日吉に「ワイン酒場 サンカク」が開業。繁盛店「イザカヤエガチョ」、「飯酒トモエ」に続く3店舗目は日本ワインを中心に和の要素を散りばめたノンジャンル料理を打ち出し、さらなる店舗展開の土台に

「都心に出ずともいいものをリーズナブルに楽しめる」お客の納得感に手ごたえ。今後は新業態やパッケージ展開への挑戦も視野

オープンして間もない現在は知り合いの来店が中心ではあるが、通りがかりの女性客が外の看板を見てフラッと訪れることもあったそう。「空中階の集客面でのデメリットはどうしてもあるが、一方でやれることも多いと思う。オープン前には近隣で挨拶回りをして、チラシを配りました。また、既存の2店舗でショップカードや、初回来店の方向けに限定クーポンを配布しているので、まずは一度『サンカク』の料理と雰囲気を楽しんでもらいたい」と、認知向上に向けて地道な努力を重ねる。

狙う客単価は6000～7000円。日吉エリアでは高めの価格設定だが、「都心に出ずとも日吉でいいものをリーズナブルに楽しめると気づき、この金額に納得感を持ってくれるお客さんが増えてきたように感じる」と江川氏。

今後については「出店の候補地を日吉から東急東横線の新丸子や綱島までエリアを広げ、焼鳥やネオ中華といった、新たな業態にもチャレンジしたい」と話す。また、既存店舗ではお客を断ることも増えてきたので、より大きい店舗に挑戦したいとも。「箱が大きくなってもクオリティを保てるかが一つの課題。そこで大切なのは人員で、腕のある料理人が加わればリカバリーできるのではないかと思っています」。

さらに将来的には、現在営業している「居酒屋」「和食」「ワイン酒場」業態と、検討している「焼鳥」「ネオ中華」といった複数の業態を一つのパッケージとして、横浜や都内に展開していくことも視野に入れているという。地域に根ざしながら新たな挑戦にも余念がない江川氏の店舗展開には期待が高まるばかりだ。

写真左からオーナーの江川広樹氏、スタッフの田中寛望氏、新たにキッチンスタッフとして加わった二人

（取材＝吉田真琴）

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