェーン創業者、井戸 実氏の姿だった。「こんな情熱的でカッコいい人がいるんだと感動しました」(東氏)。その後、サブライムの花光 雅丸氏のブログにも触れ、「やる気なく働いているより、こんな熱い思いの人たちがいる業界に入って、独立して成功する。その先に人の役に立つことができるんじゃないかと思うようになったんです」と東氏は当時の気持ちを語った。
興味を持ったらどんどん深掘りして調べていくのが信条という東氏。憧れのサブライムに入る前に他の会社も経験しようと、さまざまな店をリサーチ。その中で惹かれたのが楽コーポレーション運営の「汁べゑ」だった。「独立者が多く、全国で居酒屋を繁盛させていた。『汁べゑ』いいなってなりました」(東氏)。
行きたい道が決まったところで仕事を退職。それまで住んでいた愛知から上京し、吉祥寺の「井の頭 汁べゑ」で働き始めた。それまで東氏は、飲食業界に入る目的は、独立して起業することだった。しかし「汁べゑ」で働くうちに、居酒屋そのものがとても好きになったという。「『汁べゑ』の人たちは何よりも人が好きで、お客様も従業員も、皆があの空間を楽しんでいる。店長会議をしてもどうやってお客様を喜ばせたかの発表会みたいで、数字の話がほとんど出てこなくて大丈夫なのかと心配するぐらい。でも、それだけ突き抜けているからこそ、あの営業スタイルができるんだなと思いました。楽しさを学んだというより、皆の姿を見て、この仕事が“好きになっちゃう”っていう感覚なんです」(東氏)。当時の楽コーポレーションには「あんぽんたん」(高円寺)の梶田 雅之氏や「カクニマル」(渋谷)黒川 圭太氏らが在籍しており、大いに刺激を受けたという。

一見すると沖縄料理店に見えないオシャレな外観
店舗データ
| 店名 | ゆんたく酒場 あずま商店 |
|---|---|
| 住所 | 東京都新宿区新宿2-7-3ヴェラハイツ新宿御苑 101 |
| アクセス | 丸ノ内線「新宿三丁目」駅・「新宿御苑前」駅から徒歩3分 |
| 電話 | 03-6273-0779 |
| 営業時間 | 17:00~24:00 |
| 定休日 | 不定休 |
| 坪数客数 | 13坪29席 |
| 客単価 | 5000円 |
| オープン日 | 2025年5月17日 |
| 関連リンク | ゆんたく酒場 あずま商店(Instagram) |


















